第07話 ボエボエと吹いている

第07話 ボエボエと吹いている

家計の為に、泣いてダイワスカーレットを斬る。

馬謖よりも有望視されたウマ。

ずっとこの瞬間を夢見ていた。

いつか、新衣装が出たら、絶対に射止めよう、と。


でも、焦ること勿れ。課金に染まる前に

ピックアップ期間を時間いっぱいに利用しようではないか!

選べるウマ娘チケットと言うアイテムも、

アニヴァーサリー記念を祝って販売されることもある。


夫婦で話し合った。お互いの散財について。

共通しているのは、目的の為なら糸目を付けない点。


僕はURAストーリーモード・キラーの

スマートファルコンを既に所有している。

不自由のない遊戯の中で、

新衣装のダイワスカーレットを射止めようとしているのは

更なる戦力の補充と言うより

コレクションの延長線上と言う事実を認めるほか無い。

馬謖よりも有望と評価を下したが

使ったことも使われたことも知らない訳なので

虚偽の報告と、自らを断罪して差し支えない。


とんだ嘘つきが、目の前に座したものだ。

それでも、欲しいと言う欲望は消えない。

ピックアップ期間を逃したら

二度と逢えない、今生の別れとは言えない。

確かに当選率はぐんと減るが

ダイワスカーレットを引く好機は未だ、残されている。

天井は200回抽選なので……

課金に頼れば最高で60,000円のリスクだ。

そんな大金、どこから持ち出そうか?

出せないから、この苦悩を文字にしている。

取り敢えず本日は1回の抽選も出来ずに終わりそう。

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アマツカミ スサノオタイガの言い訳 作家:岩永桂 @iek2145

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