閑話 現実世界にて

 俺は、現実へと戻ってきた。あれは……。今まで話しかけてきたのはあの人だったのか。顔は、あんまり見えなかった。けどものすごく綺麗な雰囲気がしたな


「お腹すいたな」


 流石に、ゲーム内でご飯を食べていたとはいえ現実に反映されるはずもなく。俺はひどい空腹感に襲われた。今部屋には食材はない、スーパーに買いに行くか。俺は家を出てスーパーへと向かった。


「今日は何食べようかな」


 桜並木を歩きながら、今日の晩御飯を何にするか考える。肉がいいな。ゲームの中で食べてた肉もいいが、やはり現実世界の調味料を使った肉も美味しい。ステーキが食べたい、牛肉でも買うか。


「よし、晩御飯はステーキにしよう!」


 そうして俺はスーパーへと行き、牛肉と調味料、お米を買った。ステーキは滅多に食べないし、楽しみだ! 帰り道を俺は歩いている。


 すると、視界の端に日本では珍しく、この世のものとは思えないほど綺麗なプラチナの髪の毛を持った女性が見えたような気がした。つい先ほど、同じ髪を持つ女性を見たばかりであったために驚いてそちらの方を向いた。が、そこには誰もいなかった。気のせいだったのだろうか。まあ、三日も潜っていたんだ。そのせいだろう。


 俺はまた前を向いて家へと歩き出した。

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