…また、思い出してしまった。


昔のことを。



一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一


昨日のことはあまり覚えていない。


いつもそうだ。


昔のことを思い出したらもとには戻れなくなる。


そんなこと?って思うかもしれないけど、僕にとってはトラウマだ。



…学校行きたくないな。

休もう。


昨日のさくらの配信のアーカイブでも見よう。


一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

ピンポーン


ん?今何時だろう。


時計を見ると6時を指していた。


そうか。もう夕方か。

…じゃなくて、誰だよこんな時間に。


はーい…


気だるげに外に出るとそこには転校生が立っていた。


「あの…休んだ分のプリント…」


「あ、ありがとう。」


その瞬間、転校生の顔が固まった。


いや、それまでも無表情だったんだけど、ほら、もっと…強張ったっていうか…


「あの…今何流してます…か…?」


あ…


なんて僕は馬鹿なんだ。大音量でさくらのアーカイブを流したままにしているなんて。

最悪だ。また嫌われる。

ーまた、気持ち悪がられるー


「これって、ファニプロですよね?」


「へ?」


「あの…実は…」


「ん?」


「いや、何でもないです!!お大事に!!」



あれは何だったんだろう。


部屋に戻って続きを見ていると、その声に既視感を覚えた。

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