グランドキャスター

@pochi7974

第1話

 自分はいつ寝てしまったんだろう。

 そんなことを思いながら意識を覚醒させていくと、自分の体の違和感に気づいた。

 体の調子がありえないほど良好なのだ。

 いつも目を覚ますときは何らかの不快感が体の中にあるのだが、今日はそれがなくそれどころか今は元気でいっぱいで、

 今日は散歩に行こうか?

 どこかに遊びに行こうか?

 外に出て適当にモンスターでもかるか?

でもやっぱり今日は天気が良さそうだし散歩に…ん?

 今後どうしようかと思考を巡らせていくうちに、自分がなにか妙なことを考えていることに気がついた。

〚もんすたー?〛

 なぜこんなことを考えたのだろうか、ゲームじゃあるまいし、僕が住んでいる世界ではそんなもの存在しないのに…


「あ、そういえば…」


そうだ僕は今ゲームの世界にいるのだ。


『ラグナロク』


僕が遊んでいるゲームはそういう名前だ。様々な種族に分かれて、数あるモンスターやプレイヤーなどを倒し、戦力を増やして最強を目指すというゲームだ。

僕はとある事情からめったに外に出られないため、このゲームを遊びまくっていた。

そして、その世界ではほとんど存在しない

『グランドクラス』

という称号とともに、全サーバーでトップクラスの戦闘力を有するまでになっていた。

グランドは他の職業にはない強力な木からに加えて、自分の国を作ることができるという破格の権限を与えられていた。

そんな莫大な権限を与えられていたグランドクラスにも当然デメリットも存在する。

まずは、自分の国が滅ぼされたら自分が所持している財産が全て(もちろんゲームの)奪われてしまうことである。

しかし、国が滅ぶと言っても基準が曖昧なので、明確にはその国を起こしたプレイヤー、つまり王様が殺された瞬間に、街は瓦解しすべての財産が奪われるなである。

そして2つ目は、一度死んでしまったら最後二度とグランドクラスには戻れない。というものである。

この成約は国を持っていないグランドクラスが自分たちにはペナルティが存在しないと思い、国持のグランドクラスを襲撃したのである。

そして襲撃したプレイヤーは倒されて、リスポーン地点に戻ってみるとあらびっくり全財産を奪われた挙げ句にひとつ下の階級であるマスタークラスに落ちてしまった。

しかしそのプレイヤーはそこで挫折せずにグランドクラスに上がる条件を一年かけて達成したが、グランドクラスには上がれなかったのである。

そのプレイヤーはGMコールをして運営にこのことを報告したが変え積むてきた文章はこうだ。


「一度返り討ちにあった敗北者はグランドクラスにはふさわしくない。」


と、一蹴されてしまった。そうして彼は絶望しこのゲームから去ったのだ。


そんな中で生き残っているグランドクラスは多くない。

もっというとおそらく10人くらいしかいないだろう。

だからこうして残っているグランドクラスは、

全員国を持っていてほかから脅かされない圧倒的な力を持ったトッププレイヤーたちなのだ。


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