番外編「Sacrifice座談会」
番外編「Sacrifice座談会」
* * *
昴「語るも何も、サディストの一言で終わりだろ。はい終了。じゃあ暁、サウナ行くか」
北斗「あのさ、昴? 同感だけどね、それじゃ座談会になんないじゃんか」
暁「え、でも同感はするんだ……あ、兄ちゃんサウナには本持ってかない方が」
昴「作者ってもんは基本的にサディストでマゾヒストなんだよ。何か文句あるか北斗。……本は駄目なのか……」
北斗「だから一言で終わらせるなっての! 天之河君と流星が出番ないだろ! 天之河君に至ってはもう露天風呂行っちゃったし。……って天之河君いつの間に逃げたんだよ! ほら流星呼んでくる!」
流星「北斗、昴に突っ込み入れてると苦労するだけだから。あと俺は昴の傍にいる役割っていうのがあるからさ、じゃあ悪いけど暁よろしく」
北斗「何押しつけてんだ! 大体作中であんだけ昴と絡んどいて足りないんかお前は! カテゴリがBLなのはお前と昴が……」
昴「違うだろ、作者野郎の思惑のせいだろ。あの変態」
流星「……あれ? でも作者が変態だから俺達一緒にいられたのか……」
北斗「納得すんな莫迦!」
流星「莫迦って言うなグズ! 作中では一番楽してるくせにさあ」
北斗「はあ? 楽とかしてないし。お前なんか本能のまま行動できてていいよな!」
暁「あの、さ。二人共……とりあえず天之河君呼んできたから」
天之河「……あれ? まだ終わってなかったんだ? 俺は、俺の昴を消された時に全部終了してるんだけどな」
流星「天之河君ごめん……!」
天之河「流星が謝るコトじゃないよ。ただね……覆水盆にかえらずっていうね」
天の声「さーせんっしたー! ほんとすみません!」
北斗「……あれ? 今何か雑音が聞こえてきたけど何?」
暁「……や、だから北斗、天之河君の攻撃に乗ったら駄目だってば!……ん? 兄ちゃんと流星が……あれ、兄ちゃん? どこだろ」
北斗「あんの野郎! やっぱり莫迦じゃんか流星!」
暁「ええと……呼んでくる。兄ちゃん、サウナにいるかな」
天之河「あの二人なら一緒に内風呂に行ったけど。今呼びに行くのは暁はやめておけ。北斗、悪いけどよろしく」
北斗「──! あああ、もう! 引きずり出してくるよ! ふざけんなバカップル!」
天之河「じゃあ暁、暇な時間は一服でもするか」
暁「いいのかな……」
天之河「いいよ」
暁「え、そういうモンなの?」
北斗「……だから、何途中で抜け出してんだよ! 座談会の意味分かってんのか!」
流星「え? アンタと天之河君と暁がいれば十分成立するだろ。三人もいるじゃん」
昴「……よく来た北斗。お前にしてはいい仕事したじゃねえか」
暁「兄ちゃん、何で疲れた顔してるの」
天之河「……暁、訊いたら駄目だろ。暁の耳には良くない」
北斗「そうそう。暁は訊かなくていい。教育上の問題がね」
暁「え? そういうモンなの?」
天之河「そういうモンです。ところで、……昴、おかえり」
昴「……ただいま」
流星「……えーと、天之河君? 昴! 何か妙な雰囲気が漂った!」
天之河「……流星が気にすることは何もないよ。俺だって昴なら誰でもいいってわけじゃないからね」
流星「え?……あ、うん……ごめん……」
北斗「……空気が凍った……」
暁「何だろう、怖いんだけど、何? 北斗」
天之河「暁は知らないままがいいんだよ。……ところで、昴は作者について何だって? 今北産業と言わず一言で」
北斗「……サディストのマゾヒストの変態」
天之河「ああ、それは的確な表現だな」
流星「……えええ……」
天之河「流星は何か不満でもあるんだ?」
流星「ないけどさ、昴が落ち着かない」
昴「──うるせえ。どうでもいいけど、作者のスマホおかしいぞ。うるせえって打ったら『うる★やつら』って出た」
北斗「マニアックな! ★は武士の情けの伏せ字だな」
