第106話 レオンvs水竜 3



わーいわーい!

ヌートバー!ヌートバー!

どうも野球のにわかファンです。

日本めちゃくちゃ強くね?

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


……最悪だ。

まさかの増援がくるとは。

しかも全て水竜の下位互換。

いくら下位互換だと言って侮ってはいけない。

自分と同じレベルのウォータードラゴンだって居る。

しかもこの前手こずっていたサメたちも。


それが50体以上居るんだぜ?

全く、絶望的だ。


……ほら、コンナ事を思っている最中でも水竜の攻撃はとどまることを知らない。

50対1って完全にリンチだろ。


……そろそろ本気で戦わないと。


俺は限界まで集中した。

そして竜たちが一斉に水球を吐いてきた。


俺はそれを避ける。

いや、流石に50体からの集中攻撃を避けれるほど俺のスピードは高くない。

少しずつだが、着実に俺のHPは減っていった。


少しでも止まったり、迷ったりすると一瞬で死ぬ。


こいつらは大量に居るし、そこから動かなくていいけど俺は違う。

常に動かなくちゃいけない。

だから相手の攻撃が来た瞬間、最高速度をだして避ける。

そうしないと一瞬で俺の体力は底をつく。


俺は一回でもまともに受けたら体が鈍り、集団リンチにあって一発アウト。

相手は一回外しただけではほぼ何も起こらず、ただもう一発の準備をするだけ。


この2つには確実に、大きな差がある。


……クッ、竜たちの攻撃が徐々に俺のことを捉え始めている。


《熟練度が一定に達しました。スキルHP自動回復小|1⇨HP自動回復小|2になりました》


お、これは助かる。

……少しだけだが、俺の体が回復していくのが分かる。


だが、HPの回復量が上がった所で水竜達の攻撃が減少するとは限らない。


《熟練度が一定に達しました。スキル高速演算|2⇨高速演算|3になりました》


よし!少しだけだが、避けやすくなった!


竜たちの攻撃は次第に、俺はへ当たらなくなった。

…………けれども、


クソッ!着地狩りかよ!


現実はそう甘くは無かった。


俺は水竜のブレスに吹き飛ばされ、後ろの岩に吹き飛んだ。


…………チッ……HPが3000以上持ってかれた。


もうHPが半分になったな……流石に終わらせないと危ない。


最悪、体を動かすのには問題は無いようだ。少し痺れるぐらい。


《熟練度が一定に達しました。スキル四属性耐性|8⇨四属性耐性|9になりました》


《熟練度が一定に達しました。スキル物理耐性|5⇨物理耐性|6になりました》


お、スキルが上がった。

不幸中の幸いだな。


……しっかし、どうしたことか。


最初の頃は50対1だったのに対して、今の人数差は50対1と以前変わらない。


一見全然変わってないように見えるが実は、結構終わりは近づいている。



ウォータードラゴン Lv13


HP/34607750



アクアポイズンドラゴン Lv24


HP4730/8670



ウォーターゲロップ Lv17


HP1503/3603



ウォータードラゴン Lv19


HP5305/9305



ウォーターゲネラッシュ Lv21


HP/19705030



ダークアクアシャーク Lv38


HP 8300/16930



etc…………


見てみろ。全員のHPが半分を切っている。


そして全員、俺に対して水球した放ってないためか、MPが結構減ってきている。


そろそろ倒すか!


俺は全力で走って、海の方へ駆け込んだ。


いくら竜からのブレスが来たってお構いなしだ。

レベルアップしたら少しだけHPが回復するしな。


あとできるだけ、相手に近い方が威力が高い……はず。


海まであと 15m……10m……5m…………


届け!!


雷撃!!!!


「「「「「「キュェェェ!!!!」」」」」


《アクアポイズンドラゴンを撃破しました。15000Expを獲得しました》


《ウォータードラゴンを撃破しました。15000Expを獲得しました》


《ウォーターゲネラッシュを撃破しました。10000Expを獲得しました》


《ポイズンアクアシャークを撃破しました。35000Expを獲得しました》


《ウォーターゲロップを撃破しました。7000Expを獲得しました》


《ダークアクアシャークを撃破しました。50000Expを獲得しました》


etc………………


《経験値が一定に達しました。サンダードラゴンのLvが19⇨20になりました》

《ステータスが向上しました》


《熟練度が一定に達しました。スキル竜爪|7⇨竜爪|8になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル竜鱗|7⇨竜鱗|8になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル咆哮|7⇨咆哮|8になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル竜牙|7⇨竜牙|8になりました》


《経験値が一定に達しました。サンダードラゴンのLvが20⇨21になりました》

《各種ステータスが向上しました》


《経験値が一定に達しました。サンダードラゴンのLvが21⇨22になりました》

《各種ステータスが向上しました》


《熟練度が一定に達しました。スキルHP自動回復小|2⇨HP自動回復小|3になりました》


《経験値が一定に達しまし。サンダードラゴンのLvが22⇨23になりました》

《各種ステータスが向上しました》



お!!!めちゃくちゃレベルが上がったぞ!!


あと残っているのは、水竜とそのモブ8体だけだ。


勝てる!!


…………俺が勝利を確信した瞬間、水竜の目の色が変わった。


……いや、実際にはなにも変わっていない。

ただ、俺にはそう感じた。

いや、そう感じざる負えないほどの圧を水竜から感じた。


…………そうか、お前も本気になったんだな。

仲間をやられて。


逆に俺は今まで、本気を出すに足らない生き物として認定されていたんだな。

……少し癪だ。


水竜、お前は俺の事を簡単に倒せる……取るに足らない生き物だと思っていたんだろう?

それは違う。ちげーんだよ、水竜。


お前は強い。

それは異常なほどに。

けれどな、俺強い。

そしてお前は俺のことを侮った。


それがどれぐらい失敗した事だったのか、思い知らせてやるよ!水竜!!


「爆炎豪槍!!!」


俺の放った炎の槍が、水竜に直撃した。


ラストスパートだ!


そして俺の……いや、俺と水竜の最後の戦いが始まった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


今更ですが、戦ってる時のレオンの口癖は『死ね』です。


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