2022/11/29 ファミレスでーと!

 ファミレス「ゲスト」にて。

 俺と美羽はのんびりと夕食を食べていた。

 俺はハンバーグセット、美羽はグラタンを食べていた。

「で。話したいことってなんだ?」

「ええっと。その……」

 言いにくそうにしているが、どうしてだろう?

 俺たち結構長い付き合いになっているのに。

 もともと幼馴染みな俺たちは高校一年の時に告白されて付き合うことになった。

 それよりも恥ずかしいことがあるのだろうか?

 もしかしてプロポーズ?

 そんな! 俺たちまだ高校二年。学生だぞ。

「なるほど。それは言いにくいな」

「!! 分かってくれた?」

 嬉しそうに弾んだ声を上げる美羽。

「良かった~」

「でもまだ早いと思うんだ」

「え!?」

 美羽は目を見開き、かなり驚いている。

「ま、まだ早いってどういうこと?」

「いやだって学生じゃん。そんなのは美羽も分かっているだろ?」

「が、学生って関係ある? 毎年行っているじゃん?」

 行っている? 婚姻届を出す市役所か?

 いや、毎年行っていないぞ?

 俺が首をひねっていると、美羽が顔をまっ赤にし、声を荒げる。

「クリスマスデート! 今年は二人だけですごしたいの!!」

 そこで全てがつながった。

 確かに毎年、友達や家族と一緒に過ごしていた。

 これはぬかったな。

「お、おう。分かった。行こう」

「やった!」

 美羽は嬉しそうにガッツポーズをするのだった。

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