第68話 ヤ○チンレ○プ魔集団

 魔物達の力で冒険者達は無事にダンジョンを抜け出した。一人の男に揉みくちゃにされていたが、なぜかモニターがぼやけて見えなくなった。


「ダンジョンもこれで一安心だな」


「突然人間達が攻めてきてびっくりしました」


 ダンジョンのそもそもの役割は人間を呼び込むことだが、なぜか目の前にいる男の娘は人間が入ってきて驚いている。


 ずっと一人だったのがさらに影響していたのだろう。


「あと試していないスキルって何かあったか?」


「ご主人様が気になるのはこれじゃないですか。いきますよ!」


 ダンジョンはスキルを発動させるために集中している。


「拙者嫌な予感がします」


「オラも同じです」


 俺達の気持ちはお互いに通じ合っていた。頭上に注意しながら天井を見上げた。きっと今までのように上から箱が落ちてくるはずだ。


「じゃじーん! アイテム生成!」


 ダンジョンがスキルを発動させると突然地面が揺れ出した。


「オラこの揺れだめです」


 コボルトのスキルで揺れを経験しているゴブリンは俺に助けを求めて抱きついてきた。このままでは、俺にゴブリンの嘔吐物が降りかかると思い必死に手を離そうとするが力SSはそう簡単にはいかなかった。


「お前早く離れろよ!」


「兄貴酷いです」


 別に俺は酷くない。ゴブリンの口から放出される嘔吐物がかかるわけにはいかないのだ。だが、俺とゴブリンは次第に離れていき、気づいた時にはゴブリンは知らないやつに抱きついていた。


『だーれよー! あたしを呼んだのは!』


「なんだこいつ!?」


『私はアイテム生産のスロ子に決まってるわよ!』


 少し野太い声が俺達の耳を刺激する。目の前に現れたのはトラップ箱や魔物キャッチャーとは違い、小さめな箱だった。


 どこか体が煌びやかで目がチカチカとする。


『ほら、あなた達早く私を回しなさいよ!』


 回しなさいと箱に言われたが、トラップ箱のように特に回すところはなく。あるのはモニターと同じように動く絵が書かれた板と小さなボタンだけだった。


「とりあえずゴブリンはそっちから回してもらっても良いか? コボルトはこっちを手伝ってくれ」


「ハイ! イエッサアアァァァ!」


 二人の声は部屋中に大きく響いた。回すということは、箱全体を回せということだろう。力が強い二人なら余裕に回せるはずだ。


「いけー!」


「ハイ! イエッサアアァァァ!」


 声に合わせてコボルトとゴブリンは謎の箱を回した。


『いやーん! 激しいわああああ!』


 どこか嫌な予感がするが、これで間違いはないだろう。モニターがグルグルと回り、絵柄が揃うとどんどんアイテムが落ちてくる。


 指輪に首飾り、ポーションなどアイテムの種類は様々だった。そのアイテム達を俺が袋に入れて回収していく。


 何も出なくなるまでそれを繰り返すだけだ。


『息子達を快楽に落とし入れたのはあなた達だったのね! このヤ○チンレ○プ魔集団め!』


 どうやらトラップ箱も魔物キャッチャーも謎の箱のスロ子の息子らしい。


 それよりも聞いたことない言葉に、僕は二人に回すのをやめさせる。


「それでヤ○チンレ○プ魔集団って何のことだ?」


『それはあなた達のことよ! 長男の体をいじくり回して、今度は次男のお尻から体内に入って――』


「おいおい、それは勘違い――」


『最後は私の体まで弄ぶってどういうことよ! こんなに回されたのが初めてなぐらい快感だったわよ!』


「はぁん?」


 どうやら俺達はスロ子にも好かれたらしい。モニターを回しながら、その後も彼女はアイテムを吐き続けた。


 俺達は何もせずに眺めていただけだが、山のように溢れるアイテムの数々にダンジョンは大喜びだった。


『いやーん、視姦プレイも最高よぉー♡』

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