第十二話【✨】
〔2体目のターゲットとして選ばれたのは最初にやろうとしていた相手で、虎をモチーフとした看板モンスターだ〕
『さっきはガンスの魅力を見せたかったから変えちゃったからね。だから改めてこいつとやるよ〜。と、その前に新しく参加したい人いる〜?』
【へ】
【ノ】
【ノ】
【へ】
『いや、参加しないならなんでコメントしたし。まあ、そういうわけなんで上の2人は交代してあげて〜』
〔キャラクターが2人消えて画面内にはヒカリのキャラクターと全裸大剣の男キャラクターだけが残る〕
『絵面やばw』
〔参加希望をした2人のキャラクターが新たに現れ、バフをかけられる食事を食べた後ヒカリは装備を変える〕
『今回は太刀で行くよ。相手が和テイストだしこっちもそれに合わせないとね』
【ヒカリは太刀使えるの?】
【私めがこのロープで捕まえますゆえ、どうぞ虎を屏風から出してください】
【太刀、昔と大分変わったよなぁ……】
【一休さんかよw】
『カウンター練習中なんだけど……まあなんとかなるでしょ』
【フラグ立て乙】
【フラグかな?】
【これは期待できるなw】
【見える……見えるぞ。カウンター失敗して串刺しにされる姿が】
『不吉なこと言うな! 全く……それじゃあいくぞ〜』
〔そうして始まった狩りだったのだがヒカリは1つミスを犯している。というのもカウンター狙いの立ち回りをした結果、攻撃頻度が落ちてタゲが集まらず、カウンターが出来ないから攻撃出来ずに更にタゲが集まらないという悪循環に陥っていた〕
『しまったー! ソロと違ってこれ全然タゲが来ない!』
【草】
【草】
【草】
【草】
【草】
『こうなったら、こっちから攻撃するしかない!……あ、これ間に合わな……って、死んだー!?』
【フラグ回収はやw】
【フラグ回収乙】
【恐ろしく早いフラグ回収……また見逃しちゃった……】
【手早くフラグ回収していく配信者の鑑】
【出たな見逃しニキw】
〔タゲが来ない事に焦れたヒカリが攻めかかるが、攻撃後の硬直でカウンター技を合わせるのが少し遅れてしまい、モンスターの尻尾で串刺しにされて乙って綺麗にフラグを回収したのだった。なお、クエスト開始してからまだ5分も経っていない〕
『ガンスにする……流石に1人で2乙は嫌だし』
【速攻で挫けてて草】
【メンタル弱w】
【まあ、ソロとマルチじゃ立ち回り変わるし慣れてないと難しいから仕方ないよ】
【ガンスでも乙ったりして】
『さ、流石にガンスでは乙らないから!』
〔割とすぐに1乙したとはいえ、それでもマルチで数分間戦っていた事とメイン武器に変えた事でそれまでの不安定さは無くなりスムーズに狩りは進んでいった。そして、瀕死となったモンスターは逃げていく〕
『ああっ! くそっ! 倒しきれなかった!』
【後ちょっと】
【閃光遅れたね】
【ショトカに入れたら?】
『ショトカは誤爆しそうだから上下左右の回復と砥石くらいしか使ってないよ。ほら』
〔ほらと言ってショートカットを見せるヒカリ。そこには回復薬と体力を全回復させるアイテム、切れ味回復の砥石、そして毒の治療が出来て少量の体力回復も出来るアイテムが上下左右にセットされていた〕
【個性が出るな】
【斜め全部除外されてて苔】
【でもこれちょっと使いやすそう】
【そういえば俺、解毒しようとして誤爆でクナイ投げてそのまま死んだっけなぁ…】
【草】
【草】
【死の間際にクナイw】
『草。俺はそんな愉快な事は無かったけど、キャンプに帰るためにマップ開こうとして誤爆で全回復した事あったよ。ちょっとしか減ってなかったのにさ。なんだったらキャンプに入れば全回復するのにさ……いや本当にあれはもったいなかった。と、モンスター寝てるね。それじゃあ寝起きドッキリを仕掛けたいと思いまーす。みんな爆弾は持った?』
【鬼畜】
【鬼】
【人でなし】
【ろくでなし】
【なんて無慈悲な……】
『いやいやこれ伝統芸能だから! 昔からある伝統的な狩猟方法だから! 昔……っていっても最初の方は世代じゃないからよく知らないけど、それでもずっとある有名なやつだから!』
【知ってる】
【ネタに決まってるやん】
【睡眠爆破といえばってなると名前が出てくるやついるよね】
『くっ! こいつら……まあいい。そんなわけでおはようございまーす。デカイの1発お見舞いしまーす!』
〔システム上1人2個まで置ける爆弾。それが4人分で計8個の爆弾とロマン砲によるド派手な大爆発が起こる。そしてそれに巻き込まれて吹き飛ぶライトメイト達〕
『だから! なんで! わざわざ巻き込まれに来るのさ!? しかもこれで終わったし!?』
【藻】
【板】
【筏】
【蕗】
【百日紅】
『そんでコメントでは草は書かないと。君らのその団結力なんなのさ? 練習でもしてたの?』
【してないけど、ノリで?】
【意外となんとかなるもんだよ】
【考えるな。感じろ】
【気にしたら負けだよ】
