漫画家の楳図かずお先生が去る2024年10月28日、お亡くなりになられました。
代表作と言えば挙がるのが『まことちゃん』『漂流教室』というギャグとホラーという超・両極端な作風で知られ、かつ御本人も作中の"まことちゃん"を彷彿とさせるエネルギッシュでエキセントリックなお人柄でした。
現在では一大ジャンルになった感のある、エキセントリック幼児系ギャグ漫画のマイルストーンと言える『まことちゃん』等のギャグ漫画も後世への影響が大ではありますが、とりわけ本邦の恐怖漫画を語るうえで不可避な方でもあり、その精緻を極めた筆致から紡ぎ出される数多の怪物怪人は我が国、後には世界中のお子様方に消えることなきトラウマを与え続けたことでしょう。
『まことちゃん』はリアタイ世代なので普通に床屋にあったサンデーで読んでましたが、後に友人から借りた古いサンデーコミックスで恐怖のどん底に叩き落されましたよ、えぇ……ギャグ漫画かと思ったらめっちゃ怖いねんホンマ……((((;゚Д゚))))
尚、その時に読んだのが楳図ファンならみんな大好き"タマミちゃん"が実質的な主役の『のろいの館』(原題『赤んぼ少女』)と、高校生新聞部員が狂言回しとなる『恐怖』(通称・みやこ高校シリーズ)。
当初こそビビり散らかしていたものの、その怖さがじわじわと癖になり、後に書店を巡ってはあれこれ買い集めておりました。怖いは怖いんですが、楳図先生の描く女性キャラ(特に'60年代終盤~'70年代あたり)がまたお美しくてですね……。
特に本人と同名の連作シリーズのミステリアスなダークヒロイン"おろち"は最高です。後に実写映画化もされております。その時のキャストは谷村美月さんでした。
ホラー作品が多いためか実写映画化も多く、特に代表作のひとつ『漂流教室』は3回(映画2本+TVシリーズ1クール)映像化されています。他に印象的だったのは戦慄のサイコホラー『洗礼』(母親がマジキチで恐怖)と初期代表作の『赤んぼ少女』(タマミの設定変更は不満あり)なんですが、個人的に最恐だったのは大昔レンタルビデオで見た『うばわれた心臓』(『恐怖』の1篇が原作)で、アレは本当に怖かった…((((;゚Д゚)))) 残念なことに1985年のVHS版以降は一切ソフト化されておらず、今では幻の作品になっております(某Tubeにはあるようですが)。
ウルトラマン史上最恐のコミカライズと名高い『ウルトラマン』等、語り続ければきりがないのでこの辺でやめておきますが、自分が生まれる前から斯くも多くの名作を描き続けて下さった先生に大きな感謝と、ご冥福を。サバラ!!