機械編(五)

「最近マンネリだったからな。今日は趣向を変えていくぞ」

「嫌な予感しかしない」

 クリスがすげえ目でこっちをにらんで来やがる。

 だが、まあ美人に睨まれるのは悪い気はしねえ。

「今日は機械とレイプの合わせ技だ」

「そのメニューにお得感は微塵みじんもないんだけど」

 俺は最近使ってなかった拷問用の機械を取り出した。

 これは相手の頭に取り付けて、脳に直接信号を送る仕組みになっている。

 この機械のいいところは、痛みの種類や強さが細かく設定出来る上に、外傷を負わせる事が一切ねえ事だ。

 まあ、やられた奴の精神がもつかどうかは知ったこっちゃねえがな。

「クリス。こっち来い」

 クリスは素直に言う事に従う。

「とりあえず服を全部脱げよ」

 クリスは大人しく全裸になった。

 毎日見てるが、クリスの裸はいつ見てもゾクゾクする。

 俺の股間がふくらんだのに気付いたのか、クリスが睨みつけて来やがった。

 クリスに睨まれても俺にとっちゃあご褒美にしかならねえがな。


「どんな体位がいいか希望あるか?」

「なるべくノーマルなの」

「痛みの種類はどうする?」

「なんでもいいけど一番軽いやつ」

「それじゃあ授業にならねえだろ」

 俺は自分が耐えられるギリギリレベルに設定した。

 まあ、このくらいなら、クリスにとっちゃあ蚊に刺された程度のもんだろう。

「とりあえず、この台の上で仰向きで寝とけ」

 クリスが寝ると、両腕を拘束した。

「全然ノーマルじゃない!」

「拷問なんだ。ノーマルなんざ存在しねえよ」

 そして頭に機械を取りつける。

「目隠ししとくか?」

「嫌だ!」

「まあ拒否権はねえがな」

 俺はクリスの目に布を巻いた。

 クリスの視線が見れねえのは残念だが、授業だから仕方ねえ。

「とりあえず電源入れとくか」

 俺は機械を始動させた。

 クリスの顔から表情が消える。

「痛いのか?」

 聞いてもクリスはだんまりだ。

 まあ、口開いたら叫び声が出るから黙ってるだけかも知れねえが。

 俺は台に上がると、クリスの腰を持ち上げた。


 俺は一時間たっぷりクリスの体を堪能してから電源を切った。

 クリスが大きく息を吐く。

「次これやったら先生殺すよ」

 言葉に殺意がこもっている。

「おいおい物騒だなあ。ただの授業じゃねえか」

 クリスの目隠しを外し、両腕の拘束を解いてやった。

「その機械を先生につけて、僕が後ろから襲うというのはどうだろう」

「なんだ? ご褒美か?」

 クリスは無言で自分の靴を投げつけて来たが、腕がプルプルしてコントロールが定まっちゃいねえ。

 俺にかすりもせずに明後日の方に飛んでっちまった。


「あと三0分くらい時間があるが、俺を犯してみるか?」

「とりあえず機械をつける!」

 クリスが俺の頭に機械を付けはじめる。

「痛みの種類はどうする?」

「クリスの体を堪能できるくらいの痛みにしといてくれ」

 クリスが俺の股間に蹴りをかまそうとしてよろめいた。

「おいおい。そんなんで本当に俺を強姦出来るのか?」

 クリスが俺を睨みつけて来る。

「それよりお前ゴムどうすんだよ? 俺の貸してやってもいいがデカすぎるだろ」

 クリスが無言で手を出して来たから、俺はポケットに入ってる奴を渡してやった。

 まあ、サイズは絶対にあわねえだろうがな。


「とりあえず服を全部脱げよ」

 言われるままに脱いでやった。

「とりあえず、この台の上で仰向きで寝とけ」

 横になってみる。

 クリスは俺に目隠しをして両腕を拘束すると、機械のスイッチを入れた。

 俺がさっきやったのと同じ設定だ。

 これなら俺でも耐えられそうだ。

「気持ちいいか? これからもっと気持ちよくしてやるよ」

 俺の声色を真似てるようだが、全く似ちゃいねえ。

 クリスは全教科優秀な成績をおさめているらしいが、モノマネの授業があったら落第だな。


 クリスは俺のケツに指を入れて、ローションで念入りに解す。

「おいおいサービスいいな」

 後ろでやるのははじめてだが、悪い気はしねえ。

 しっかり解した後、クリスがゴソゴソしてる気配がする。

 おそらくゴムでもつけてんだろう。

 まあ、外れるのは当然して、それ以前にちゃんと付けれてんのか気になってしようがねえ。


 クリスは俺の腰を持ち上げようとして、バランスを崩したのか足を落とした。

 さっき痛めつけたのが相当堪えてるみてえだ。

「クリス平気か?」

「俺の心配より手前の心配をするんだな」

 下手くそなモノマネは続けるつもりらしい。

「俺の体勢変えた方が良くねえか? その状態で力仕事は無理だろ」

「うるせえな。その生意気な口を塞いでやるよ」

 クリスがキスして来やがった。

 これはマジでご褒美だな。

「クリス。手伝ってやるからこれ外せ」

「俺にめた口聞いてるとただじゃすまねえぞ」

 クリスはそう言いながら俺の拘束を解いた。

 そして、俺が体勢を変えようとしたその時、終業のベルが鳴った。

「ちっ。あともうちょっとだったのによ」

「ちっ。あともうちょっとだったのによ」

 俺は大爆笑した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る