第95話 ドラゴンvs猿 1



いや、やめて?

なんでそんなに俺の巣に石を投げてくるの?

いくら俺でも流石にキレるよ?もうブチギレよ?

……まぁ、流石に俺に当たってないからまだブチギレるほどではない。


「きいいい!!」


ばごっ…………!!


猿が投げた石が、完全に俺の顔にクリーンヒットした。


「やろぅ、ぶっ殺してやる!!」


ゴミ共が!!


ってぶっ殺せるわけないんですよね。


だって一体一体のステータスが高いんだもん。

ほら見てみて。



種族 イエローモンキー

レベル 17


HP  1830

MP  1943

筋力  2491

耐久  2194

魔力  1462

速さ  2593

知力  2000

精神力 2000




え、強くない?

別にコイツ一体を相手するだけなら楽勝だが、これが100体ぐらい居るんだよ?

え、殺す気なの?流石に死んじゃうよ?


それじゃあ、おらは逃げるんで!


……よし!宇宙のはてまでさぁ行こう!


俺は空へ羽ばたこうとしたが、すんでの所である事に気づいた。


…………え、俺の飛行の能力、全然距離を飛べなかったんだった。


俺の今の飛行の力では、せいぜい落下のスピードを減らすぐらいだ。

でも凄いんだよ?この高さから落ちても全然痛くないんだよ?

結構な高性能だが、今使って下に落ちたら絶対猿達にリンチにされてゲームオーバーだ。


どうしよう。逃げる道が全然ない。

それじゃあもう、残った道はたった一つ。

迎撃だ。


いや、勝てるのか?

こっちはただのドラゴン一体。

相手はここの地形を知り尽くしている猿が百体以上だ。


いや、幸い俺の方に地の利がある。

アイツらがここを登りきって来る前に俺がアイツらを叩き落としてぶっ倒したら勝ちだ。

アイツらは猿で登る事には結構上手だと思うが、ここの壁は全然凹凸がない。


まず俺は石を投げつけた。

幸い、ここには壁が崩れていってるのか、大量の石がある。

けれども俺が投げているのはただの石だ。

一応、全力で投げているがそれも猿を落とすほどの威力ではない。

せいぜい、少しの猿を妨害出来るぐらいだ。


《熟練度が一定に達しました。スキル投擲|1を獲得しました》


お!石の威力と命中率共に少しだが上がった気がする!

…………けど、まだ猿達を落とすのに全然威力が足りないな……


俺がそんな事に悩んでいると、猿は結構進んできていた。

ヤバイヤバイヤバイ!思った以上に猿の進行スピードが速すぎる!!


そして猿の中に、少しだけ異質な奴が混ざっていた。



種族 ヘビーイエローモンキー

レベル 4


HP  5829

MP  5830

筋力  6395

耐久  5839

魔力  5938

速さ  5939

知力  5000

精神力 5000




コイツだけステータスがおかしい!

なんで5000ステータスで超えてんの?

ソイツが集団で来ていいわけなくない?

キレるよ?流石に切れるよ?


なんかコイツらを足止めする方法は……


あ、俺には魔法があるじゃないか!!


俺は猿たちの方向にファイヤーボールをぶつけた。

本当は爆炎豪槍をぶつけたい所だが、流石にMPの消費が多すぎる。

あれ一回放つだけで500MPは確実に消費されるからね?

今の俺だと1000近くMPが消費される。

あ、言ってなかったな。

魔法によるMPの消費は、魔法の腕によって量が変わる。


魔法を始めたての人のファイヤーボールは50のMPを消費するが、魔法を上手く使える奴は30……いや、もっと少ないMPでファイヤーボールを発動出来る。

勿論、威力をもっと上げたいなら更にMPを消費すればいけるが……それにはげんどがある。

まぁ、詳細はまた今度。

今はめちゃくちゃ危ないから。

流石にヤバい。


え、猿達もう半分以上進んできてない?ヤバイよね?

ええい!こんなにのんびりしてられない!!ファイヤーボールじゃ!!


俺は大量にファイヤーボールを生み出した。

俺の魔法の腕は前世の記憶を受け継いでいる為、8年以上は魔法を頑張っていた事になる。

そのため、俺の魔法の腕は結構高いのだ。それも普通の大人の何倍も。


今の俺のMPが8439だから……俺のファイヤーボールのMP消費は45なので…………180発以上は出せるな。

よし!これで猿たちを足止めするぞ!!


ファイヤーボール!ファイヤーボール!ファイヤーボール!!


「きぇええ!!」


「ぎゃん!!」


「いやんっ!!」


よし!3体は落とせたぞ!…………なんか変な声の奴が居たが気にしないでおこう。こういうのは気にしたら負けだ。


俺のファイヤーボールを食らった猿共は衝撃で手を離してしまい、地面に落下する。

ここは結構な高さなのでいくらステータスが高い猿でも即死だ。

だって事前に俺のファイヤーボール喰らってるからね。

その攻撃でもHPは削れているから。


よし!この調子なら倒せるかも!!


「お前ら!かかってこいや!!」


俺がそう発言した途端、猿たちが怒ったのを感じ取れた。

やば、流石にイキりすぎた?


いや、嘘だって。

嘘ですやん。本気になったらいけまへんて。

だからそんな親の仇見たいな目で見るの辞めて?

怖くて泣いちゃうよ?

…………あ、そういえばコイツらの仲間、燃やして、落下させて殺してるんだっだ。


………………テヘ♡

まぁ、お前らもおんなじ運命を辿るから。頑張ってくれたまえ。


俺はすぐにまた大量のファイヤーボールを落とした。

こうゆうのは対策をされる前に、放つだけ放ったとくんだよ。


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


《イエローモンキーを撃破しました。3000Expを獲得しました》


…………etc


俺が猿達を10体ちょっと倒した時だった。


《経験値が一定に達しました。サンダードラゴンのLvが3⇨4になりました》


《各種ステータスが向上しました》


よっしゃ!!

やっとレベルが上がった!

いや〜、最近全然レベルが上がらなかったんだけど?


なんか10万近い経験値を集めた感じがする。


まだ俺のレベル4だよ?

それで10万の経験値要求されるの?

しんど。


けれども、レベルアップのおかげで俺のMPは少しだけ回復した。

よし!まだまだファイヤーボールを放てるぜ!!


まだまだこれからだ!!

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