5
「では、続いて帝国国歌『宇宙に誇れよ我が祖国』斉唱でス」
「あれ、ラジカセなんて一体どこから持ってきたんです。ウメコさん」
ふと見れば、いつの間にかフィギュアの足下に置かれているそれは、元々ウチには無い物です。
「あらたにサポーターとなった、ご近所の方から無償で譲っていただきましタ」
なるほど。なんだかんだでウメコさん、着々とサポーター増やしてますね。
とかって僕が感心してる間に、そのダンガル帝国国歌とやらが、ラジカセから流れ始めました。
同じくして、すくと起立。それに合わせて、ウメコさんが歌い出します。
「おーおー、偉大なダンガル帝国よ、宇宙に誇れる我が祖国。皇帝陛下の名の下に、集え気高き国民ヨー…」
なぜカセット? なぜ日本語?
という疑問も何のその。そのウメコさんの歌声は、それからしばらくの間、当室内に響き続けるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます