第35話 大晦日SP 殺伐としたお買い物



スミマセン。ちょっと34話の続きが思い浮かばなかったので少し前の話を書きます。あ、全然大晦日と関係ありませんよ。


レオンが暗殺者に誘拐される少し前のお話


ヒロインとの話を書くよ〜。……まぁいつも道理何かが起こるが。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「レオン!今日はちょっとお買い物に付きやってくれない?」


イオさんからの訓練が始まる前にセラが喋りかけて来た。


「ごめんセラ。今日は訓練があるから買い物はできないんだ」


「そうだぞセラ。今日も訓練があるからな」


「お願い!ちょっとだけ!」


セラが上目遣いで言ってきた。


「ああ、イオさん。ここには天使が居たみたいだ」


ヤバい、天使過ぎる。……ちょっとまて、精神年齢が20歳以上の奴が5歳に可愛いって言ってるのはヤバすぎやしねぇか?


「安心しろレオン。ここに天使はいない。居るのは可愛らしい少女だ」


「そうだな。天使じゃない。天使セラだった」


間違えるところだったわ。


「なんか変わってない様な気もするが…………良いだろう。今日だけは訓練を無しにしてやる」


「わーい。おさん大好きー」


「棒読みになるなら言わんでよろしい……はぁ、早く遊びに行って来い」


「よし、行くかセラ」


「うん!」


楽しみだな〜。セラとのお買い物。……どうせ何か変な事は起こらないだろう。






ーーーーー






なんということでしょう〜

ただで乗れる馬車。

メチャクチャスピードが出る馬車。

何と今なら奴隷と乗れちゃう!


…………え、何で奴隷と乗れるかって?そんなの……………………


















奴隷商人の馬車に乗ってるからに決まってるだろ!


どうしてこうなった?





ーーーーー





「どうかなこの服?」


「うん。メッチャ可愛い」


いや可愛すぎだろ。……おっと、鼻から赤い汁が。


「大丈夫!?鼻血が出てるよ?」


「大丈夫大丈夫。持病だから」


「持病!?…………大丈夫ならいいんだけど」


危ない危ない。もうちょっとでヤバい奴認定されるところだった。


…………いやあれだね。地球では女の買い物は長くてつまらないって言うけどそんな事は無いな。楽し過ぎるわ。


「じゃあこの七着下さい」


「かしこまりました」


ちょっと前までは俺がお金を払おうとすると怪しい素振りを見せたんだが、今になっては普通に接客をしてきている。やっぱ慣れって大切だな。


「レオン!払ってもらうのは悪いよ!私が払う!」


「大丈夫だって。俺のほうが金持ってるから」


多分一般家庭の年収ぐらい持ってるよ?


「大丈夫。私もお金持ってるから。……なんか最近、家のポトンとお金が置いてある事があって。それが結構助かってるんだ」


「ヘーソウナンダー(棒読み)」


……そりゃあ棒読みにもなるわな。だってその金置いてるの…………俺だもん。


まだバレて無いのが幸いだな。


「……………」


「どうした?そんなじっと見つめて?」


なに?可愛いアピール?もう可愛すぎて死ぬぞ俺?


「……いや。何にもない」


……なんか気に触る事言ったかな?


「じゃあ次は何の店に行く?」


「次は……本屋さんかな」


おー本屋さんか。四年前行ったら叫ばれたんだよなぁ。今でも微妙にトラウマ。


「そっか。俺は初めて行くんだよな」


「そうなの?じゃあ私が案内するよ!」


うん。可愛い。


……………そんな事を思っていたら目の前に走っている人が見えた。


「レオン!その子だれ!?」


「ウゲッ」


ヤバ。アイリーンじゃん。


「セラ!逃げるぞ!」


「…………うん?」


事態が分からないけれども、セラは着いてきてくれた。


…………まずいな。セラと一緒に走っていたらアイリーンに追いつかれる。


「セラ!この馬車に逃げ込むぞ!」


「う、うん!」


「……どこ!?レオン!」


目の前をアイリーンが通り過ぎてった。


「スミマセン。急に馬車にのってしまって」


「……大丈夫大丈夫。逆にありがとな」


大丈夫ならよかった〜。……ん?逆にありがとう?


「いや〜ホントよかった。


「―――――ッ!!逃げろ!セラ!」


「キャアァ!」


「クソッ!」


「さあ大人しくしてもらおうか。商品をあまり傷つけたくないのでね」


最悪だ。鎖で捕まってしまった。しかもなんだコレ?MPが吸われていく?


「……俺達はどこに行くんだ?」


「そんなン決まってんだろ?俺達の店だよ」


やはりか。アジトに行かれたら脱出が難しくなるな。かといって今脱出するとしても俺が鎖を壊している間にこいつらはセラを人質に取るだろう。難しいな。


「お前は労働力、又は拷問の道具として約に立つだろう。……いいとこの出っぽいから人質にしてもいいな。そっちのガキはロリコンな汚ねぇおっさん達の恵みになってもらおう。顔も良いしな」


「ゲスが」


「何とでも言え」


こいつらから逃げるのはアジトに行ってからだな。





ーーーーー





「よし、着いたぞ。お前らは別々の牢屋に入ってもらう。協力して脱出されたら溜まったもんじゃないからな」


チッ、別々の牢屋か。脱出が難しくなったじゃないか。


そして俺とセラは別々の道を通っていった。


「よし。お前はこの部屋にいろ」


「イテッ」


人を投げるなよ。意外と痛いからな。……今ボールの気持ちを分かった気がする。


よし。アイツはどっか行ったな。


「よし。今から俺がお前を監視するからな。動くんじゃ――――グハァ!!」


「ゴメンな。看守さん」


可愛そうだね。看守をしてから一秒で終わるなんて。


「看守さん。意識を失ったらいけないよ。あ、大丈夫。俺はあんたらみたいな人間が早々に口を割らないと知っている。だからちゃんと拷問をするのさ。…………あ、俺は拷問が始めてだから死んだらゴメンな」


「ギャアアアァァァァァァ!!」


そんなに叫んでも意味ないぞ?ここは魔法で聞こえないようにしてあるからな。





ーーーーー





「ほうほう。セラはあっちの部屋に居るのね」


意外と近かったな。


……よし。行くか。


「たのも〜」


「誰だお前は!?」


「レオン!」


…………取り敢えずなんか酷い目には会っていないようだな。


「お前ら邪魔」


「はっ、お前は罠にハマったんだよ!」


……うん?一人を監禁するのには人が多すぎやしないか?


「お前が強いのは知っていた。だからお前をはめたんだ」


「へーそういうことか」


凄いね。雑魚なりには頭使ったね。


「これでお前は終わりだ!」


「でもさ。その作戦には穴があるよね」


「どんなのだ?」


「俺がお前らに買っちゃったらいい話だよね」


「ハッ、お前みたいなガキが俺達に勝てるわけ無いだろ!」


やっぱり馬鹿だね。相手の力量も見極められないだなんて。


「それじゃあバイ」


「ギャアアアァァァァァァ!!」


大量のファイヤーランスを投げて俺とセラその場を後にした。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


次から本編に戻ります!

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