回想④ キミとの記憶 / 津嶋 咲子 ……の裏
◎エピソードタイトルの元ネタ
『ペルソナ3』に登場する楽曲『キミの記憶』より。死をテーマにした物語の最後を締めくくる名曲です、ペルソナの中でも実穂まわりはP3と被っています。
◎エピソードの狙い
4章後半は仁輔の心情にフォーカスしていたので、ここからは咲子の話になります――という意味もこめて、実穂が生きていた頃を描きました。実穂が動いているのシーンはここだけですね、咲子と実穂の学生時代のスピンオフも成立しそうですが……さすがに結末が辛すぎるんだよな……
実穂、昔から母性の塊みたいな人だったのではと思います、それこそ危ういくらいに。あまりに他人を優先しすぎるので、咲子も庇護欲を刺激されて離れられなかったのでは。その母性は乳幼児に対して最も発揮されるので、お腹にいる義花のことも幼い仁輔のことも可愛がる。
そういえば義花、仁輔には実穂と触れ合った経験があることはどう捉えているんですかね……記憶がないからと気にしないか、さすがに嫉妬してしまうのか。
それで、その実穂の母性に咲子も惚れ直しております、なので表面と中身のギャップがエグいことになる。
表面的には、あるいは実穂の認識としては、産前産後を支え合ってワンオペを防ぐ親友どうし。
咲子の内心では、妻どうしなのに自分たちが結婚しているような、夫ではなく実穂との間に生まれた子供みたいな錯覚が芽生えている。
こんな歪みすら孕んだ咲子の実穂への執着に、生きている人たちがどうアンサーを返せるのか……というのが、ここからのミッションになります。
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