第80話 酸酸酸、太陽が酸酸。



食事シーンがあります。嫌いな方はご遠慮ください。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


さーて始まりました!『いいお部屋、探してみよう!』のコーナー!


最初に紹介するのはこのお部屋!


な〜んと、住居費はタダなんです!!

そして、そして近くにスライム…………美味しそうなゼリーが出ています!なので食費もタダ!

今ならたまに来るゴブリンもプレゼント!!


…………はぁ、現実逃避はこれぐらいにして……ちゃんとするか……


「……まず、本当に雷魔法が使えるかだよな…………」


もう、8年以上前から待ち望んでいたんだよ……


「雷魔法!発動!!!」


こんな所で雷魔法を発動しても良かったのかと迷ったが、俺は全力で発動した!


「いっけぇ!!」


びちっ……………………………………………………………………………


「え?」


え?


E?


「……いや、待て待て、これはただ慣れてなかっただけかもしれない」


もう一回!!


びちっ…………………………………………………………………………………………


「…………え、泣いていい?」


泣くよ?


ドラゴンが泣くよ?


精神年齢25歳超えた奴が泣くよ?


「……雷魔法レベル1なら何が使えるんだ?」


雷魔法1


帯電

雷を纏う事が出来る。でも、静電気程度。


「……ま、まあ、最初はこ、こんなもんだろ!」


……か、悲しいぃぃ!!!





ーーーーー





「…………よし、気を取り直して、スライム狩りに行くか!」


スライム狩りへ行こ〜よ!スライム狩りへ行こ〜よ!

スライムなんて怖くない!スライムなんて怖くない!

魔法だって持ってるし!

爪だって持ってるし!


…………今コレ知ってる子供居るかな?


そんな事を言っていると、スライムが現れた!


よし!鑑定だ!


種族 スライム

職業

レベル 12


HP  74

MP  83

筋力  23

耐久  17

魔力  79

速さ  63

知力  53

精神力 50

1


スキル

粘着|2


称号



「おお……弱そう」


……あ!そうだ!


どうせ、竜鱗のおかげでダメージは受けないだろう!


竜鱗


被ダメージをカットする。


「よし!抱きつけ!!」


……ほ、スライム柔らか〜い。


うん。メチャクチャ暴れているが全然痛くない。竜鱗に感謝だな!


よし!ここで!


「帯電!」


「―――プキぃ!」


許してくれ、スライム!これも雷魔法の為!





ーーーーー





10分後…………


「プギ…………」


「……ん?やっと倒せたか」


いや〜、長い長い。まさか10分を掛かるとは…………


「うん。ドロップしたのは、スライムジェルだけか……食べてみるか?」


いっただっきま〜す!


ぱくっ………………


「う〜ん、美味しい!!」


なんか、ゼリーとマシュマロの中間ぐらいの味!そして少しだけ甘い!頭を使う人には丁度いい甘さだな。


「よし。いっぱい食べよう」


丁度いい所にスライムの群れが現れた。



種族 スライム

職業

レベル 9


HP  93

MP  52

筋力  12

耐久  17

魔力  38

速さ  32

知力  42

精神力 17

1


スキル


称号




種族 スライム

職業

レベル 4


HP  72

MP  12

筋力  19

耐久  26

魔力  42

速さ  30

知力  31

精神力 20

1


スキル

火耐性小|2


称号




種族 ポイズンスライム

職業

レベル 12


HP  74

MP  83

筋力  23

耐久  17

魔力  79

速さ  63

知力  53

精神力 50

1


スキル

毒針|3

毒歯|1


称号




ほうほう……やっぱり全員弱いな…………ん?ポイズンスライム!?

そして毒針のスキル!?

……スライムって針無いんじゃ…………

そして毒歯のスキル!?

……スライムって歯無いんじゃ…………


うん。やめだやめ!そんな事考えてたら可哀想だろ!?


