第25話 再会(悪い方の)

「……⁉︎自分の攻撃は受けない的な感じか⁉︎」

「いや、別にそんなことない。けど〜、弱点ウルトラジュエルを攻撃しなきゃ意味ない的な感じなんだよね」

フェライクはウルトラジュエルを指差した。あそこが弱点らしい。こんなに自身の弱点を赤裸々に教える敵、今までにいただろうか?

「そうか、ありがとう!では、蹴らせてもらうよ!!!!!!」

ルーは弱点を確認できた瞬間、フェライクに向かって走り、大ジャンプした。本当にウルトラジュエルを蹴るつもりだ。容赦ない…。しかし、フェライクもそこまでバカじゃなかった。

「おいおい、そう簡単に破壊してやるはずがないだろ?少しは戦闘の基本を知るべきだな!強敵には、苦戦しなきゃならねぇんだよ!!!!!!」

バキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

ウルトラジュエルの周りにバリアのようなものが現れた。

「⁉︎」

「出直してこい」

フェライクは手をルーに向けると、掌にダイヤモンドが現れた。

「必殺技……ダイヤモンドプルーム!」

「⁉︎」

ダイヤモンドの先から超極太ビームを放った。

「(何⁉︎避けられなi」

ズギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウンンンン

それを真正面から受けたルーは、流石に地面に落ちてしまった。

ズトッ

「(…………もう、終わりだ……)」

「フフフフフフフフ、今楽にしてやるから待ってろ。ウォクトの場所へ行かせてやるよ」









































一方ウォクトはナマジュと共にウルトラジュエルとルーとフェライクを探していた。

「その、ルーさんはどうなお方なのでしょうか?」

「ルーは、融通が効かなく、強さをひたすら追求している。しかし、根は心優しい人物だ」

「フェライクさんは?」

「子供っぽく、ドジな人物だ。彼のせいで我々は遭難している」

「そうなんですか。…そういえばウルトラジュエルを探しに来たのですよね?確か無限廊下という謎の部屋にあるそうですよ。どこかの書物で読みました。10年前なので曖昧ですが…」

「なるほど。ならば謎の部屋を探そう。そこにフェライクとルーもいるかもしれん」

フェライクの事情を知らない2匹は、ウルトラジュエルを探し続けるつもりだ。その時だった。


ズドォォォォォォオン

突如遺跡の壁が崩壊した。ウォクトとナマジュは何事だとそちらを向くと、なんとダイオウイカがいたのだ。

「⁉︎…お主は!」

「だ、ダイオウイカ…。ウォクトさん、お知り合いなのでしょうか?」

「いや、知らん」

「おい」

ウォクトは知らないふりをした。ダイオウイカはもっと激怒した。

「テメェの味方についたカンガルーのせいで我輩は死ぬところだった!復讐しに来たのだが、どこをどう探しても奴がいないんだよ!だからテメェを殺す。ってか元々争っていたのはテメェなんだから、テメェを殺すべきだな、最初から。カンガルーはおまけ程度でいいわ!」

ダイオウイカは触腕を壁にぶつけた。地下なのにも関わらず、地鳴りがする。

「ナマジュ、逃げろ!」

「え⁉︎しかし、ウォクトさんは⁉︎」

「拙者が買ってしまった喧嘩だ。返品しなければならない!さぁ早く逃げろ!」

「は、はい!!!!!!」

ナマジュは走って?逃げた。魚に走るという概念があるのかどうかわからないが。

「ほう、仲間を捨てたようだな。まあ手加減はしない。さぁて、たこ焼きにでもしてやるよ!!!!!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る