『ま、いいや。それよりも次のクエだけど、もう一体の看板モンスの方にするけど、参加したい人いる〜?』
【ノ】
『お、1人いるね。じゃあ全裸ニキ。消えて』
【辛辣w】
【言い方ぁw】
【というか全裸ニキだという前提なのなw】
【追い出されちゃった。まあ、2回くらいクエ回ったらまた参加しようかな】
『お、そうだね。新規さんが居なそうなら一度参加した人もまた参加していいよ。といっても、みんなが遊べるようにある程度配慮も必要だけどね。一回抜けて即参戦とかは流石にね』
【了解】
【はーい】
【任せロリ】
【分かった】
【ロリをカタカナにするのやめいw】
◇
〔それから参加するプレイヤーが変わったり、ヒカリが使う武器を変えたりしながら遊んでいき、先の二戦も含め合計で3時間程経った〕
【しかし、ヒカリはよく色々な武器使えるよな】
『色々な武器っていってもそんなに多くないよ? 多分半分いくかどうかじゃない?』
【いや十分多いってw】
【太刀、ガンス、蟲棒、ヘビィ、弓、チャアクだっけ? これまでに使ってたのって】
【なんか、ロマン武器ばっかじゃね?】
『言われてみれば確かに……。動画とか見て楽しそう、面白そうってなったら自分でもやりたくなっちゃって、で気付けばこんな感じになっちゃったんだよね』
【あるあるw】
【そういうのってあるよねw】
【気持ちはよくわかる】
【俺もそういう経験あるわw】
『さて、それじゃあそろそろいい時間だし次で最後にしようか。相手も最後らしいやつがいいよねー』
〔そうして選ばれたのはストーリー上でのラスボスだ〕
『さーて、何分持つかなぁ』
【雑魚扱いw】
【インフレに置いてかれたラスボス】
【エンドコンテンツが進みすぎてるからなぁ】
【ラスボス(プレイヤー達のおもちゃ)】
【そういえばマルチで1分くらいで倒す動画見たっけなぁ】
『あー、それなら俺も見たよ。あれ凄いよねぇ。まあ、俺はエンジョイ勢だからあんな事は出来ないけど、それでも今日は5分切っちゃうんじゃないかな?』
【ラスボスの威厳ないなったw】
【ラスボスとは……】
【もうちょっと頑張れよw】
〔散々な言われようだが、やはりエンドコンテンツ仕様の装備を纏ったプレイヤー達の前では無力だったようで、5分も保たず、誰一人乙ることなくあっさりと終わった〕
『いやー、強敵だったね〜』
【どの口が言うかw】
【あっさりと終わったなぁw】
【というかヒカリが蟲棒で遊んでなきゃ3分切れたんじゃね?】
【空飛んでる時、めっちゃカンカン言ってたぞw】
『弾かれたっていいじゃない。タイトル通り楽しむのが目的なんだから。ま、それは置いといて今日の配信はこれで終わりなんだけど、実は1つみんなに報告というか、告知があります!』
【告知?】
【なんだろ?】
【え、何何?】
【はよ教えんかい】
【わくわく】
『この度、私ヒカリがコラボ配信にお呼ばれしちゃいましたー!』
【おおおおおおおおお!】
【コラボ!?】
【コラボ……だと!?】
【マジでか!?】
【おめでとうーーーー!】
【というか隠北斎先生とのはコラボじゃないのか?】
『隠北斎ママは半分以上身内だからね。コラボ枠としてはカウントしてないよ。でだ。初コラボのお相手だけど幽世九十九さんって人で、登録者3000人の個人勢。定期的に収益化したVtuberを呼ぶという企画をやっていてそれに呼ばれた形になるね』
【誰だろ?】
【初めて聞く名前だ】
【あー、あの人ね!】
【その企画なら知ってるけど、そうか、ヒカリもついに呼ばれるようになったのか……(後方腕組み)】
『知ってる人もいるみたいだけど、詳しい内容については当日のお楽しみにってことで。日時とかは近い内にツイーターに投稿するし、お相手さんの方でも告知するからチェックしておいてね。今話せるのはこんなもんかなぁ』
【どんな配信するの?】
【内容とかも言えない?】
【ぐへへ、今どんなパンツ履いてるの?】
【当日までに予習しとこうかな】
【おい全裸ニキw】
【最近大人しいと思ったら急に……】
『ゲーミングふんどし』
【ふぁっ!?】
【なんて!?】
【ふんどし!?】
【ゲーミングって、光ってるの!?】
【ゲーミングふんどしたすかる】
『嘘に決まってんだろ。というか助かるんじゃねぇw どんな需要やねん! はぁ……なんか最後に変な疲れが出たわ。あーもう、それじゃあそろそろ終わりにするわ。というわけでおつライト〜』
【おつライト〜】
【おつライト〜】
【全裸ニキのせいだぞ。おつライト〜】
【参加できてよかった】
【なんとかして次までにソフト買いたいな。おつライト〜】
【お疲れサマーバケーション】
『なんて? フーリンさん、麦茶さん、持参湯飲みのみ飲み放題さん、侍バードさん、おつライト〜』
ーーこの配信は終了しましたーー
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