推理小説、怪奇小説と出会う
さて、ここまでわりとメジャーで今でも読まれている海外児童文学について書いてきましたが、これまで書いてきた本の他にも出会ったのが推理小説や怪奇小説でした。
最初は子供らしくズッコケシリーズや薫くみこさんのおまかせ探偵局シリーズといった日常の謎系から入ったように思いますが、なぜか家にあったポプラ文庫の『グリーン家連続殺人事件』で、古典ミステリーにハマります。
劇画調の表紙であまり子供が好みそうにないおどろおどろしい表紙でしたが、これが本当に面白かった!あたりまえですね、なんたってヴァン・ダインの名作なんですから。犯人は誰だろうとハラハラしながら読む、推理小説の魅力にハマったきっかけはこの一冊じゃないかと思います。
余談ですが中学生ぐらいで元の一般書籍版の方の『グリーン家殺人事件』と『僧正殺人事件』を読みましたが、けっこうぺダンティックでちょっと苦労しました。ジュニア向けの方が単純に話の筋を楽しむのには向いているかも。
こういうのもっと読みたい!と思った私はまたもや図書室に頼ります。
私の小学校の図書室には金の星社の世界こわい話ふしぎな話傑作集が揃っていて、ポーの代表作や『吸血鬼ドラキュラ』『フランケンシュタイン』『ジキル博士とハイド氏』、『カーミラ』で有名なレ・ファニュの『古い屋敷に残された話』など伝奇小説をたくさん読みました。このシリーズのポーの挿絵が綺麗だけどおどろおどろしくて今でも覚えてます。点描のような絵で、『赤死病の仮面』とか『黒猫』とか怖かったなぁ。
そしてポプラ社の江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ。こちらも劇画調の絵がなかなかおどろおどろしい感じでしたが、やっぱり面白かった!『怪人二十面相』はもちろん『青銅の魔人』『黄金豹』『魔術師』や『サーカスの怪人』……。古いシリーズだからか全作揃っていたわけではありませんが、図書室にあるものはだいたい読みました。
江戸川乱歩も後々一般書の方で読みますが、これどの辺まで子供向けに収録していいか選者は迷っただろうなぁと思っちゃいました(笑)数々ドラマや映画になった明智小五郎シリーズですが、私はフジでやっていた陣内孝則さんバージョンが好きで、放送される度に観てました(これも余談)。
モーリス・ルブランのシリーズもポプラ社だったのかな?劇画調の絵が少年探偵団シリーズと同じ感じだった気がします。当たり前ですが『ルパン三世』とはずいぶん毛色が違うと思いながら読んだのを覚えています。
さらにNHKで放送されていたグラナダTV版の『シャーロック・ホームズ』とBBC版の『名探偵ポワロ』に出会ってドイルとクリスティにもハマります。このシリーズ大好き!年末に一挙放送とかあるので、宿題や大掃除を放送時間までに終わらせて、何があってもこれを見る!という勢いで見てました。
シャーロック・ホームズは偕成社の全集が図書室に揃っていたので何度も借りて読みました。あとがきにシャーロキアン向けのクイズやコラムが載っているのも楽しくて、これは大好きな全集です。
クリスティはもうほんとどハマりしたのでハヤカワでちまちまちまちま買い続けて揃えました!(頑張った!)
他にも欲しい本はたくさんあったので、クリスティだけ買うというわけにもいかず、高校生ぐらいから大人になってからもちまちま書いすぎて途中で装丁が変わってがっくりしたのはご愛嬌といった所でしょうか(笑)
『グリーン家連続殺人事件』を出していたポプラ文庫からはダシール・ハメットやエラリー・クインなんかも出ていたんですが、買って欲しいと母に頼むと、家にある、と一般書の方を出されてしまうという……。
多分この頃はもう小学校3年か4年になってたかな?この辺から児童書と並行して大人向けの一般書にも手を出していきます。
この辺りは母の影響が大きくてて、またこの母がわりと変わった人なのでその辺を次回書いてみたいなと思います。
私の読書遍歴の原点みたいなものなので……。
もちろんまた作品ごとの思い出も書いていきますのでよろしくお願いします!
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