第4話

「未来で同じことが起きたの。この星の汚染濃度がレベルテンに達して廃棄されることになった。そしてあなた達に委ねられた、この星を救ってほしいと」

「委ねられた、僕達に?」アルカの頭の中はすでに混乱していたが、ミーシアは冷静にいきさつを考察していた。

「つまり、明日の私達が、この星を救うことをあなたにお願いしたということね。でもあなたがそこまで協力する理由がどこにあるのかしら?」

「私を助けてくれたから」

「助けた?」


「はい、さっき話した次元崩壊爆弾。それは私のことなんです。この腕に表示されるゲージがレベルテンに達したとき、自爆するように設定されています」

 エリスが腕の袖をまくると、青、黄、赤のバーが描かれていた。

「あなたは……人間じゃない?」

「私は惑星を破壊するために作られた機械兵器。廃棄する惑星とともに命を落とす運命にあったけど、ミーシアさんが解析して解除してくれました」


「それじゃあ、もう安心していいんだよね?」アルカが尋ねた。

「いえ、レベルテンに達したとき、別の次元崩壊爆弾が投下された。その直前に私を時空カプセルで脱出させてくれたの」

「それなら一緒にこの星から脱出すればよかったんじゃないの?」アルカは不思議そうに首を傾げた。

「そういうわけにはいかなかったのよね」ミーシアが口をはさんだ。

「ええ、そうです」

「アルカ、あなたには言っていなかったけど、ここに来たのは理由があるの。私はこの星を再生させることを目的にお父さんと移住してきたのよ」

「ドリームスターを再生って、なんでそこまでして?」

「ここは人類の故郷……地球だからよ」

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