帝国からの通信…?!
おや、なにか外が少し騒がしいようですが…
執筆中、ふと気になって窓から覗いてみますと、ウメコさんの宇宙船の脇に、当の本人を中心として、なにやら20人ほどが列を作っています。
「はて、ウメコさんときたら、ラーメン屋でも始めたのかな」
午前11時過ぎ。僕は机を離れて部屋を後に。その宇宙船の方へ行ってみました。
して見れば、
「はい、では次の方どうゾ」
銀色に輝く宇宙船の胴体側面。ソフトな手振りでもってウメコさんが、最前列の男性を、その搭乗ハッチへと導きます。
「なにしてるんです、ウメコさん?」
列を横目に、ウメコさんの前へ。僕は尋ねてみました。
「はい、これはご希望の方々に、我が宇宙船の中をお見せしているのでス」
だそうです。
が、まさかお金取ったりしてるんでしょーかね。まあ、別に悪いことではないですけど…
「ただ、その代わりにといっては何ですが、見学された方々には、もれなく帝国のサポーターになって頂くという、ささやかな条件つきではありますガ…」
あ、なるほど。さすがはウメコさん。考えましたね。
「さらニッ…!」
うわっ、ウメコさんったら、いきなり大きな声を出さないでください。
「どうしたんです、ウメコさん。そんな急に大声で…」
「さらに、見学後3日以内にご友人等ご紹介の方には、ダンガル帝国ゴールデンサポーター証明ステッカーならびに、燃料が熟成した際には、当宇宙船を操縦できるという特典付き。さあ、いますぐお電話ヲッ」
なんだか通販番組みたいになってきましたが、まあ、ウメコさんが楽しそうなので良しとしましょうかね。
という訳で、僕は再び部屋へ。ぼちぼち昼食の準備でも…と、キッチンに立つか立たぬかの瀬戸際、
『…もしもしっ…もしもしっ…』
部屋の片隅。ウメコさん持ち込みの通信機から、誰かの声が響いてきました。
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