第8話 美弥と勉

七月の中旬、夏休みになる、前の週の月曜日,美弥は、旦那と子供を送り出し、部屋の片付けが済み、ひと段落したときだった。


御免下さい、奥さん居りますかと、勉が、玄関前に立っていた。


美弥は、玄関の片方の引き戸を開けた。勉さんではないですか、何か御用ですか,と怪訝な顔して、今日はお仕事のほうはいいのですかと、聞いた。男の人が、来るなんて、考えも附かなかったのである。


勉は、奥さんに、聞いてもらいたいことがあるのです。と真剣に言った。


美弥は、勉は、わが娘,美子の友達里子の兄さんだから、娘の事かと思い。丁度今、片附いたところなの,おあがりくださいと、何の警戒もなく、入ってすぐの応接間に案内した。そして、今コーヒーをお持ちしますから、お座りに成っていてくださいと、台所に消えた。


勉は,あまりにも、お嬢さんで、近所でも、育ちがいいのかで、美弥のことは、奥様と、一目置いた扱いだった。隙だらけの,美弥を、妹の里子の仇として、きてみたが、犯していいのかと、迷いだしていた。


美弥が、コーヒーを運んでくれた。これ美味しいのよ、あがってみてくださいとすすめた。


勉は,美弥をじかに見て、こんなに、綺麗な人も交わって、娘を産んで、夜は旦那と、何時も結ばれているのかと、勉には、美弥が小水も、便も,することなど,想像つかなかった。勇気を出して、旦那と夜の交わりは、と聞いてみた。


美弥は、なんですか、夜の営みとは、と聞き直してきた。


勉は、一瞬、この人は、蛍光灯か、話していることが、理解してないようだった。奥さん、男と女の性交の事ですと言って、自分が赤くなってしまった。



美弥は、解ったみたいで、子供をつくる、交わりですか。私、もう娘が居りますから、子供を産む予定はありません.美子を産んでから、娘と一緒に寝ていますので、主人は一人別の部屋で寝ています。夫婦は、それが当たり前のように言った。


勉は、娘は十歳になるので、十年間も、性交してないことが解った。勉は、奥さんに、旦那が、妹の里子に興味を持ち、後ろから、周りの人に解らないよう、里子のワンピースを持ち上げ、パンテイをずらして、騒がれないよう、性器をお尻の間に当て、射精したらしい。里子も、斜め前にいる,美子のお父さんだから抱かれて、騒いではいけない状態だったらしいので、泣くのを、我慢していたらしい。帰ってきた,里子の下着は、精液で汚れていたと、知らせた。


美子さんも、父が、里子に性器を,こすりつけているのを、自分もされたことあるので、解っていたが、見てみないふりをしていた。野外映画の鑑賞していた時だったので、あたりは暗く、スクリーンだけが明るくなったり暗くなったり、周りの人は、移り変わる画面を見ていたので、後ろで、里子が父に弄ばれて、里子も、今までなかった、異様な気持ちよさを感じ動けなく、金縛りにあってしまったようで、抱きつかれて、されるがまんまでいた。二人のことは、ほかの人には、気付かれなかったらしい。


美子は、里子と帰るとき、父のこと御免ねと、謝ったとのこと。


里子は、その日、帰ってきて泣き弱っていた。クラスに好きな子がいたらしく、その子の顔が、浮かんで,美子の父に、弄ばれ、気持ちよくなってしまった自分か、悔しく,けがれて、しまったようで、悲しく泣いていた。


勉は、妹里子が,身も心も、傷つけられた、その思いを美弥にぶつけた。

此のことは、貴方の娘の美子さんも知っていたと、話した。


美弥は、うちの人のこと,どうなるのですか。


勉は、旦那様は、変態と言おうか、少女虐待です。訴えようか、まず奥さんに相談に来たのです。

私は、この代償に、奥さんを私が、強姦してしまおうか、と思ってきたのです。

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勉は、奥さんと面と向かって、話しをてしまいましたが。こんな優しくて綺麗な奥さんを犯してしまえば、気が晴れると思って、来た自分が、恥ずかしくなってしまいました.ごめんなさいと、頭を下げた。そして、お邪魔しましたと、帰ろうとしたら。


美弥は、勉さんは、正直者ですね。あなたの本心を聞かせてもらって、妹さんの悔しさが、わかりました.娘が知っていたなんて、世間知らずの私を、お許しくださいと頭を下げた。このまま、貴方を返すわけにはまいりません。

私の、身体で、償いたいのです。勉さんの、好きなように、してください。そして旦那と娘を、許してやってくださいと言った。


勉は、旦那さんが、二度と里子を苦しめないように、奥さんにお願いします。と頼み込んで、コーヒーには手を付けず応接間をあとにした。


美弥は、このままでは、私の気持ちが、落ち着きません。一寸お待ちくださいと、勉を制して、玄関の錠をかけて、奥の座敷に誘い、敷布団を敷いた.美弥は、そこに座ってしまった。


勉は、奥さんが,そこまで言ってくださるのなら、妹がされたように、手を使えないように、縛らせてくださいと言った。


美弥は、そんなこと,なんでもないと、両手を出した。


勉は、手錠をかけるように、美弥の腰ひもを外してもらい、結んでいった。そして、美弥が手の自由が利かなくなったのを確かめて、手拭いで、話せないように猿轡をした。


美弥は、猿轡はされるとは思わなかった。


勉は、妹も、何も話せないよう、仕向けられたので、同じですよと言った。


美弥は、あとは交わりで直ぐに終わると考えて、仰向けに自らなった。


勉が、奥さん、いいですか。と聞いた。  美弥は、早く済ませてくださいと、股をひろげて行った。



勉は、美弥の着物の帯を解いていった。着物をはだけ湯文字もはだけて、下半身をあらわしていった。そして、奥さん、俺、まだ女の人を抱いたことありません、奥さんが、初めての女になりますと言った。


美弥は、旦那との経験で、帯を解かなくても、直ぐに交われると、思っていたので、この人、まだ経験が無いので、迷っているのだなと、教えてやりたかった。旦那は、ほんの五分もあれば、射精していたので、挿入する所を、教えてやりたかったが、猿轡されていて話せなかった。


勉は、戦後は、性の氾濫で、職場の先輩の買ってくるあやしい雑誌や、会話で、いろいろな、耳学問で、知っていた。


勉は、最初に、陰毛に守られている愛の谷間に触れてみた、何も出ていなく、陰唇も閉じていて、乾いた、砂漠だった。

初めに美弥さんの腿の付け根の周りを舌で愛撫しだした。


美弥は、男は、興奮して、直ぐに挿入してくれると思っていたので、初めて舌の愛撫に、不思議な気持ちを感じ始めていった。


勉は、陰毛を分けて、陰唇を舌で開いていった。そして撫でたり吸ったりしていった。それに応えるように美弥の谷間から発する匂いと愛液は勉を虜にして行くのであった。

美弥は、今まで感じたことのない、あやしい気持ちになってきていた。縛られている、両手で、勉の頭に手を添えて、そこはやめてと言ったが、声は出ず、谷間から離そうと、腰を引たり、頭を押し下げたが、だんだん陰核の方へと舌が這ってきた。両足をばたつかせていったが、若い勉の力は強く、動かしても、くねくね、ひねっても、腰をしっかり,おさえられて、動くことが出来ず、口に含まれた陰核は舌の愛撫に、拒む気持ちと裏腹に、今まで経験のない気持ちよさが、頂点に達して、ぴく、ぴく、と痙攣して、何かを噴いてしまった。


美弥は、何か出てしまったようで、なんでと、我慢したが、失禁してしまった。


勉は、先輩より、陰部の愛撫は、小水をだし、びちょ、びちょ、になる女の人もいると聞いていたので、タオルで拭いてやっていたので大丈夫だった。


そして、尚、陰部を含んで、愛撫を続けた。


美弥は、勉の愛撫で、身体のスイッチが入ったみたいで、谷間の愛液は溢れるように湧いてしまった、愛撫に何度も痙攣していた。身体の力が抜けて、乱れた身体で、一時失神してしまった。美弥の谷間の匂いと湧き出る愛液に勉は、我慢できなく成っていった。

勉は天女のような奥さんを,欲界に引きずり降ろしてしまったと自戒していた。


勉は、着ているものを、ぬいてたたんで隅に置き、全裸になった。少し落ち着いてから、美弥の身体を起こした。


美弥は、我に返り、主人や娘に見せられない淫らな、恥ずかしい姿の自分を見て、勉を殺してやりたくなっていた、勉さえいなくなれば、誰にも知られることは無いと、こんな、無謀な性暴力に対する復讐しようとする鬼になった自分がいて、早く勉から、解放してもらいたと願った。


勉は、美弥を、うつ伏さにして、腰を上げて四つん這いにさせた。尻に向かって、固く勃起した陰茎を、美弥の愛液にまみれた膣内に入れていった。


美弥は、その繋がりが、姿見の鏡台に写って見えた。その情けない、淫乱な姿だったが、勉の、ぎこちなく、荒々しい攻め立てが、悔しいと思う自分を、愛欲の世界へと、引きずり込む、勉の陰茎の気持ちよさに、もっと、もっと、ついてと願っている自分がいた、そして勉を殺したいと思う自分と、殺されてもいいと思う自分がいて、もう勉を離したくないと思う、自分が、怖かった。


勉は、美弥に、妹は旦那に後ろから、こうされたのだよと知らせた。


美弥は、犯されて、沈んでいく自分を止めたくて、もう勘弁してと、叫んでいたが、声が出なかった。


勉は、今度は美弥を仰向けにして、股をひらいて腰をあげさせ、挿入していった。そして、着物の上の部分をはだけて躰全部をあらわしていった、きれいな肌で乳の周りを優しく揉んで、口に含んで、乳首を舌で、撫でまわしていった。


美弥は、知らず知らずに、勉を受けいれてしまっていた。



美弥は縛られている腕で、勉の頭を、胸に引き寄せて行った.乳を吸われて、子宮に響き、膣が伸縮して奥深く嵌っている勉の陰茎を締め付けていった。


今の美弥には、なぜか主人が遠うのいていくのであった、もう心の内は、勉と一緒に地獄に落ちてもいいと、勉の舌での愛撫に,どこもかしこも、気持ちよくなる身体になってしまうのであった。


勉は、奥さん、限界です、なかに出していいですかと、顔を見た。


美弥は、これで終わると思い,うんと、後戻りできない自分が涙ぐんで頷いた。


勉は、奥さんと顔を見合わせて、奥さんと呼びかけながら、美弥の腰を両手で強く引き寄せ密着して、どく、どく、どくん、と脈打って震えながら、射精していった。初めは、犯そうと思っていた自分が、奥さんを愛してしまったようで、罪の意識で涙が止まらなく出た。訴えられてもいいと覚悟をしていった。

勉は、美弥の谷間を、優しく、拭き取り着物を合わせて裸を隠した。


そして、俺の童貞を、奥さんに,もらってもらい。自分勝手に、奥さんを犯すように、してしまいましたが、奥さんを好きに成ってしまい、旦那さんから奪いたくなってしまいました。こんな身勝手な俺を、叱ってください。と、なきながら、猿轡を解いて、そして手の紐を解いていった、勉は、膝まついて頭を下げた。

美弥は、起き上がりざま、平手で勉の頬を強くたたいた。目をつむり抵抗しない勉の両肩をこぶしで,たたくだけ、たたいた。勉を疑うことなくこの部屋に誘ったのはあたしである,あたしにも非が有る、美弥も泣きながら、あたしにされるがままの勉を、精子を受けた子宮が、勉を許す自分がいるのであった。

そして、今度は、自分が、全裸の勉を、引き寄せ、涙を、拭いてやり頬を寄せ合った。二人は、自然と唇を重ねていった。


勉も、美弥も、たち膝で抱き合って不思議と許しあう愛の関係になった。


美弥は、部屋を片付け、化粧を直しながら、勉のことを,あなた、と呼び、応接間で、待っていてと言った。もうお昼だった。



美弥は、今日は、貴方に、知らなかった女のことを、教えてもらいました。

主人と、娘を、許してやってください。約束してください。そして、貴方との今日の交わりは、秘密に、しまっておいてくださいと言った。


勉は、元の綺麗になった奥さんに、私,罪人にされても、と思っていましたが、この恩は、生涯忘れません。と頭を下げていった。


勉は、美弥に、旦那さんは、また誰か少女に興味を持ってしまうかもしれません。警察沙汰になる前に、対処した方がいいのかもしれません。奥さんのご両親か、旦那さんのご両親にそれとなく相談された方がいいのかもしれません。何かあってからでは,美子ちゃんが可愛そうになってしまいますと、言ってしまった。


美弥は、勉に、あたし以外に、女の人と、関係を持たないと、約束しておくれ、

あなたは、あたしだけのものにしたくなってしまいました。あなたの精子が撃ち込まれた瞬間、あたしの心も決まりました、もう他人ではありません。あなたが、ほかの女の人を抱くなんて、耐えられません。その分あたしを、愛してください。主人があたしを求めなかったのはあたしにも非があったからなのかと内心思っていた。勉を知ってもう主人と交わることはできないと心に決めた。


美弥は、あなたと暮らせるように、あたし、知恵を出しますと真剣だった。


美弥と勉は、結ばれた後は、普通の付き合いで、里子は、呼ばれてよくご馳走に成っていたが、二人は、交わることは無かった。


美弥は、普段は、淑やかで、勉と、男と女の関係に成っていることなど、娘美子にも、ご近所さまにも、知られることは無かった。


三か月過ぎたころ、美弥が、妹の里子と勉に、お昼を御馳走すると誘いがあった。美弥のご両親が見えていた。旦那はいなかった。


美弥の父賢次さんが、勉君。美弥から聞いたことなのだが、この度は、美弥と娘の美子が、大変お世話になったとのこと、お礼させてくださいと、挨拶してくれた。



勉は、僕の方が、美弥奥さんにはお世話になりっぱなしで、妹の里子は、いつも伺い、ご馳走になっており、お礼を申すのは、僕の方ですと言った。


父賢次は、実は、美弥は、離婚しまして、女だけの家庭に成ってしまいました。美弥が、言いますのに,美子の友達の兄さんが、二人だけで生活しているので、この屋の、用心棒と言ってはなんですが、面倒を見てやりたいと言ってきまして、わしに、勉さんに会ってみて、判断しておくれと言われたのです、久しぶりに家内と来まして、食事でもしながら、話をして、と言うことだったのです。といった。


美弥の母ユリさんは、先ほどから、勉さんを見ていましたのです。美弥に、お前よりずっと若いが貴方の婿でもいいし,まだ先だが,その時に成って美子がいいと言えば美子の婿に成ってもらえばいいし。私は、賛成ですと言った。


父賢次は、勉君が、夜学を卒業したら、わしの会社に来ればいいと言った。


美弥の母ユリは、勉さん、美弥の為にも、この家に、来てくださいね。美弥もあなたを頼っているみたいだし、善は急そげで、今度の日曜に越してきてください。と熱心だった。


母ユリは、もう決まりねと嬉しそうだった。


勉は、妹里子に、お前はどうだ。と聞いた。


里子は,美子ちゃんと一緒なら嬉しいと言った。


美子は、里子ちゃんが来れば、今寝ている部屋で一緒に寝ようね、と言って、ママは、パパが寝ていた、部屋で、勉お兄ちゃんと寝ればいいと、おばあちゃん来たときは、皆と同じ部屋で寝ればいいでしょう、と言った。


和気あいあいの内に、楽しい食事が二時過ぎに終わった。


勉は、そっと、美弥に、女だけの家に、俺本当にお世話になっていいのかな。と聞いた。



美弥は、貴方が来るにあたって、母に、貴方との関係は、隠して、日ごろ何かと、男こしさん、としてお世話になっているとのことを話してあるの、母は、お前が気に入っている人なら、間違いないよ。いずれ美子の婿に成ってもらうにしても、若い男は、精力有るから、それまでは、お前が何かと面倒を見てやりな、と言われたの。これは、母から、言われたの、父は,糖尿で、交わりは無いとのことで、母が、遊びに来たときは、あたしは子供の部屋で寝ますから、母と一緒に寝てください、父には内緒にしてと言った


応接間で、コーヒーを入れてくれた時、妹たちは、父賢次と庭に出た。ユリは勉の隣に腰掛けて座った。

テーブルの下で解らないように、足を触れてきた。そして美弥から聞きましたか、と小声で、聞いて膝に手を乗せてきた。


勉は、みんなに解らないように、手を添えて,うなずいた。


ユリは、喜んで、美弥に、私、来週の土曜日に、遊び方々来ますと、言った。



勉は、越してきて、美弥と床を共にすることになった。


美弥は、今日は、あたしの手を縛っておくれと言った・


美弥は、昨日貴方と交わったが、何か満たされないの、貴方と初めて結ばれた時、手を縛られて、自由が利かなく、犯されるような、興奮が無いの。

あの時のように、自由が利かなくして、犯してください。強く乱暴にあたしを責めておくれ、あたし異常なのかしら、でもこうなったのは、あなたの責任よとすまして言った。

勉は、初めての時のように、縛って、逃げられないように、荒々しく、攻めたてて行った。美弥を縛って、寝間着を荒々しくはいて、胸から乳を咥え乳首を強く吸たり、犯すように、谷間をむしゃ振り口に含んで、陰唇から陰核と責めて行った。


美弥は、そこをもっと強く吸って、など、声を出して、呻いていった。

勉に、いじめられることに、快感を知ってしまった。



勉は、普段あんな淑やかな、穢れを知らないような、お嬢さんのような美弥が、変われば変わるもので、夜には想像できない痴態だった。


美弥は、勉に、許して、助けて、とか、身体をうねりだして、もっと強く締めてとか、絶頂になった時、死ぬ、死ぬ、なんて,わめくようになっていった。


美弥は、毎度、痙攣して潮ふきをするまで、愛撫を迫り、最後は、獣のように、尻から突かれて、勉の、強い力で、逃げられないように,おさえられて、勉の亀頭が,芯に触れた同時に,腰砕けて、力尽き終わる。


勉は、射精後疲れて、熟睡してしまう。


美弥は、勉の身体を、優しく撫でながら、眠りに着く。


美弥は、朝は早く、みんなの食事の支度を、機嫌よく、娘に頼られるママに変身していった。家族の一日が,美弥の笑顔から始まっていった。


勉は、土曜日の夕方、母ユリに、呼び出されて、近くの旅館に着いた。



夕食の膳が用意されていた。


女中さんが、奥様、お連れの方がお見えです。と勉が案内されてきた。


ユリは、勉にあんた、遅かったじゃない、着替える前に食事にしましょう。と言って、お酒を一本つけてきてと頼んだ。


食後、勉に、貴方、着替えて、お風呂に先に入って、と勉の洋服をしまってやった。


女中は、二人は、不倫の間柄だと、思ったのか、これで片付け終わりました。朝のお食事は何時にしますかと聞いてきた。


ユリは、この部屋に、八時にお願いと言いつけた。


勉は、部屋付のお風呂は、温泉は掛け流しで、丁度良かった。初めての温泉で、お大臣になったようで、嬉しかった。のんびりつかっていたら、そこに、


ユリが、入ってきた。


勉は、ユリ奥様、僕、直ぐ出ますから、のんびりしていてすみませんと言った。


ユリは、ここは、二人だけの部屋だから、ゆっくりして、身体を、流しっこしようと思って、私を洗っておくれ、と言って、平然としていた。


勉は、タオルで前を隠して、浴槽から,あがった。


ユリは、何を恥ずかしがっているのよ,此処では、あなたとあたしだけなのよ、今日は、夫婦のように、愛し合いたいのよ。美弥や美子のことは、考えないで、と勉を引き寄せ、抱き合い、五十一歳と十八歳の年の差関係ない男と女の、夜の始まりだった。


ユリは、床についた勉に、いきなり跨り、顔から首の付け根、胸から、腹へとキスをしまくっていた。股の内側には、あとが残るくらい,吸っていった。



ユリは、男に飢えていたようで、若い勉の身体いたるところを、触りまくった。そして、自分の陰部と尻を勉の顔の上になるようにして跨り、勉の陰茎を口に含んだ。


勉はいやおうなしに、ユリの陰部を口に当て舌で撫でたり吸ったり、美弥で経験積みなので、陰核を責めて行った。


ユリは、男を気持ちよくさせるのが、女の務めだと、陰茎の付け根を右手で押さえながら、舌で撫でまわした。


勉も、舌をフルに使っていた。


ユリは、今までされたことが無い、勉の愛撫のうまさに、経験のない気持ちのよさに、びくっと、腰を落した。勉の陰茎も硬くそびえた。



そして、後ろ向きのまま、腰を引いて、馬乗りになり、陰茎をまたいて膣に呑みこんでいった。お互いの顔は見ることはなかったが、肉体関係を持ってしまった、いずれユリは、勉の義祖母になるのであるが、秘密に求め合う男と女になっていくのである。ユリは、自分で腰を振り、前こごみになったり、後ろに反ったり,深部に触れたのか、いくう、いくう、と、唸った。


勉も、柔らかい何かに、亀頭が触れて、頂点に達して、射精していった。


ユリも、満足したらしく、勉と繋がって馬乗りのまま向きを変えて、覆いかぶさり、勉を抱きしめて、唇を重ねた。


これが、ユリと勉の初めての交わりだった。


ユリは、五十歳一寸過ぎたばかりだったので、身体の勢いは、充分で、月一度は、この宿に勉を誘った。そして美弥には、あたしとの交わりは、絶対言ってはいけない、聞かれたらマッサージだけだと言っておきなさい、あたしも、マッサージだけで、それ以上は無いと、言ってありますからと言った。


勉は、美弥とのことは、ユリには、内緒にしどうして、行った。


美子が、高校に入った。里子も、一緒の学校だった。美子は,小学校、中学校、とクラス委員をして、里子の、面倒をよく見てやった。


里子は,美子と同級生なのに,美子を、姉ちゃんと言っていた。



美弥は、娘の入学式の時、制服を、里子にも揃えてくれた。


ユリも、お祝いに来ていた。


ユリは、五十七歳、美弥は、三十七歳,美子は十六歳、三人が揃って話し合うことは、なかなか、持てなかった。


美弥が、勉さんの事ですが、勉さんも二十四歳になります。



美弥が、勉さんが、この家を出て、所帯を持つと言われたら、どうしたらいいのかと、最近考えるようになったのです。今まで、勉さんがいて当たり前と、思っていたのですが、お母さん、どう思いますかと、聞かれました。


ユリは、美弥に言われてみれば、中途半端で、もう身を固めてもいい年ですものね。あたし達は、頼りっぱなしで、来てしまったものねと言った。


美弥は、勉さんが、承知して下されば、あたしまだ子供を産むことができるので、一緒に成ろうかと、考えているの。美子は、まだ学生なのでと言った。


美子は、あたしもう十六歳に成ってもう大人に近いです。勉さんと、一緒の家にいて、おばあちゃん、ママにも、親切だし、大きくなったら、あたしのお婿さんに成ってもらおうかと、心に決めていたの。いいでしょうと言った。


ユリは,美子が、勉さんを婿にしてくれれば、それが一番いいのだが、美弥は、どうかね。と賛同を求めた。


美弥は、そういえば,美子が、修学旅行のお土産に、西陣のネクタイを勉さんに買ってきたわね、それを私に見せて,こんないいもの,買って来てくれてと喜んでいましたね。あんな嬉しそうな顔を見たの、初めてだったような気がする。ママも、賛成する。


美子は、お母さん、から、勉さんに、確かめてください。お任せしますと、言った。


ユリは、今日の夕食は、早めに、入学祝いを兼ねて、あたしが,美子と勉さんの婚約を宣言します。いいですね。私に任せてもらいます。と喜んでいた。

美弥は、此のことは、勉に,美子を、頼むと前もって知らせておいた。


ユリは、和気あいあいの食事が終わり、みんなに、知らせたいことがあります。

勉さん、が承知して下されば、のことですがと言った。


勉は、ユリ奥さん、何を承知すればいいのですかと聞いた。




ユリは、勉さん,美子も十六歳になります.美子も望んでいます,美子と結婚することを、承知してください。と言った。


勉は,美子を見た。


美子は、勉を真剣に見ていた。いい返事を待った。


里子は、お兄ちゃん、こんないいお話、私も嬉しい.美子さんが、私のお姉さんになる、夢みたいと言った。


勉は、この日が来ると、美弥に、言われていた,俺は美弥と結婚したいと言ったが、世間が、よく言わなくなる,美子の婿に成ってくれた方が、貴方との関係は、誰にも気つかれず、安心して続けられると思うの。だから,美子が隠れ蓑なのよ、わかっておくれと言われていた。


勉は、みんなが見守るなか、美子に、お嬢さん結婚してください,と申し込んだ。


美子は,はい。と涙ぐんで、受け入れた。


勉は、ユリと美弥に,美子御嬢さんを幸せにします。お願いいたします。と頭を下げた。


ユリと、美弥は、不安だったが、これで、勉と、あたし達のこれからの暮らしが、安定したことに、喜びを隠せなかった。


美弥は、勉に、私たち、義母と義祖母になりますが、これからは身内になる、貴方の親になりますので、他人行儀ではなく、本当の親のように、隠しごとなく、私たちに、甘えてください。その代り,美子を泣かせるようなことは,しないでください。と念を押された。


勉と美子の婚約は成立した。


勉は,美子を、お嬢さんと言っていたので、手を握り合ったことも無かった。


ユリと美弥、そして里子も喜んでくれた。


ユリは、旅館を用意してあります。婚約の契りを結んできなさい。と言った。


勉と美子が、旅館に着いたのは、六時一寸前だった。


祝いの膳が、用意してあった。


部屋の係の女中さんが、勉に、素敵なお嫁さんですこと、と何時も泊まる常連さんの勉とユリを知っているので、少し冷やかし気味に、ユリよりグット若い美子に面食らっているようだった。


美子は、勉が、締めているネクタイを外した。そして、勉さんによく似合っていたので、嬉しかった。そして自分は、この正月に揃えた、紺の主体の落ち着いたスーツで、勉が、里子とお揃いに買ってくれた、珊瑚のブローチをつけてきた。


二人は旅館の丹前に着替えた。美子は、勉の襟元を何気なく直した。


食事のあと、勉は、先に、部屋付の檜つくりの浴槽に、掛け流しの温泉だった。


ふわりとした、布団が敷いてあった。


美子は、風呂から上がり、姿見の鏡台の前で、身なりを整え、勉の前にお膝した。美弥に教えられてきたのか、急に変わり、よろしくお願いします。と頭を下げた。


勉が、お嬢さん、俺で、本当にいいのかな、これからは、お嬢さんに、俺、婿にもらってもらう、身になるのですから。宜しくお願いするのは、俺なのです。

妹の里子が、お嫁に行けたら、俺、皆とわかれて、家を出るつもりでした。


勉は,美子お嬢さん、私は、お嬢さんを、必ず守ります。


美子は、勉さん、私のこと、これからお嬢さんと、いうのは、やめにして、あたしのこと,美子と呼んでください。と言った。



美子は、二人の間にある垣根を取り外したいのと言った。


美子が語りだした、勉さんのこと、おばあちゃんは、貴方を、養子にして、秘書兼運転手にしたいと、言い出したの。


ママは、私まだ子供を産める自信があるし、勉さんには、あたしたちの使用人のように、何でも言えるし、我が家の用心棒の役目もしてもらっているし、

男にしてやりたいと。だから貴方と結婚してもいいかと言い出したの。


美子は、勉さんは、あたしのこと、お嬢さんと言って、子ども扱いで、手も触れないので、ママに、あんたと一緒に成れるようにと、相談したの。


そしたら、ママは、お前の、婿になるということは、この家を継いて、主人になるのは,美子お前になるの、ですから、勉さんは、ある意味でお前の、嫁になるようなものよ。年上だから、引け目に思ってしまう。それを庇う、お前の大きな愛が無ければ、うまくいかないと思う。


だって、勉さん、お嫁さんもらって、この家を出ていくこともできるもの。美子のもとへ、来てくれるということは。私や、ユリ母さんに,美子をとうして、私たちに恩返しするつもりと思うよ。勉さんに,美子をどう思いますか、と聞いたときに。私は好きですが、私なんかより、もっと素敵は、男性が、現れますよと、顔を赤くしたと、聞いているの。


あたし、その時、勉さんは、私を好いていてくれていると、嬉しくなって、私が、お嫁に成ってもいい、と決心していたの。


美子は、私まだ十六歳だから、勉さん、今日は、私をお嫁さんだと思って、愛してくださいと言った。


勉は、ユリ奥さんからきいたことがあるのですが、ユリ奥さんも、十六歳で、お婿さんを貰い、十七歳で跡取りの美弥の兄さんを産んだらしい、美弥は、二十歳の時産んだと聞きました。昔は嫁入りが早い人もいたのだと聞きました。


美子さんは、昔の花嫁さんだと思えばいいと、勉が言った。



床に入るとき、枕元に避妊具が用意されていた。


勉が,美子に、いいのかと聞いた。


美子は、つけないで、いいですと言った。


勉は,美子の浴衣の帯を解いていった。バスケットをしていると聞いていたが、それは、見事なはちきれそうな、肌だった。二人は初めて、唇を合わせた。


美子は、裸に成っている勉の背に手を回し、抱きついていった。


勉は,乳を優しく揉みながら、固くなった小豆台の乳首を含んで舌で撫でまわしていった。美子は、男に初めて、身体をさらし、これから起こる交わりを思い浮かべて、身体をうねりだしていった。