よし、皆ちゃんと倒してあげよう。


「とりゃあ!」


「ぴぃ」


「ぴゅぁ」


「ブリ」


フッ、安心しろ、峰打ちだ。


……まぁ、爪で切るのに峰打ちもクソも無いんだけどね


「よし!下の階!行ってみよー!」


レッツゴー下の階!





ーーーーー





うわ〜、誰も居ないね。


しかもここ、迷宮型だから、いつ魔物と出会うかも分からんし。


ツンツン……


「いや、ちょっと今考えごとしてるから」


ツンツン……


「だからちょっとまって」


ツンツン……


「ちょっと待てって言ってるだろ!!」


あ、


シャー…………


『ムカデ』


「ハ、ハロー?」


ぺちゃ…………


うわ!!!何か変な液体放ってきやがった!

突然の事に驚いている俺が当然、反応出来るわけもなく……

モロに食らった。


ぎゃあああああああ!!!


やばいやばい!

体溶ける溶ける!!

何だ!?やっぱり毒なのか!?毒だったのか!?


ちょ、鑑定さん!!


『状態異常:毒』


だと思ったよコンチクショウ!!!


だって完全に変な色してたもん!

虹色だったよ!虹色!

見たことある?唾液が虹色の生き物!

多分自分が日本人で初めて虹色の唾液を見た人だと思う。


しゅー…………


うわ、二発目来たよ!!!

しかも解け始めてるって!!

何なの?

もしかして死んじゃう?


ええい!戦略的撤退じゃ!!


《熟練度が一定に達しました。毒耐性|1を獲得しました》


あ、やっぱり毒だったのね。

……ああ、毒が引いていく〜





ーーーーー





はい、脳内『第一次円卓会議〜』


『『『『イェ〜イ!!』』』』


いや、やっぱりちゃんと戦略を考えるのは大切だと思うんですよ。


『『『うんうん』』』


なんて、そんな事は考えず突撃じゃぁ!!!


『『『おお!!』』』


ピチャ……


ああ!!解けてる解けてる!!やばいやばいヤバい!!





ーーーーー


はい『第二次円卓会議〜』


『『『『イェーイ』』』』


やっぱり、無闇に突撃してはいけないと思うんですよね。


『『『うんうん』』』


でも、相手も生物な訳よ。


『『『うんうん』』』


だから餌付けじゃあぁぁ!!!


『『『おおおお!!!!』』』


もぐもぐもぐもぐ…………ぴちゃ。


ぎやああああ!!!なんで食ったスライムジェルが毒になって帰ってくるんだよ!!


ああ、体調が悪くなって来た…………





ーーーーー





はい『第三次円卓会議〜』


『『『『イェーイ』』』』


いや、そろそろ学習しました。やっぱりアイツは能がない毒吐き怪物なんだと。


『『『うんうん』』』


だから石を投げて攻撃を……『ちょっといいか?』


ん?どうした?脳内の自分?


『……今即席で…………魔法を覚えたら良いんじゃね?一応前世の記憶有るし。簡単だろ?』


『『『あ…………』』』





ーーーーー





10分後…………


「さっきはさんざん痛めつけてくれたな!!ムカデよ!!魔法をお見舞いじゃ!!」


俺は沢山のファイヤーボールを放った。


「ピーーーーー!!」


よし、撲・滅!


「……ああ、お腹すいた〜」


でも、お腹すいてもな……食べるものなんか…………


そんな事を考えている時、ムカデの死体が目に止まった。


…………よし!食べるか!!

俺はこれから魔物の生活を送るわけだし……食べ物で贅沢を言える立場じゃない!!


「いっただきま~す!」


モグモグモグ……

ズリズリズリ……

ムシャムシャ……


うん。苦い、不味い、痛い、酸っぱい、痺れる。


うん。完全に毒が入ってんね。


《熟練度が一定に達しました。毒耐性|1⇨毒耐性|2になりました》


《熟練度が一定に達しました。酸耐性|1を獲得しました》


いや、酸入ってたんかい。

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