第5話
「何事だ!」
メンバー達のスカイバイクが着陸すると、倉庫の中からぞろぞろと敵兵が飛び出してきた。
トコは一人一人兵士に照準を合わせると、静かに引き金を引いた。
ばたり、ばたりと兵士が倒れていく姿が超長距離スコープのレンズに映し出される。
敵兵達の銃撃を、メンバー達はスカイバイクの影に隠れつつ応戦する。リコが通信機に呟く。
「ユズ……首謀者の居場所は突き止められた?」
ユズは激しい銃撃戦の中、バイクの後ろでカタカタとキーボードを叩くと、空間ディスプレイに緑色に光る倉庫のワイヤーフレームとその中をうごめく数人の赤い影が映し出された。
「ドローンからの熱源センサーに反応がありました。一番奥の作業室にいる模様」
「了解、突撃するわよ。ハナビ……」リコは手で暗号サインを送る。
ハナビは両手に手榴弾を持つと口でピンを抜き、敵兵の潜む車の影めがけて放り投げた。
カンカンという音とともに、敵兵のすぐ横に転がり込む。
音に気付いた敵兵同士はお互い目を合わせるが、突如手榴弾は激しい閃光が放ち、辺りを真っ白な光で包み込んだ。それを目にした敵兵達は顔を覆い隠した。
銃撃が止んだところでバイクに隠れていたメンバー達はすくりと立ち上がり、小銃を構えながら倉庫の入口に向かう。もだえ苦しむ敵兵達の横をゆっくりと通り過ぎていく途中、ユズは敵兵の顔を覗き込んだ。
「リコさん……この人達は」
「私達と同郷ね」
「どういうことだろう」
「……今は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます