第14話 え、まじで?


「おい、レオン。起きたか?」


うっ……模擬戦はどうなった?


「模擬戦の内容は…………簡潔に言ってお前の完敗だな」


まぁ………だろうな。勝てるわけねーもん。

逆に元魔王軍の人が一歳の赤ちゃんに負けていたら悲しいわ。


…………ちょっと疑問に思ったんだが


「イオさんのステータスってどんなんなんですか?」


鑑定のレベルが低いせいで見れないんだよな。


「いいことを聞いてくれた!見ていいぞ!」




名前 イオ・クラズ

種族 超魔人

職業 指揮官10

レベル13


HP  37600

MP  45950

筋力  42750

耐久  45250

魔力  39574

速さ  42685

知力  37470

精神力 42167

3


スキル

剣術|3

拳術|6

刀術|5

棒術|4

体術|7

盾術|4

弓術|5

斧術|4

槍術|4

四属性魔法|7

暗視|5

指揮|10 mex

四属性耐性|5

物理耐性|5

四属性強化|5

五感強化|3

鬼門法|10 mex

鬼化|8

裏鬼門法|2



称号

『水豪』 『風豪』 『岩豪』『四属性を使わし者』『鬼門を極めし者』『元魔王軍四天王』



え、えぇぇぇ〜!イオさんって魔王軍の四天王だったんかよ!

ステータスも全部三万超え!


「や、ヤバいですね………」


「そうだろう!でも、剣術のレベルを見てみろ」


ん?………え、3しかないじゃん。本当に手加減してくれてたんだな…………


「でも、イオさんが魔王軍の四天王だって驚きでした」


ちょっと強いおじさんかと………


「お前の父親とも戦ったこともあるぞ!」


「そうなんですか………あれ、俺の父親がケインだって話しましたっけ?」


あれ〜?したかな〜?したら殺されると思ってしてないと思うんだが?


「まぁ、結構顔似ているからな」


そ、そうなんですか………


「いや〜お前のお父さんのパーティーは強かったな〜。一人で相手をしていたが、数日しか持たなかった」


ひ、一人で数日!?つ、強すぎる………

…………それだとちょっと疑問が出るんだが?


「失礼なことを申し上げますが、イオさんのステータスで、父上のパーティーを一人で相手するのはちょっと考えられないというか………」


ヤバい、殺されたらどうしよう………


「ハッハッ!なんだそういうことか!…………いいか?お前に一つ絶対に覚えでもらわなくちゃいけないことがある」


覚えてもらわなくちゃいけないこと?


「なんですかそれは?」


「それはな、ステータスは土台でしかないということだ。俺はお前の父に剣術レベルでとても負けているが、アイツとは剣で渡り合える。戦いには力、技術、頭脳、努力が必要だ。剣術レベルは剣術だけのレベルだ。力の効率のいい動かし方、流し方、フェイント、駆け引きなどがよくなるわけではない。いいか、もう一度言うぞ?ステータスは土台でしかない。それから技術を鍛えてこそ本当の一人前だ」



……俺はこの言葉、表情で、イオさんの挫折、屈辱、苦労、努力が垣間見えた気がした。

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