第7話 小夜と良治

伊豆の小さな駅から、海岸に向かっていて、主要道路 を股いて渡ると、何となく、磯の、臭いが漂う、漁師町に成っていった。


温泉が出ているのか、湯気が、旅行客を、誘っていた。


良治は、会社の慰安会で、夕方、旅館に着いた。


大風呂から、海岸が目の前にあった。波は、小さく、絶えず打ち上げていた。


職場、単位の慰安会だったので、二十名位だった。


宴会が終わった後、館内の、クラブでの二次会に、数名で入った。外に遊びに出るものもいた。小さなパチンコ屋、居酒屋、ストリップ小屋もあった.冷やかし客も、大勢出ていた。


良治は、あまり飲めないが、付き合いで館内にあるクラブに入った。なかは専属バンドが入っていて、演奏していた。


良治の座った、テーブルに、ならんで同じようなテーブルあった。向かい合って、六人が座れた。


良治の座った横のテーブルに三十歳すぎのご婦人が座った。小夜と言った。


小夜たちは、ご婦人だけのグループで来ていた。アルコールが入っていて、

良治に話しかけてきた。いろいろの職業の集まりで、遊ぶ男を探しているようだった。小夜は、美容師だった。


良治は、小夜に誘われて、踊りの中に入っていった。良治に、もたれかかるように、ふらついていて、崩れないように、支えていた。


小夜は、良治に、あんた幾つと、聞いてきた。


良治は、十八歳で、職場では、一番若手ですと答えた。


小夜は、良治さんは、女の人と、遊んだことあるのと聞いてきた。


良治は、まだ,れっきとした童貞ですと言った。


小夜は、ほかの仲間も、男漁りで、自由行動みたいだった。あたし達は、今日の遊びは、お互い見てみない振りすることが、約束なの、と言った。だから、あたしが、貴方と、一緒でも、誰にも関知されないのよ。と男の方も、遊ぶ女の人を探すのでしょう。言われた。


良治は、お金が無いので、遊びません。あと部屋に帰って寝るだけですと言った。


小夜は、お金はいらないから、あたしに付きあって、と言って、外へ出ましょうと、誘われた。


良治は、外に出るお金ないから、無理ですと言った。


小夜は、あたしを、ガードしてくれるだけで、いいのよ。と強引に外に出た。もう飲み物は、いらないから、海岸を散歩しましょうと。良治の左腕につかまって歩き出した。夜九時を回っていた。


砂浜に降りた。月が雲間から、顔を出すと、明るかった.遠くの方にもカップルがいるらしく、たばこの火が、蛍のように、明るくなったり暗くなったり、酔い覚ましの人たちか、何をしているのかわからなかった。


岩陰に隠れるように、誰に気兼ねすることなく、二人は,抱き合って、口付けをした。遠くの方も抱き合っているようだった。


小夜は、浴衣の紐を解くと、下着は無く、裸だった。


良治も、パンツを脱げば、裸だった。小石に腰掛けたら、小夜が抱きついてきて、跨った。勃起していた、陰茎は、小夜に咥えこまれた。二人は繋がり抱き合った。あっという間に,童貞でなくなった。小夜と唇を重ねて行った。


お互い、舌を絡ませ、唾液を呑みこんでいった。小夜の陰部の締め付けは凄かった。腰を振ることもなく、抱き合ったまま、射精していった。


小夜は、良治の回復を見て、砂場に膝まずいて、尻を向けた。


良治は、再度硬く、勃起した、陰茎を、覆いかぶさって、挿入していった。小夜のお尻と、良治の恥骨が、密着して、触れあい、異様なまで興奮して、腰を振って、奥までついた。小夜も異様に興奮していた。今度は良治が岩に腰掛けてすわり、小夜は良治に尻を向けて繋がり、一番奥まで挿入できた。お互い満足して尽きた。


良治が、小夜に、又あってくださいと言った。


小夜は、今日は、大人の遊びで。後を引かないのよ。だから住所や名前は、お互い聞かないことにしているの。今日あなたと交わった縁が、本当のご縁であれば、また逢う時が来ると思うの。私、貴方と逢って、もうほかの人と、遊ぶ気がしなくなってしまった。この縁を大事にしておきたいので。

またお会いできる日の来ることを、お祈りしております。と別れてしまった。



あれから五年が過ぎた。


良治は、二十三歳に成っていた。


小夜は、三十七歳に成っていた。小夜の一人娘に、十七歳になる幸子がいた。


幸子が,お母さん、私のバス会社に、この写真の人が、桧原湖のバス旅行へ行ったとき、私の写真を撮って送ってくれたの。お礼の手紙を出そうと思っているのですが、この人の名前はわからないの、どうしたいいのか、迷っているの。あたしのタイプなのと言った。


小夜は、どの人か見せてごらんと言って、写真を見て、びくっとした。ガイド二人と、この人、一番右に写っている人、と幸子が言った。


幸子は、ガイドしていて、こんな親切な人初めてなのと言った。


そして、幸子は、いろんな人に写してもらうけれど、送ってくれる人など今までなかった、この人だけなの、嬉しかったと言った。


幸子は、あたし、この人感じがいいので、恋人いるのですか。と聞いたら、この人、心に決めている人がいるらしいの、あと二年待って、その人に逢えたら、結婚申し込みしたいので、それまでは、我慢していると言っていた。


幸子は、その女の人は、年上で、戦争未亡人らしいの、男の人から、そんなに思われる女の人がいるなんて、私、考えられないと言った。


小夜は、幸子が、その人と、どうしても、お付き合いしたいのなら。住所がわからなかったら、そのお勤めの会社に、幸子の名前で、写真のお礼の手紙を出してみたら、お付き合いに発展していくかもしれないと、私、思うけど。もやもやしてないで勇気を出して、まず行動に移すこと、と後押しをした。  幸子をとうして、良治に逢うかも知れないなんて。本当のご縁があるのかな、と不思議だった。


小夜は、仲間から、男遊びの旅行を誘われたが、良治と結ばれて以後は、どこも、ことわっていかなかった。幸子も、中学生になったので、成長の方が楽しみになっていったので、陰部を閉じて、男を容れなくなっていた。男遊びに誘われて,良治と男と女になったのが初めてで、余韻を大事にしておきたかった。


幸子が、小夜に、母さん、この良治さんから、お返事をもらいました。と喜んで、見せてくれた。あたしの手紙を見て、何時も、バス会社あてに送っていた写真のお礼の手紙を、幸子さんより、もらうなんて、思ってもみなかったらしい。そして、あたしのガイドが上手で、楽しい旅行が出来たと、そして、これからも、乗客が、楽しくなるようなガイドを、頑張ってくださいと、終わりに、幸子さんのご健康と、ご活躍をお祈りしていますと、書いてあった。


小夜は、幸子よかったじゃないの。今度は、良治さんに、あの人が、負担にならないような、どこかのお土産でも手紙をつけて、送ってやれば、お前の気持ちが、伝われば、恋人同士に、なっていくかもしれない.急いてはいけない、お前が、いろいろ行くところの、良治さんが、気軽に身に着けるようなお土産を、送ってやれば、通じていくわよ。と励ましてやった。

小夜は、良治が、だんだん、近寄ってくるような、予感がしだしていた。


幸子は、ガイドでいく、土地の絵葉書を、万遍なく、送った。自分の位置を、良治に、伝えていた。


良治も、幸子が、私に好意を持っていることが、ひしひし感じてきた。五年前にあった、小夜を、押しやるような、強さを感じていた。


幸子は、鼈甲のネクタイピンを、ためたお子使いをはたいて、良治に、愛をこめて送った。


良治は、幸子の愛を受けて、未成年だから、二人だけで逢うことを、ためらってきた。年の暮れに成って、幸子のお付き合いをするにしても、友達か、お母さんか、一人で逢うのは、できないから、誰か立会いを頼んでください。それが出来れば,お会いして、お話をしましょうと、連絡をした。


幸子は、小夜に、良治さんが,あたしと、お付き合いをするにあたって、私が、未成年だから、誰か付き添いさんがいたら、合いましょうと言ってくれたの、お母さんにも、あって貰いたいので、一緒にお願い、そして、私の休みに合わせてくださると連絡があったのと言った。


