第101話 うん。世の中で一番簡単なレベルアップ方法だと思います



ザバーン…………ザバーン…………


「…………うぅ………………」


あ〜、なんかお腹痛くなってきた…………



何故だ?

俺は変なものは口にしていないはずだ!

昨日食べたものは、

木の実、

少しの食料、

魔法で出した水。


木の実、食料共に安全って事は鑑定で出ている。

じゃあ残りは魔法で出した水だが……もしかして、体に悪い?

いや〜、魔法の水って良くないものだったのか?


まぁ、今の俺にはそれを知るよしもないんだけど。

人間に戻ったら図書館で調べてみよう。


よし、そろそろちゃんとした食料を探すか!


取り敢えず肉は期待できそうにないな。

だって周りが海に囲まれてるもん。

しかも俺が今居る島って、周りを一周するのに一時間で十分な広さだぜ?

絶対野生動物居ないだろ。


居ても鳥類ぐらいか?


だから必然的に俺が食べる物は魚になってくる。


魚か〜、俺魚大好きなんだよね〜、特にサバの塩焼きが。

サバの塩焼きってめちゃくちゃ美味しくない?

サバに油が乗ってたら更によし。


それじゃあ、釣りでもするか!

釣〜り、釣〜り、釣〜り、釣〜り!


ヒョコッ………………


ポイズンドロフィン Lv18


「……………………」


「……………………」


……………………


……なんでイルカが毒属性なんだよ〜!!!


うわっ、毒を吐いてきやがった!

きったねぇ!

可愛らしい見た目をしながら、なんてことをしてくるんだ!!


このイルカには何が効く?

イルカは水属性なはず。

だから必然的に効くのは火のはず!!


ファイヤーランス!!


「キュウゥゥ!!」


ポイズンドロフィン Lv18


HP 4060/4729


ん?意外と全然効いてないぞ?

……あ!まだ海から出てきたばっかで体が水に覆われているのか?

それなら……新しく覚えた雷魔法を!!


「雷撃!」


「キュエエエェェ!!」


ポイズンドロフィン Lv18


HP 28/4729



よし!瀕死だ!!

ファイヤーボール。


…………よし、反応は無いな。

もう、屍のようだ。


……そうだ、俺がやっと覚えた雷魔法の話をしよう。


俺はやっと、雷をまともに操作できる『雷撃』を覚えた。

簡単に言ったら、雷の操作が出来る技だな。

今まではただ、体から雷を全方位に放出するだけだったのが、範囲や、形を調整できるようになった。

さらに、簡単に威力も調整できるようになった。

俺の雷魔法がどんどん最強になっていくぜ!


最初はド底辺の平社員だったのが、今は期待の部長レベルまで昇格している。


いや〜、あの頃の雷魔法君が懐かしいよ。


ってそんな事はどうでもよくて。


ここの魔物強くないって思ったんだけど?


いや、力的には全然強い分類には入らないんだけど、地形の差がね。

相手は海の中に居て、俺は陸地にいる。

敵を近距離で倒す方法は海に潜って、敵の近くに行くしか無い。

でも水の中なら、敵の方が断然有利だ。


だから必然的に、遠距離攻撃で倒さざるおえない。


俺の遠距離攻撃と言ったら……全て、MPを使う技。

ということは、俺のMPが尽きると相手から集中砲火を食らうってわけだ。


え?ムズない?

今までアクションゲームだったのが、突然シューティングゲームに変わったんですが?

趣旨変えるのやめようよ。


だから俺は迷宮が嫌いなんだ!

魔物の生態系によって、ステージがコロコロ変わるからな!

え、なんでアマゾンのすぐ近くにこんなきれいな海があるの?

流石異世界。なんでもありだな、オイ。


しかも相手はなんか微妙に水の膜がかかってたような……う〜ん、もし本当にそうだと火魔法は使えないな。

使えるとしたら水をほぼ貫通する雷か…………


ん?そう思ったら雷強くね?

雷…………あ!良い事思いついた!!





ーーーーー





俺は今、海の前で仁王立ちしている。


ハッハー!!海の中にいる雑魚共め!!

ぶち殺してやるよ!


「雷撃!!」


俺は最大範囲、最大威力で海に向かって放った。


勿論海の中に雷を落としたら……どうなるか想像つくよな。


プスプスプスプス…………


少し時間を置くと、丸焦げの魚達が出てきた。

そして焦げてはいるが、一応まだ生きているイルカや、キモチワルイ変な生き物が顔を出した。


うん。お前らはもう、瀕死だよな。


「オラオラオラオラオラオラオラオラ〜!!!」


俺は全員に、大量のファイヤーボールを投げつけた。


「「「「「きゅうううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」」」」」」


《アクアドロフィンを撃破しました。7500Expを獲得しました》


《リバーポークを撃破しました。500Expを獲得しました》


《シークロウドを撃破しました。1000Expを獲得しました》


《ブラックバスマスターを撃破しました。5000Expを獲得しました》


《シークロウドを撃破しました。1000Expを獲得しました》


《ベビードロフィンを撃破しました。2500Expを獲得しました》


《ローパラサイトフィッシュを撃破しました。5000Expを獲得しまいした》


《パラサイトフィッシュを撃破しました。10000Expを撃破しました》


etc…………


おおおおお!!めちゃくちゃ倒せたじゃないか!!



《経験値が一定に達しました。サンダードラゴンLv10⇨サンダードラゴンLv11になりました》

《各種ステータスが向上しました》


《経験値が一定に達しました。サンダードラゴンLv11⇨サンダードラゴンLv12になりました》

《各種ステータスが向上しました》


お〜!!経験値も2つアップ!!

もしかしてこのレベリング……めちゃくちゃ効率がいい?


ヒャッハー!!

早速続きを……ん〜、やってみよう!





ーーーーー





「雷撃!」


《シークロウドを撃破しました。1000Expを獲得しました》


《ベビードロフィンを撃破しました。2500Expを獲得しました》


etc…………





ーーーーー





「雷撃!」


《ポイズンドロフィンを撃破しました。7500Expを獲得しました》


《ハイパラサイトフィッシュを撃破しました。20000Expを獲得しました》


パラサイトフィッシュ?

寄生された魚って事?

キッショ。





ーーーーー





「ハァハァハァハァ…………疲れた〜!!」


今、俺のレベルは20まで上がった。


ただし、俺がこれを繰り返している時に夜を4回経験していたがな。


…………ん?なんか頭が痛くなってきたな……

そして吐き気も……


もしかして、俺が海に雷を放ちすぎて一酸化炭素中毒になっちゃった?


うん。

今日はちょっと休もう。

明日は俺が大量に釣った魚でパーティーでもしようかな。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


けっこう、自分の浅はかな科学知識が入っているのでおかしなところがあったら言ってください。

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