天之河「これは……開発者のこだわりを感じるな」
昴「だろ? 某爆竹バンドも一発で出るし」
暁「でも某海月バンドは出ないんだよね、不思議だな」
北斗「……うまく話題をそらしたか」
昴「何か言いたいコトあんのか」
北斗「まさか。暁のためには良かったしね」
流星「……北斗、それ俺がディスられてない?」
北斗「知らないよ、このケダモノ」
流星「俺だって見境なくやってるわけじゃないからな! 昴が離れたがってたから連れてっただけだし」
昴「……流星、もういい。何も言うな」
天之河「──で、サディストのマゾヒストの変態は次回作どうするって?」
北斗「また強引に突っ込んだな……これはまだ決めてないみたいだね。まあ、変態なんで地球上と言わず銀河系から消えて欲しいけど」
暁「……そこまで変態かなあ」
昴「変態だろ。奴はMOTHERが○○○○れるシーンが一番勢いよく書けたような奴だ」
流星「伏せ字にするとさ、もっと変態に見えるよな」
天之河「だね。あんまりネタバレするわけにもいかないしな、仕方ない」
北斗「うわ……天之河君楽しそう」
天之河「楽しくないって言うほど聖人でもないな。俺の昴のことを考えるとね」
黒い昴「……俺はいつだってお前の傍にいるよ、天之河」
天之河「この口調は……昴! 会いたかった、もう一度会いたかった……!」
黒い昴「何だよ、天之河。苦しいって……強く抱き締めすぎだろ?」
天之河「ああ……ごめん。もうどこも痛くはないか? 辛くはないか?」
黒い昴「大丈夫だよ。……天之河、そんなに俺のことが好きだったの? いい子だね。……可哀想に」
天之河「昴……このまま二人で消えよう。どこにでも行こう」
黒い昴「行きたいの? 天之河。二人なら何も怖くないね」
天之河「そうだな、怖くない」
北斗「ストーップ! 座談会の途中で二人の世界を作らない! ほら、暁が呆然としてる!」
暁「え、あれ? 兄ちゃんが二人? でも兄ちゃんと口調が違うし……あれ?」
昴「作者フリーダムにも程があんだろ! ふっざけんな! 暁、もういいサウナ行くぞ」
暁「あ、待って兄ちゃん」
北斗「……あーあ……」
流星「で、三人になったわけだけど。俺もサウナ行きたいなー。暁ずるいよな、弟特権で昴独り占めしてさ」
北斗「黙っとけ!……あれ、天之河君は?──あああっ、黒い昴もいない! ちくしょう、逃げられた!」
流星「愛の逃避行……?」
北斗「どうせ露天風呂にいるだろ……あああもう! 莫迦流星とじゃ会話にならない! 座談会どころじゃない!」
流星「莫迦じゃねえし! 昴が言ってた! 人を莫迦莫迦言う莫迦は己れの莫迦を知らぬ莫迦なりって!」
北斗「よくそんな長い言葉覚えられたなー偉いなー、……ってカンペあんじゃんか!」
流星「読めるだけでも偉いだろ」
北斗「読み仮名までふってあんじゃんか!」
流星「噛まずに読めただけでも偉いじゃんか」
北斗「…………もういい、俺は部屋に戻ってテレビ観る」
流星「有料のアレ?」
北斗「違うよお前じゃあるまいし!」
流星「俺は昴にしか……」
北斗「あーあーあー聞こえない! お前後で昴から教育的指導だからな!」
流星「えー? 一途な想いじゃん。浮気しないから性病の心配もないし」
北斗「……どっと疲れが……」
流星「じゃあ、作者は昴が言ってた、えーと……」
北斗「サディストのマゾヒストの変態」
流星「そう、そういうコトで。じゃあ俺昴探してくる」
北斗「二度と帰って……あ、夕飯までには全員回収して戻れよ、旅館の人に迷惑だからな!」
流星「分かった、……昴どこかな……暁いたら二人っきりになれないな」
北斗「作中で十分絡んだだろー!」
【完】
Sacrifice 城間ようこ @gusukuma
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