超少女AKINAの微妙な冒険

ひとえあきら

プロローグ -序幕-

今日もまた 陽は昇り 川は流る

忍には 何人なんぴとも犯すことあたわぬ掟 有り

そを破る者 そこには死 有るのみ


されど、此処に一人の少女在り。


太陽の昂揚も 月光の静謐せいひつ

刹那 死出の旅路へ連なるその運命さだめ

自ら選び 貫きし者


アキナ。


歌姫・AKINA――!!


(ナレ:タツヤ・ジョー)


A∀♪∀A♩A∀A♫A∀♬∀A


 忍び――かつて戦場を駆け人群れに紛れ人知れず戦った者たち。

 武士もののふの世も終わり、文明開化を迎えて幾度かの世界戦争を経て、その存在はひっそりと闇へと消えていったかに思われた。

 だが――

 世界が科学と経済で不可分に繋がり、それでも政治と宗教によって今尚分断されつつある、現代に於いても。

 彼らは、存在している。


 或いは諜報者として世界を巡り。

 或いは工作者として実相と仮想の狭間を行き来し。

 或いは暗殺者として人の世の闇に潜む。


 その暗殺者集団のひとつ『福音の里』

 少女のみから成るその暗殺者たちは暗に"歌姫"と綽名され、磨き上げられしその美貌と異能の技によって、狙われた者はその冥神タナトスの抱擁から逃れる術なしとまで恐れられた。


 そこを抜けた者が、ひとり。

 抜け出すこと能わずと言われた里の囲みを突破し、行方をくらました、当代随一の遣い手と恐れられた"歌姫"。


 その名は、アキナ。

 何を想い、何処へ行くのか。

 風の中を、独り、駆けて行く――。


A∀♪∀A♩A∀A♫A∀♬∀A


 この話、ざっくり言うとカ▲イ外伝+J●J●≒雷鳴○ザジ的な、現代を舞台にした抜け忍もの+異能力バトルといった感じです。


 そもそもが「明菜の曲名がJ●J●の幽波紋スタンド名に見えて仕方が無い件」というテーマだったので、主人公及び敵の技名=各自のシングル曲名、敵のコードネーム=同時代のアイドル歌手名、という至っておバカな発想から始まっているのですが……。

 例)

 ホリィ・ピノ(作中のライバルキャラ;Holy=聖、Pino=松、後は解るな?)

 技名『Scarlet Sweetpea』(花吹雪に混ぜた神経毒で相手を昏倒 or SATSUGAI)

 ……という感じで設定面ではパロディ色が濃厚なのですがお話自体はシリアス一辺倒で進める所存。


 タイトルは色々あった末に、同じイニシャルを持つ故・和田慎二先生の異能力ヒロイン作品と元ネタのJ●J●から援用致しました。……ぱ、パクリじゃないもんっ!! (審議中)


 最後に、'80年代を代表する稀代の歌姫であられる中森明菜さんの復帰を祈って、この作品を捧げます。

 ――あぁ、石投げないで石!!

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超少女AKINAの微妙な冒険 ひとえあきら @HitoeAkira

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