◎エピソードタイトルの元ネタ

『ペルソナ4』に登場する楽曲『Reach Out To The Truth』より、オシャレ戦闘曲の衝撃は中学生の市亀に凄まじいインパクトでした……

◎エピソードの狙い

　義花と仁輔の仲直りを経て、咲子の心理に焦点がシフトする回。

　義花＆咲子の恋愛関係が成立へ向かう契機は、彼女たちの恋心に最も反発していた仁輔が支持に回ったことです。彼が方針を変えたのは、自分の傷心を回復させるために義花が必死に動いてきたからであり、その結果として義花とより強固な信頼関係を築けたからです。

　つまり「咲子さんへの気持ちは脇に置いて、まずはとにかく仁輔のメンタルを回復させよう」という義花の行動が、仁輔の協力を引き出した……という構図を描きたかったのです。義花が咲子への感情だけを優先させていたら、もっと泥沼になっていたでしょう。誰かを思っての回り道こそ自分にとっての近道、人間関係でよくあることだと思っています。

　やっぱり辛さを隠せない咲子に、覚悟を固めはじめる康信にと、百合エンドへと風向きが変わり始めるパートでした。「何かを得るためには、別の何かを捨てる覚悟が必要」みたいな思考、やっぱり好きですね。