第11話 マシンガン
「何か良い案は無いんすか⁉︎あのままじゃルーさんが!」
「ちょっと黙ってろ!今考えている」
「まず正面からの攻撃では無理ですね…。近距離攻撃も意味が無いでしょう」
「けどよ、俺らの中で遠距離攻撃できるのはルーだけだぞ」
「えぇ⁉︎⁉︎そうなんですか⁉︎それじゃダメじゃないすか!!!!!!」
「そうなんです。あぁ、ルーさん。今までありがとうございました…。あなたのおかげで強くなれました……」
3匹も対処法が無くて諦めてしまった。ルーに助けられて出会ったのにも関わらず、ルーを助けることができないとは、一生の後悔となるだろう。
そしてルーの目と鼻の先にはもうメガトンヒポポタマスの口があった。
「何か、対処法は!喰われる前に、できることは⁉︎」
彼の頭の中には
…いや違う!ルーはこの状況を乗り越えるための対処法を見つけ出すことに成功したのだ!
「(これだ!これさえできれば、行けるかもしれない!!!!!!)」
彼は突然石を飲み込み始めた。メガトンヒポポタマスはそれを見てこう思った。
「(なんだ?石を喰い始めたぞこのガキ。ついに頭がおかしくなったのか?まぁいい、喰えばそんなもんどうでもいい!!!!)」
ルーはできる限り大量の石を口いっぱいに含んだ。そして、口を少しだけ開けた。
「(『ちなみにさっきの技は口いっぱいに種を含んで、それを息で1個ずつ押し出すんですよ』……これだ!これで奴を!)」
そう彼は石をマシンガンのように吐き出して、メガトンヒポポタマスを倒そうとしているのだ!
「今だ!!!!!!!!!!!!」
やがてルーは石をマシンガンのように吐き出した。
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
「(なんだ⁉︎)」
流石のメガトンヒポポタマスも対応する前に、まず相手の行なっている行動を理解できなかった。そして石は眼球に連続で直撃した!
「がわぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…」
メガトンヒポポタマスは吸い込むのをやめ、必死に目を瞑った。本当は目を押さえたいのだろうが、手足が無いため、押さえられない。
「吸い込みが止まった!今だ!」
ルーは追い討ちをかけるべく、メガトンヒポポタマスの額を蹴った。その衝撃でメガトンヒポポタマスは横倒しになってしまった。
ズドォォォォォォォォォォォォォォン
草木を押し倒し、瓦礫を砕き、地に並行に並ぶメガトンヒポポタマス。先程まで余裕そうな顔をしていたとは思えないほどの焦り具合。
「よし、勝てる!このまま行けば勝てる!」
「クソぉぉぉぉぉぉ!カンガルーの分際で貴様ァァァァァァ」
突然口から大きな砂玉を何個も吐き出した。精度が良く、ルーの真上に降ってくる。
「横倒しの状態でこれほどの精度…。まだ瀕死ではないのか⁉︎いや、違う、最後の悪あがきだ。それに真上に降ってくるなら、利用できるかも」
ルーは目の前に降ってきた超巨大な砂玉に足を向けるようジャンプした。
「今だ!!!!!!!!!!!!」
そう叫んだ瞬間、彼は砂玉を連続で蹴飛ばした。砂玉はなかなか蹴飛ばした方向へ飛ばないが、それでも必死に蹴飛ばし続ける。
「これで終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ズドォォォォォォオン
砂玉がメガトンヒポポタマスの顔へ飛んでいく。
「⁉︎……やだ、死にたくない!死にたくない!クソォぉぉぉぉぉぉがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォカァァァァァァァァァァァン………
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