第3話 「我らの道を阻む者は死あるのみ。」
2人で敵を殲滅することおよそ1週間。戦線は徐々に上がって行った。日本軍は段々と優勢になり、勝てると思っていた。しかしそれが油断に繋がってゆくのだった……
「おい、敵が減るんじゃなくて増えていってるんだが?しかも虫みたいにわらわらと湧いて出てくるし。」と零澪が皮肉混じりに言った。「はぁ…いよいよ大日本帝國も油断したか…油断大敵という言葉を知らないのかな?」と真もややキレ気味に言った。そんな2人は怒りの矛先を敵軍にぶつけることにした。敵軍が可哀想である。そんな可哀想な敵軍に増援が来た。それを勝機かと思ったのか敵軍は総勢力で攻め込んできた。それを見た2人は「よかろう…我らの道を阻む者は死あるのみだ。」と笑を零して武器を構えた。そして2人は敵軍のど真ん中に突っ込み、激闘を繰り広げた。傍から見れば自殺行為だと思うが2人は違う。彼らは格別だ。2人でこそ、本当の力を発揮する。
「なあ零澪。あれ使うか?」
「そうだな…こんなにいるし、使うか!」
「よしきた!そうこなくっちゃ!」
「「行くぜ!不屈の精神!発動!」」
と2人は言った瞬間、空気が変わった。その空気を気取ったのか、相手は怖気付いたのかじりじりと後退していったが2人は見逃さない。
「「どこにいくんだ?我らの道を阻むんだろ?ならお前らには死あるのみだ。」」
と同時に言い大地を蹴って敵軍に走っていき、真は軍刀の鯉口を切って抜刀して敵を斬りまくり、零澪は銃を構えて乱射した。
「オラオラァ!どしたぁ?さっきまでの勢いはどこに行ったァ!?」
「真、それじゃあ敵が逃げて行っちゃうからスキを与えちゃダメだよ?」
と零澪は言って手榴弾を投げては撃ってを繰り返していた。一方真はというと敵を斬り倒していた。真の刀扱いはとても上手く、袈裟斬りや逆袈裟、唐竹割りなどをして敵を圧倒している。もはや敵なしというところである。そして無駄な動きがなく、大振りで刀を振っているが隙を与えない。小太刀を逆手に持って速く動く。まさに疾風の如し。真は敵から太刀疾風と呼ばれ、零澪は狂戦士と名付けられて終戦時まで恐れられた。彼らは常に2人で行動している。絆というものでは言い難い、とても深く繋がっていて一心同体である。片方がやることを支え合い、それを互いにしている。生涯彼らは支え合い、深い絆で結ばれている。これは、そんな二人の絆の物語である。2人で1つであり、盾と剣にもなるそんな二人の話だ。
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