陰毛は、黒く固く多く入り組んでいた。お腹から腿へと舌を這わせていった。

陰唇に、唇が触れて扉を開いた。透明な、ぬめりのある液が、薄暗くしてある明かりに、輝いていた。


美子は、想像を超えた勉の変態かと思える異常な愛撫に耐えられなくも堪えた。


勉は、いいかと言って,美子の膝をたたんで、腰をあげながら、股を充分に広げた。


美子は、今の自分の体位を、目をつむりながら、想像して、親には見せられないと、これは、勉さんにだけだと、早く入れてくださいと、願っていた。


勉は,美子の、身体のうねりに、興奮して、固く勃起した陰茎の亀頭を門口に当てた。そして愛液に塗れた、陰茎で、膜を開け、挿入していった。


美子は、元まで入った、二人は、完全に繋がり、一体となったと実感した。勉は、これで、私だけの人と成ったと、大木を抱えるように、手も足も勉の身体に巻き付くように抱きついていった。



勉は,美子いくよ、といって、どく、どく、どくん、と精子をつぎ込んでいった。と同時に,美子を守らなくてはいけないと、責任感にしたっていた。



美子は、婚約の印の子種を撃ちこんでくれた勉の倅を、綺麗に拭いてやった。ガーゼに初めての印がついていた。そして、勉のことを,契りのあとは、貴方、あんた、と呼び、勉とは呼ばなくなった。


勉も,美子さんとは、言わず、美子と呼んだ。


美子は、結ばれて、安堵していた。そして、あんた、あたし中学の友だちの、リーダーをしていたの、友達が、セックスの体験あるか、と聞いてきたとき、あたし見え切って、ある、と答えてしまったの。皆が、相手は誰と,しつこく、聞くのよ、あたし、いずれ解ってしまうと思が、里子の、兄さんと言ってしまいました。


あたし、勉さんと婚約してあるの、高校に入ったら、あたしと夫婦として届けることになっているのと、言ってしまった。


そして、偉そうに、友だちに、愛が無ければ、遊びで身体を許しては、駄目、あたしと勉さんは、婚約者だから、親も承知で結ばれているの。みんなより先をいっているの、いずれ皆、経験するようになるわよ、とみんなの羨望を集めていたの。だから、これからは、友達に、余裕をもって、経験者として、話すことが出来るのと言った。


里子が、お兄ちゃんとは、いつからなの、と聞いてきたとき。


あたし、貴方とは、あたしの家に来た時から、皆に解らないように、愛し合っていたのと、言ったら、里子、お兄ちゃんと、仲よくして、お願いと言って、あたしも嬉しいと言っていました。


今日、あんたと、契りを結んで、これで、もう、あたし大人に成ったような気持ちですと嬉しそうだった。

勉は、俺たちの、秘め事は、友達には内緒にするものだよ、聞いた者は、嬉しくないし、陰で笑いものにするのが落ちだよ。二人だけの秘密だからと言った。


美子は、貴方、まだ寝るのは早いですから、一緒にお風呂に入りましょう、と誘い、勉に、べたべたするようになった。一晩中、どこか触れていた。


美子は、あたし高3に成って、貴方の子を授かったら、お腹の子と一緒に、勉強して、卒業したいの。そして、叶うなら五月に産まれるように計画したいの。


こんな、先の夢みたいなこと、鬼が聞いたら笑われてしまいそうだわね。とこれから向かっていく未来の夢を、乙女のように、話しかけていた。


勉は、家に帰って、義母さんなる美弥、と義祖母になるユリのことで,頭がいっぱいで,美子の話に、うん、うん、と、生返事だった。



あと美子とも、どう過ごしていけばいいか、楽しんでばかりいられなかった。


旅館からの帰り,美子は、勉を、この人は、もう、あたしだけの人と左腕にぶら下がり,道の、行き交う人に、見てもらいたいように、あたし達夫婦なのよと、正々堂々と歩く,美子に、勉は、責任を感じた。


美弥、ユリ、美子と、女の芯の強さを知らされた。あとには引けない、婚約の契りだった。






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