小夜は、ついに合う日が来たのだと、あたしも、良治と交わり、それから良治以外は目に入らなくなっていた。幸子に、母さんが、一緒に行きましょう。と約束をした。



駅に近い、喫茶店で逢うことになった。

良治は、三十分前に、母ユキを連れて、席を確保して、待っていた。


小夜と、幸子は、着物をきていて、十分前に、入ってきた。


良治は、小夜を見て、一瞬、ドキッとした。


小夜は、目で合図して、初めてお目にかかります、私、幸子の母、小夜と申します、そして、私の娘、幸子と申します。と自己紹介になった。


良治も、母ユキと、自分を名乗った。


小夜は、この席が、お見合いになることを決めていた。良治を、婿に貰うためだった。


母ユキは、幸子を、嫁に貰うつまりだった。


両家、話し合いで、良治は、幸子の婿になることで、話は進み,せわしいが、十二月、末にと、婿入りと決まった。



結婚式は、仲人なしで、両家だけで,挙げた。


幸子の花嫁衣装は、綺麗で可愛かった。


幸子は、子供が出来るまで、あと二、三年務めることになった。


新婚旅行は、幸子は、いろんなところに出かけているので、近くの温泉にするように決まった。ガイドの疲れを、取るためだった。


良治は、小夜と結ばれた時の、旅館にした。部屋付の風呂から、海の景色が見える部屋だった。床に入る前に、二人で、風呂に入った。お互い何もつけない裸で、初めて、抱き合った。唇を重ね、舌を絡ませ、唾液を呑み合った。


幸子は、初めての、裸での、口付けに、腰が砕けて,しゃがみこんでしまった。


良治が、抱き起して、抱っこして風呂に入った。まだ十八歳の幸子の身体は。弾むように、眩しかった。


幸子は、良治に抱かれて、床に入った。この人にすべてをまかして、女になる未知の喜びを期待している自分がいた。


良治は、幸子の唇から、胸へと、少し張り出してきている乳を口に含んだ。小豆大の、固くなった乳首を、舌で撫でながら、吸った。身体が、ぴくっと、反応した。お臍周りから、内腿の周りへと舌を這わせていった。未開の陰部を守るように、濃いい陰毛が守っていた。舌で分けて、触れたとき、透明なぬめりのある液が湧き出ていた。


幸子の手が、そこは、と守ろうとした。


良治は、優しく手をのけて、陰部に舌をあて開いていった。幸子いいか、と言って、亀頭から、固く勃起した陰茎をあてた。


幸子が、うんと頷いて。腰を上げて、股をおおきく広げていった。


良治は、腰に力を入れて、膜を開けた。ゆっくり、徐々に入れて行った。

元まで入って,完全につながった。優しく乳を吸った。


幸子は、じっとしていたが、痛みが落ち着いたのか、これで良治は、あたしのものになったと、抱きつくように両足を絡ませていった。


良治は、腰を振る間もなく、幸子の膣の伸縮うねりで、どく、どく、どく、と子種をつぎ込んだ。幸子と契りを結んだ瞬間だった。


幸子は、母小夜から教わってきたのか、準備してあった,テッシュとガーゼで、良治の倅、をきれいにした。そして、今度は積極的に、ぐったりしている、

良治の唇に舌を絡ませ、何度も繰り返し、繰り返し口付けをしていった、右手で、胸から腹、腰、腿、男根を確認するように撫でまわしていった。まだ寝るのは早い、もう一度、抱いてと、男根を、撫でて起こした。


良治は、回復した、男根を、挿入して、幸子と繋がり、二人の眠らない初夜は,更けていった。


幸子は、一晩で、人が変わったように、良治の妻でなく、母親になったように仕事柄、旅行ガイドで、方々旅館を経験しているので、旅は任せと言わんばかりに、面倒見がよくなった。館内も悠々として、良治を連れて歩いた。

私が、婿に貰ったのだと、私が主人だと、振る舞った。



小夜は、幸子が泊まりのガイドの時は、良治と二人になった。小夜は、自分の部屋に良治を呼び込んだ。

良治に、あんたとは、初めて結ばれた時から、こうなる運命に成っていたのね。

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良治は、小夜とは、幸子には、できない、体位の結ばれ方を、四十八手を試みていった。


小夜は、幸子には、優しく交わってやっておくれ。その分あたしとは、どんな体位でもいいからと、異常、と言おうか変態と、言おうか、二人は痴態をさらけ出して、性器を舐めあいは普通で、人には見せられない淫乱になった。

姿見の鏡を前にして、良治に後ろ向きに跨り、陰茎が陰部との繋がりを写して、不思議な体位を見て異常な愛を確かめ合った。


小夜は、幸子を泣かすようなことがあれば、あたしが許しませんから、私が、貴方の、命は、預かります。と約束させた。


幸子が子を持ったのは二十歳だったが、ガイドが上手で、三十歳まで、会社に引き留められた。


幸子の子は、小夜が、面倒を見た、小夜が母親で、良治が父親のような生活に成っていった。


良治は、小夜との夜の方が、多くなっていた。


小夜も、良治を離さなかった。それがこの家が、上手く、いく秘訣だった。





                             完

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