2022/12/22 バイト帰り
バイトが終わり、美羽と一緒に帰り道を歩いていると吐く息が白い。
「寒いな」「寒いね」
二人して同じ言葉が出てきてクスクスと笑いだす俺たち。
手を合わせて絡めて、恋人つなぎになると、少しは暖かくなる。
おそろいのマフラーに手袋。
どこに行くにも、いつも一緒。
こんなにラブラブで甘々な彼女、他にはいないんだろうな。
考えていると、少し顔が熱くなる。体温が二度は上がったんじゃないだろうか?
「えっへへへ」
美羽を見ると、嬉しそうにはにかむ。
やっぱり美羽が彼女で良かった。
微笑み返すと、美羽はそっと顔を近づける。
俺とは頭一個分下の美羽。必至で背伸びをして可愛い。
耳元を寄せると、美羽が小さく言う。
「好きだよ。大輝」
「俺もだ。好き」
「もっと言って」
「好きだよ。美羽」
「ん。ありがと」
言われて恥ずかしくなったのか、空いている手でぐるんぐるんと振り回す美羽。
俺も自分の言った言葉に照れくささを覚え、顔を背ける。
ポリポリと頬を掻き、ごまかす。
「そうだ。クリスマスの次の日、美羽の誕生日だよね?」
「ん。そうだけど?」
「どこいこっか?」
「うーん。分からない。大輝と一緒ならどこへでも」
悩む回答をする美羽。
俺、試されている?
まあ、その前にクリスマスデートか。
どうするかな。
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