第二章祖父の偉大さ

第5話偉大な祖父

 生前、祖父はどちらかというと、少し頑固だった。

 でも前の章にも挙げたように、祖父は料理が上手だったらしい。

 祖母よりも料理がうまかった祖父の姿をもっと見ておきたかった。

 

 入院したころの祖父はレビー小体型認知症からアルツハイマー認知症になっていった。

 よく祖父は病院内で「小さい物体が飛んでいる。」と言ったそうだ。

 そのことで、病院の看護士を困らせたらしい。

 アルツハイマー型認知症は自分の存在を認識したり、家族や他人を認識したりすることができなくなる病らしい。

 認知症になる前は怒りっぽくなったり、感情的になる人もいるのだそうだ。

 

 元気だったごろの祖父とはまるで別人になってしまったかのように思える。

 年齢を重ねていくうちに、祖父は畑仕事をしなくなり、段々脳の認知機能が衰えていった。

 体を動かすこともなくなり、筋肉も衰えていった。

 あの偉大だった祖父の姿は年齢と共に衰えが進んでいった。

 それでもわたしはそんな長生きをした祖父は今でも偉大な存在だと思っている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る