2‐14天才皇子は〇〇が悪い
「失礼ですが……
「なぜ、お分かりに? 医官に診ていただいても、なかなか解らなかったのに」
「ええっと、そうですね」
さすがに神が
「指のかたちをみれば、わかります」
「これは
「すごい。医官様みたいですね」
「そんなたいしたものじゃないですよ」
妙に医の心得はない。あるのは観察眼だけだ。
(後は、経験かな。知りあいに
「
身分の高そうな妃がやってきた。
「母様、すみません、
妃はあらためて
「畏れながら
男の物を切除された宦官は侮蔑の対象だ。家畜にも劣る扱いをうけることもある。帝族である累神が宦官に扮しているというのが、妃には辛抱ならない様子だ。
「これは、貴方様だけの恥ではないのですよ」
「
間に挿まれた
妃はため息をつき、頭を振った。
「申し訳のないことですが、順番が参りましたので、これにて失礼いたします」
「なんというか、その」
「嫌われている、だろう」
「心理が読めなくとも、それくらいはわかるさ」
「星辰は自慢の弟だよ。彼は十歳の時には科挙に受かった」
「え、えぇええっ、天才じゃないですか」
「そう、天才なんだよ、星辰は」
累神が微笑ましげに眥を緩める。
「しかも、心根も浄い。
妙と累神も殿舎にむかった。
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