2022/12/08 学校

 テストが終わった放課後の昼下がり。

 ちょっと早い昼飯を食べて、俺と美羽は二人で勉強をしていた。

「えー。違うよ。こっち」

「お。こっちか」

 俺は美羽に言われるまま、問題を解いていく。

「そうそう。偉い偉い」

 子どもをあやすように呟く美羽。

 普段、学校では見せない甘えた声で俺の脳はとっくにとろけている。

 そんな美羽のもと勉強を進める。

 美羽は全教科100点のスペックがおかしい奴だが、俺は平均90点代。

 武雄や飯田が見れば、もう勉強は十分じゃないか? と言いそうだ。

 だが、私立亜素日体あそびたい大学に入学するにはこのくらいは当たり前だ。

 この意図男思惟いとおしい高校は進学校で有名だし、偏差値も高めだ。だから、ここで学べば亜素日体あそびたい大学に一歩近づける。

 そんな気持ちもあり、勉強をしている。

 まだ二年生だが、それでも良い点をとるにこしたことはない。

 親父おやじいわく、よい大学には行くべきだ、と。

「お。美羽、ここはどう解くんだ?」

「この公式との組み合わせだよ」

「なるほど。さすが美羽だ」

「雑に褒めないでよ」

 美羽は変わらぬテンションで言う。

「でもありがとうな。お陰で助かった」

 勉強を一通り終えた俺は美羽の頭を撫でる。

「えっへへへ」

 嬉しそうに顔をほころばせる美羽。

 今日は勉強はかどった。明日も気を抜かずにいこう。

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