帝都・学園編

第10話学校へ向かう

「…様、レスタ様お起き下さい。屋敷に到着致しました。」

「んぁ?んん、分かったーすぐ降りるねー」


私は言われるがまま馬車を降りる。

この馬車椅子は寝心地良かったけどめっちゃ揺れるからそこがだめなところだ。

今度衝撃吸収できる素材でも作ろっかな?


そんな事を考えながら馬車を降りた先にあったのは前の家が比べ物にならないくらいの大豪邸だった。


「あ、教皇様!既にご到着でしたか。」

「あぁ、うん。教皇じゃないけど、まぁ寝てて今起きたばっかだから。ふわぁ、それで?」

「えっとですね。教皇様にはとりあえず12歳までは帝国大学に御通いしてもらいます。それ以降も御通いになられたいのでしたらよろしいですがそれ以上は昔習った事がある事だと思われますので。」

「分かった。でも教皇様はやめろ。私にはレスタって言う両親からもらった大切な名前があるんだから。」

「了解致しました。それと、町へ向かわれる場合はこれを御着用ください。」


チャペラから渡されたのは真っ黒なフード付きのローブだった。


「なんだこれ?別に昔じゃないんだから顔とかを隠す必要はないだろ?」

「ふふふ、着けてみて下さい。話はそれからですよー?」


チャペラが笑っている時点で嫌な予感はするがこいつが私にいらない事をする事はないから大丈夫だろう。


『あ、それそのまま着たら…』

(え?もうきちゃったんだけど。)


なんと私の身体がみるみるうちに大きくなっていき。当たり前だけど私の着ていた服はボタンが飛び、母似の大きな胸がぱつぱつの服で強調されてしまっている。


「おほっ!眼福眼福!…あ、えっと、これは姿を15歳にすると言う道具で年齢偽装とかによく使われる物です。」

「…お前さ、これ今着せる必要なかったよな?屋敷で私に服を脱がせてから着れば良かったよなぁ?

私、お前は要らない事しないと思ってたんだけどなぁ。」

「は、はい!ソウデスネ。ではお屋敷でお召し替え致しましょう。」


逃げるように案内された屋敷にはえげつない金額になりそうな大きさのシャンデリアや、絶対家に置いとくだけじゃ損だろってぐらいの量の金銀財宝が山積みだったりした。

本当にこれ全部寄付に使おっかな?


「ここの部屋がレスタ様のお部屋になりますので。お一人の方がよろしいでしょうから私は先に学校へ向かって学校長と話をして参ります。身支度が終わればまたあの馬車でローブを纏い向かっていただければ。」

「分かった。じゃあすぐに着替えてくるよ。」


そう言って入った部屋は完璧に私好みの部屋になっていた。


機能性重視の簡素だけど黒とかでカッコいい見た目のベットや棚!

服の種類もドレスの様なものではなく、私の今着ている服の大きいものの様な服が多くかなり満足!


…なんか胡散臭い広告みたいな言い方しちゃったな。


姿見の前で見た私は美形の両親のお陰で結構

可愛い。うん、自画自賛はイキリって思われるかもだけど結構まじで美形。


『今から学校に向かうんじゃなかったんですかー?』

(あ、そうだった。つい自分に見惚れてた。)

『そんな自分大好きとか言ってる奴みたいにならないで下さいよ。』


私は急いで外に出て馬車で学校へと向かってもらう。

あの学校は私が昔お金がなくて勉強したくてもできない子供達のために作った学校だ。

あれのおかげでこの国の文字の普及率は大幅増えたと言っても過言ではないだろう。


「レスタ様。」


同行していたメイドが1人話しかけてきた。

見覚えは無いので昔の知り合いではないだろう。


「なんです?」

「チャペラ様は確かに空回りしたりする事も多いですし、大変な事も多いですけど、本当に貴方の事を心から尊敬しています。

だからその気持ちだけはきちんと受け止めてあげて欲しいんです。」

「…分かってるよ。そんな事とっくの昔から。大丈夫ですよ、だから死ぬ間際あいつを私の一番近くで寄り添ってもらったんですよ。まさか300年間私を待っているとは思いもしてませんでしたけどね。」


その言葉にメイドさんは嬉しそうに笑っていた。そう、本当に嬉しそうに。


まじで、本当に星とハートお願いします!!

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