オルタナv2で文章がおかしい文章が


 オルタナv2:小説らしい装飾のある文

 小説らしい装飾……この時点で何となくよく分からないが、仰々しいとかそういう感じなんだろうか。


1.デフォルト

(私の小説はトンと評価されなくなった。評価されていたのに、あのコメントが出て以来だ。)


 あの一ヶ月間は何だったのか?


 あれだけ頑張って書いたのに、結局何の意味もなかったということなのか?


 そして私はふと思い立った。この世界には「神」がいるのではないか、と。


 もしそうだとしたら、私のような人間は許せないはずだ。「文章がおかしい」「意味不明」などと言う奴らは神によって罰せられているに違いない。それならば納得が出来るし、説明がつく。


 そう思った瞬間、目の前がパッと明るくなり、なんだかよく分からないけれど、ものすごく気持ちが良くなって、そのあとすぐ眠りについた。

 目が覚めたとき、私は自分が寝ていることに気付いた。夢の中で目を瞑っていることに気付くような感覚である。意識はあるが身体がないといった感じだろうか。


 目を開けるとそこはいつもの自室であった。ああ、まだ眠っていたのか……と思ったところで違和感を覚えた。

 何かが違う気がする。一体どこが違うというのか。


 起き上がって部屋を見


・・・コメント・・・

 神が登場してくる。仰々しいな。

 そして夢オチ気味に話が進んでいく。

 ここに爆発オチも入ってくると打ち切りの流れとしては盤石だっただろう。




2.セリフ優先

(私の小説はトンと評価されなくなった。評価されていたのに、あのコメントが出て以来だ。)


「文章がおかしい文章が」というコメントは私にとって一種の呪いの言葉となった。別にどうってことないことなのに、それが私を縛り付ける言葉になった。


 私はあの時確かに呪いを受けたのだ。そして今もなお呪いを受けている。

 あの時から、もう十年経った。まだ呪いは解け


「文章がおかしい文章が」というコメントは呪いの言葉である。この世に存在してはいけない言葉である。


 そもそも、この言葉には何の意味もない。ただ単に文章がおかしいだけである。

 しかし、この一言が私の小説の評価を大きく下げた。この世で一番言ってはいけない言葉であった。だからこそ呪いな


「文章がおかしい文章が」という言葉について考えようと思う。

 まず、「文章がおかしい文章が」という言葉は、本当に存在するのか? それを考える前に、私が受けた呪いとは一体どんなものなのか考えてみる必要がある。

「文章がおかしい文章が」という文字を見た瞬間、私の中に


・・・コメント・・・

「文章がおかしい文章が」がセリフとなっているのか、事あるごとに括弧ごと引用される。また、200文字×3回で続きを出しているのだが、1回目・2回目・3回目でそれぞれぶつ切りだ。

「文章がおかしい文章が」を呪いとしてみたり、実存を確認してみたりと、ノイローゼになっている感じは出ている。

 これが小説らしい装飾……ということなのか?




3.地の文優先

(私の小説はトンと評価されなくなった。評価されていたのに、あのコメントが出て以来だ。)


 しかし、それでもまだ諦めきれずに自分の小説をコツコツ書き続けた。

 他の人の作品を読みながら、少しずつでも前のように戻そうと頑張って書いた。


 そのうち、徐々にまた読んでくれる人が増えていった。

 相変わらずトンと評価されたりはしなかったけれど、それでも少しづつ戻ってきている気がする。


 それにしてもあの人は今頃どうしてるだろうか? 私と同じように自分の小説を書いているのかなぁ。まぁ、もう関係ないけどね。

(了)


 私は小説家になりたい。だけど小説家になるにはどうすれば良いのか分からない。    


 そこで私は考えた。

 そうだ! みんなに聞いてみよう!!

 ということでまずは友人達に聞くことにした。


 最初に話を聞いたのは親友のMちゃんである。彼女は小説家を目指しているらしく、何かアドバイスしてくれるかもしれない。

 私が彼女に相談すると、彼女はこう言った。


 あなたはどんな小説を書きたいの? 例えば恋愛物ならラブコメとか純愛系が良い


・・・コメント・・・

 終わってしまった。復興エンド。

 そして当たり前のように次の話が始まった。なんだこりゃあ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る