第45話 探検の依頼?
フュッ…………
「――――――ッ!!」
よし、避け―――――ッ!!
「お、いい反応だ!でも…………まだまだだな」
クソッ……
二発目は無いだろ。マジで…………
「この訓練の成長はとても著しいな!何でだろうな…………これは精神力はあまり関係しないはず……」
……俺は何故この訓練の成長が著しいか分かっている。
それは何か?
それは俺が前世で常日頃暴力を受けていたおかげ…………おかげと言ったらいけないな。暴力を受けていた事が関係している。
最初は軽い暴力だったのだが、次第にエスカレートしていった。
そしたら、これをまともに食らったら死んでしまうほどの暴力になっていった。
それから自然に相手の殺意を認識できるようになっていった。
この事かな?……まぁわからんが、死を間近に感じていた事は確かだ。
「それじゃあおやすみ、爺さん」
「おう、おやすみレオン」
ーーーーー
ココ最近はずっと同じ事を繰り返している。
深夜に爺さんから暗殺され、
朝は起きて商店街に顔を出し、教室に行く。
昼は教室で授業を受け、
夕方と夜は爺さんの特訓だ。
あ〜、なんか起きないかな〜。
「レオン様、お迎えに参りました」
そうそう、最近ギルファが迎えに来てくれる。いや〜、これで目覚ましがなくても大丈夫だ!
「お迎えご苦労、ギルファ。それじゃあ、朝飯でも食べようか」
「はい」
よ〜し!最近は厨房を借りれるようになっから自分でご飯が作れるんだよな〜。最近の趣味は料理だ。なんか料理のスキルもゲットしている。
さ〜て、料理を作ろうか!
ーーーーー
授業が終わった後……
俺は薄暗い、汚い屋台が立ち並ぶ、闇市へと足を踏み込んだ。
そして、奥の少し大きい、ここの風景とは似合わない豪勢な扉があった。
コンコンコン……
「爺さ〜ん?入るぞ〜」
「おお、待っていたぞ。最近来るのが遅いではないか?」
「仕方がないだろ?こう見えても戦力拡大に人肌買ってんだよ」
いや、仁義がありそうな人を探すのは骨が折れるよ。もうちょっと、絶対に裏切らない強いコマがほしいからな。
「ほ〜う。そうか。それでは、今から訓練を開始する」
「うす」
「それでは暗殺、開始!」
その合図と共に、俺は闇市の中へ消えってった。
ーーーーー
改めてルールをおさらい。
1,範囲内はここの闇市だけにすること。
2,俺はこの闇市を巡回している。
3,闇市の物は何でも使って良い。俺に反抗できるやつなんて居ないからな。
これが爺さんが言っていたルールだ。
最近は爺さんや、ギルファに暗殺について習っているので、上手になってると思う。
お、爺さん発見。
それじゃあ、
気配隠蔽
消臭
消音
それと…………魔力隠蔽発動。
……おっと、魔力隠蔽の事について説明してなかったな。
魔力隠蔽とは?
自分の体内にある魔力を隠蔽する事ができる。
それでも、相手の探索能力が高ければ見つかる可能性がある。
この技を極める事ができれば、自分が発動した魔法の隠蔽までもできる。
これが俺が気配を隠蔽しても、すぐに感知された原因だ。
やっぱり気配をなくしても、魔力をがダダ漏れだったら意味がないみたいだ。
それじゃあ、暗殺開始!
「――――――ッ!!…………おしいな!」
クッ、失敗か。
「お、武器を鬼剣にしてないな?俺が昨日言った注意事項をしっかり守っているな」
なぜ武器を鬼剣にしたらいけないのか?
それは鬼剣を魔法で生み出しているからだ。
俺は魔力隠蔽のプロじゃないので、流石に魔法すら隠蔽しきれない。
もし鬼剣を使ってしまったら、鬼剣の魔力がバレて、暗殺は失敗に終わるだろう。
……結局、失敗してるんだけどね!
「反省点は動く時に音を出しすぎている。もうちょっと動きを上手くしなくちゃな。やはり、お前は身体能力の成長は明らかに低いな」
…………俺の成長が誰よりも低いのは自分が一番知ってるよ。俺は身体能力の成長があの忌々しい邪神のせいで9割低下している。
……まぁ犯人が邪神だとは確定してないんだけどね。あの自称神様が言ってただけだし。(10話参照)あの一歳の誕生日に出会った以来、年に一回ぐらいだが、夢の中で出てくる。あれは夢の中と言うか……転生する時に居た神様の領域の感じがした。
アイツ本当に神様なのかもしれないな。
……おっと、話がずれてしまったな。
端的に言えば、邪神のせいで、9割低下していて、でも『■■■■■■■』のスキルのおかげでステータスの成長率が二倍になっている。
だから、ステータスの成長率は普通の5分の1だな。
「それじゃあ、暗殺に失敗したとして……ハァッ!!」
「グフッ……」
暗殺に失敗したからって本気で腹パンはまずいでしょ…………
そして俺は意識を失った。
ーーーーー
「……んっ…………ここは?」
「ようやく起きたか。もう暗殺の時間は終わったぞ?これから武器の訓練に入る。早く立て!」
「……は〜い」
それさっきまで気絶していた人に対しての対応じゃないんよ。
「今までの訓練でお前は短剣より、弓の方が向いている気がした。なのでこれからは、弓の練習をしていきたいと思う!」
「お〜!弓か!?俺、弓好きなんだよな〜」
弓っていいよな〜。使えたらすっごいかっこいい。
「それじゃあ、弓の使い方は前教えたから〜、これから、上級者がしている、弓の使い方をしていきたいと思う!」
「ん?上級者?」
オイオイ、まだ5歳のガキに難しい事言うなよ〜。
「まぁ、上級者って言っても意外と簡単だ。お前は既に、やってるんじゃないか?」
「ん?既にやってる?」
……は!俺は無意識の内にそんな凄い事をしていたのか!?
「少し違うが、鬼化に魔法を混ぜて使っているだろ?それと同じで、矢にも魔法を付けて飛ばしたら飛躍的に威力がます」
あ〜、そういう事ね。でもあれは自分に魔法を掛けるから簡単だったんだよな〜、物に魔法をかけるとかむずくね?
ーーーーー
「これで、今日の弓の訓練を終わる」
「はぁ、はぁ…………しんどいわ!」
弓ってこんなにしんどいのかよ!
「ああ、弓は意外と、精神をすり減らす。精神力おばけのお前にはピッタリだろ?」
「……まぁ、そうだけど…………」
「そんな事よりだ、レオン!」
「ん?どうした?」
「お前に、最近発見された洞窟を探索してきてほしいとの依頼があった」
「洞窟?」
なんで洞窟探検で俺に依頼が?
「あ、タダの洞窟じゃないぞ?魔物が出る洞窟だ。まだ、魔物の強さは未知数だから、お前に依頼が入った。受けるか?」
「いや〜、面倒くさそうだしいいや」
ホントに良いのか?報酬もあるぞ?「やります」……即決だな…………」
報酬が出るんだろ?やるしか無いだろ!
よし、明日から、洞窟探検だ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます