第2話 悪友は誤魔化したい


 すみません。諸事情により投稿する順番を変えました。


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 いつもの強気な態度はどこへやら、少し涙目で顔を真っ赤に染めた真菰は自慢の黒い髪をボサボサにしながらも俺がなにか言い返す間も無く言葉を続ける。


「わざとだからっっ!! 今までのも全部演技!! 敢えてやってただけだからな!!」

「い、いや、何のために?」


 真菰の慌てっぷりを見て少し落ち着きを取り戻した俺は目の前の真菰に対し落ち着いた口調で返す。


「そ、それはそのぉ〜」


 その途端に腕を組み考え込んでしまう真菰。

 ……恐らく言い訳でも考えているんだろうな。


「やっぱり勘違いしたんだよな?」

「うっ、うっさい! 今、考えてるから黙ってろ」


 よほど自分の勘違いだと認めたくないのか即座に否定してくる真菰。しかし、ここで手を緩めるほど俺は甘い男じゃない。


「考えてるって言っちゃダメだと思うんだが?」

「あっ」


 俺に指摘され自分のミスを察したのか更に顔を赤くしていき再び泣きそうになる真菰。

 ……やりすぎたか?

 それでも涙をぐっと堪えて真菰は顔を上げると必死の抵抗を見せる。


みつるをからかうためなんだよ! 女子と触れ合ったことがないみつるからしてみればドキドキもんだろうからなっ。

 顔を赤くして可愛い奴だな!!!!」


 恐らくなんとか絞り出した理由なのだろう。

 俺をからかう為。別にこれ自体は変なことじゃない。俺にイタズラをしたりしてニヤニヤと笑っているのが真菰という奴なのだから。


「今、現在顔を真っ赤にしてる可愛い奴に言われたくねぇよ」


 だがしかし、そんな泣きそうな顔で耳まで真っ赤にした状態で言われても説得力がないのだ。


「なぁやっぱり勘違いなんだろ? お前に勘違いさせてしまったのは俺のせいなんだからちゃんと謝罪させてく____」

「ち、違うっっっ!!!」


 俺はこのまま俺が謝罪をする流れに持っていこうとするが真菰に否定されてしまう。真菰はこういう時は頑固なのは知っていたが……正直、もうここから勘違いを認めないのは無理だと思うんだが。


「なぁ、お前は勘違いじゃないって証明出来るのか? 出来ないなら大人しく認めて俺に謝らせて欲しいんだが」

「……する」


 俺としては決めにいった一手。真菰にこれを否定するだけのカードはない。はずなのに何故か真菰は一世一代の覚悟でもするかのように少し息を吐きながら赤く染まった顔を抑えてそんなことを言う。


「証明する……私がお前をからかっているだけだってっっ!!」

「証明するって言われてもそんなこと出来ないだろ?」


 俺は余裕を持ってそう答えるが次の瞬間には俺は真菰によって自分のベッドへと押し倒されていた。


「おい、なにして……」

「言っただろ……証明……するって」


 俺は慌てて起き上がろうするが背中に体重がのり上手く起き上がれない。

 どうやら俺の上で馬乗りになっているらしい

 真菰がか細い声でそんなことを言う。


「私はお前をからかっているだけだ。い、今からそのことを証明するんだよっっ!!」

「ッッッ〜〜〜ッッッ!!? 分かった、分かったから離してくれ」


 真菰に耳元でそんなことを囁かれてしまい俺は慌ててジタバタと体を動かすが一向に抜け出せる気配がない。……この、化け物力め。

 というか真菰もなんか自棄やけになってるし止めた方がいいだろ、これ!


「てっ、手始めにマッサージでもして甘々にしてやるよ」


 しかし真菰はそんな俺を意に介することなく俺の肩へと手を当てるのだった。




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 次回「悪友は逃げ出したい」


 伸びなかったら消すかもです。すいません。

 星や応援是非是非お願いします。今日はあと1話出すかも……。星を……くだせぇ。(久しぶりな気がする)


 では!

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