第125話 レオンvs地龍 3



うわぁ。PV数がえれぇ事になってらぁ。

誰か宣伝でもしてくれたのかな?うれしおす〜

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ただ魔法を使うなんて、ある程度のMPと魔力があったら馬鹿でも出来る。

それは魔物でも同じことを言える。


ドラゴンでは、◯◯ドラゴンの格になっている奴は魔法を使える。

サンダードラゴンとか、ウォータードラゴンとかな。


でも、龍クラスになると話は別だ。

喋れはしないが、人間並みの知能を持っている……はず。

それを今、身にしみて感じている。


この世界には、魔法を使えると生き物。使いこなせると人間。極めると天才をいう言葉がある。

全く、人間が全てかのような言い方のこの文だが、的を得ている所もある。

人間って事は、高知能を持っている。


地龍は、俺に向かって槍を放ってきた。

勿論ただの槍ではない。

地龍の魔力が込められた岩の槍だ。

それが複数。


勿論俺はそれを当然の様に避ける。

こんな攻撃、意味も無いし、価値もない。


ただ、地龍の槍は俺のことを追尾してくるのだ。

完全に魔法を使


こいつは人間並みの知能を持っているのだ。


だからか、地龍と戦っていると、人間が相手をしているような感覚がする。

それが、俺が戦って思った感想だった。


けど地龍。お前もそう思っているだろう?


今まで、魔物の中ではここまで賢いと思った相手は居なかった。

それは地龍だって同じのハズ。


けどな、俺は元々人間だったんだ。

それぐらいの応用を使ってくる相手なんて……ゴロゴロ居たんだよ!


地龍が爪を振るう。

俺が地龍の攻撃を避ける。

地龍の魔法が俺に向かう。

俺が地龍の魔法を避ける。

地龍が尻尾を振るう。

俺が地龍の攻撃を避ける。


ずっとこれの繰り返しだ。


流石の地龍もこれには焦りだした。

地龍の攻撃が、スピードだけを意識し、精度が荒くなっている。


そして、地龍が魔法を主体的に使い始めた。


俺が一番嫌いな魔法は、土魔法だ。

俺は良く魔法を使っているし、その何倍も魔法を食らっている。

だから魔法の耐性は結構高い。

ステータスに表示されている以上。


けど土魔法は火、水、風とは少し違う。魔法の力と、物理の力が混ざってくるのだ。


そして魔法は予備動作がないから避けづらい。


けど、俺にはそんな攻撃は当たらない。


俺がどれだけエレンに殴られ……訓練されて頑張ってきたと思ってるんだ?


けど、地龍は俺が避ける事も想定内だ。


そしてもう一つ、土魔法のいいところがある。

それは、魔法を放っても消えない事だ。


その場に残る為、俺の避ける場所が徐々に少なくなっている。


気がつけば俺の周りには、岩しか無かった。


そして地龍は、勝ったような顔つきで、俺を覆い尽くすような、巨大な壁が出現した。

それは、壁で俺を押しつぶすような形で。


流石、地龍の壁。

とてつもなく硬い。

逃げる事など不可能………………だと思ってるんだろう?地龍。


それは俺のことを舐め過ぎだ。


俺も、お前と同じ……龍なんだよ!!!


「雷龍の咆哮!!!!」


俺と地龍の戦場に、とてつもない轟音が鳴り響いた。


地龍は、少しだけだが、あっけにとられている。


お前はまだ、俺のことを過小評価していたみたいだな。

俺は強い。

お前と同じ龍で、お前の命を狩る者だ。


どうだ地龍。

この感情はおそらく久しぶりだろう?

俺は、お前を殺しに行くぞ。


次は、オレのターンだ。


俺は、地龍の弱点である風槍を大量に用意した。

風は、切れ味に特化した魔法だ。

俺の風魔法は、地龍の最大硬度すらも切り裂く。


地龍は俺の魔法に危険を感じたのか、反撃をせずに避けるだけになっていた。


地龍。

もうお前の反撃のチャンスは無い。








……………………おかしい。

俺の想定では、もう地龍を殺しているはずだ。

別に、俺の想定は、ただの夢物語ではない。

ちゃんと、地龍の実力を知った上での判断だ。

じゃあ何故、俺は地龍の事を仕留めきれずにいるのか?


まぁ、それは別に関係無いだろう。

ただ、もうちょっとだ。

もうちょっとで、アイツは感電状態になる。

あと一発で。


「雷鳴」


俺が放った巨大な雷の一撃は、地龍の事を貫いた。


よし、地龍は感電しているはず。

これで倒せ――――――ッ!!!!?


俺が油断して、地龍に近づいた瞬間、土埃のなかから、巨大な爪が飛び出してきた。


何故だ!?

今の攻撃では絶対、感電状態になるはず!!


…………俺の力が弱まっている?

……いや、ステータスを見てみたが、俺のステータスが下がっている様子は見当たらなかった。


じゃあ何故か?

……………………あー、そういう事か。

彼のステータスには、大幅な変化があった。


まるで俺への対策かのように、最悪のスキルがあったのだ。


『雷耐性|5』『土魔法|10』『土大強化|1』『土耐性大|5』『思考加速|1』『物理耐性大|1』『感覚領域拡張|1』『精神領域拡張|1』『精神耐性|1』



俺の嫌いな土魔法のレベルが上がり、さらに強化された。

そして土魔法で自爆してもいいように耐性も上がっている。

そして俺の物理攻撃に対応出来るよう、物理耐性を手に入れている。

そして俺の強み、思考加速や、感覚領域拡張がある。

そして俺が知らない精神領域拡張っていうのも。

そして精神に負担を掛けないように精神耐性っていうのも手に入れている。



精神領域拡張


一つの物と平行して、他の事をやりやすくなったりなどの効果がある。



精神領域拡張。

とても強いスキルだな。

これを極めたら、魔法をブッパしながら物理攻撃をするということも可能って訳だ。



そんな事より、俺が一番危惧していた事が起きた。


『雷耐性|5』だ。

耐性が、小じゃなくてなっている。

俺の魔法で全然感電しないと思ったら、そういう事だったのか。

俺の最大の武器が封印されている。


全て、俺に対応するためのスキル。

俺に勝つためのスキル。


やっぱりお前は天才だったんだな。

たったこれだけの戦闘の中で、これだけのスキルを入手、成長させるなんて…………俺でも出来やしない。


そりゃそうだ。

それぐらいの奴じゃないと、俺の相手は務まらない。

今の戦いは、この迷宮の……最強対最強だ。


今ので、俺の優勢は、完全に崩れ去った。

でもな、俺もまだ、奥の手は残っているんだ。


このまま終わると思うなよ、地龍!


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龍は賢い種族なので、言語を喋る事は出来ますが、それは迷宮の外の龍に多いです。

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