019話 ジェットコースターは外せない

 ホラー洞VRが怖くて希更さんにくっついてたけど、何か手汗がヤバい。

 

「あれは!!この熊尾龍太やらねばならない!!」

 

 ホラーは平気らしく元気になってた熊尾龍太が急にテンションを上げる。

 

 熊尾龍太の視線を追ってみるとジェットコースターがある。そして何やらフェスティバル企画をやってるらしい。

 

 【豪華景品!!クロノヒョウ 様作品集プレゼント】

 

 そんな看板が掲げられている。

 

「クロノヒョウ 様

 https://kakuyomu.jp/users/kurono-hyo

 といえば、二千文字制限のお題自主企画が有名な作家様なのです。

 

 流行りのファンタジーよりは、ヒューマンドラマやホラー、SF、BLなどを得意としているのです!!

 

 そして語るべきはそのショート・ショートの作品数そして短期間で次々と作品を書き上げる才能!!

 

 70を超える作品の中から勝手ながら面白いと紹介させていただくのは、

 

 六十億のしずくhttps://kakuyomu.jp/works/16817139557056181297

 

 この作品はプロット固定のエイル挑戦状への

 自主企画参加作品だ。つまり作品のあらすじは決まっている。あらすじを知っていてな続きが気になって仕方ない。それほど面白いのです。

 

 そのプロットは『主人公が自宅にいると、親友から電話があり、以前10万の連帯保証人になってもらったよな?的な確認をされる。

 連帯保証人になってる事は覚えているし認めると、【60億に借金が増えた理由は考えて下さい】借金が60億になったと伝えられ、バックレたから借金取りが主人公の元に行く。すまん的な説明を受けて通話終了。

 そこに間髪おかずに、借金取りがやってきて強制的に黒塗りで窓も真っ黒な中の見えないバンに連行されて手術台に主人公は固定される。

 主人公の内臓を全部取り出して、世界の病気の人に金を返せないクズを役に立てるから、光栄に思え的な事を言われる。このままでは刻まれて死んじゃう!!

 この絶体絶命な状況から60億を即時返済して主人公は生き残って下さい。【返済方法を考えて下さい】』

 

 面白そうだろう?これは読むしかないもう一度アドレスを言うぞ

 https://kakuyomu.jp/works/16817139557056181297

 

 そして♡は少しでも読んで楽しかったら押せ。できたらコメントも差し上げるんだ。

 

 面白ったら☆も忘れるな。誰かにおすすめするほど面白ければ、☆の後にオススメレビューを書くんだ。無料で楽しめるんだからこれくらいは当然だ。

 さぁ我はジェットコースターの企画に参加しクロノヒョウ 様への愛を証明しなければならない」

 

 たっぷり20分は喋りまくる熊尾龍太に俺も希更さんも口を挟めない。

 

 企画はジェットコースターに乗り何周もノンストップで乗り続ける。そしてボタンがあり乗ってる全員が押すと降車出来る。そして最後にボタンを押した人が優勝として賞品であるクロノヒョウ 様の作品集をゲット出来る。

 

 つまりセルフ軟禁コースターである。何人ボタンを押したのか、誰がボタンを押したのかは分からない。ジェットコースターに耐えるのと、参加者同士の駆け引きも楽しめる企画である。サプライズとして、ジェットコースターの周回速度は毎回ランダムに決まる。

 

「私はパスよ。お昼ごはんの時間だしね」

 

「えっと、ジェットコースターで何周もは無理かな」

 

「ハーハハハッ、この熊尾龍太の愛は無敵なり!!クロノヒョウ 様見ていて下さい。熊尾龍太がギネス記録も塗り替えてみせましょうぞ!!」

 

 熊尾龍太は意気揚々とジェットコースター企画に参加した。過酷な企画だけになかなか参加者が集まらないらしい。

 

「待ち時間の間にあのホラー洞VRのコンテンツについてだ。

 一本目は遊園地のオリジナルだろう。問題の二本目は、【第3回「エイル&クロノヒョウコラボ企画」】

 https://kakuyomu.jp/user_events/16817330648167411779

 

 のエイルが出した作品の改造だろう。

 〜2000文字以内でジャンル「ホラー」指定!

 さらに「今日、ピアスを買った」から始まって

「雪じゃなくてポップコーンが降り積もった」で終わる物語を書こう!〜

 

 という条件で、謎ワードを、出したのがエイルなのだ。それでも震え上がる恐怖のホラー作品が何作も参加している。参加作品で唯一『この赤いの?ヘモグロビン』というもう一つの候補ワードを使った作品ではある。

 

 だからどうしたという話だしそもそも底辺作家のエイルを起用した意味も分からんな。ホラージャンルは苦手であるし、ファンタジーよりのしかもギャグ路線という真逆の存在だし。

 

 この自主企画には、クロノヒョウ 様も秋雨千尋 様も参加されている。総数は17作品、エイルのを除いても16作品もある。良質なホラーを、求めるならこの企画から作品を読むことを進めるぞ

 https://kakuyomu.jp/user_events/16817330648167411779

 

 良いか読みやすい短編イベントだ。難易度がバグってるだけに力作揃い読みたまえよ。分かったら上のリンクを確認してきなさい」

 

 熊尾龍太の長い長過ぎる一人解説が行われた。

 

「熊尾龍太、運命の神エイルにケンカを売ってどうなっても知らないわよ」

 

 どうやら参加者が揃ったらしく係員さんが出発トークを始める

 

「それでは参加者の人数が揃いました。クロノヒョウ 様の作品集欲しいかー?『『『『『おー!!』』』』』テンションが上がったところで出発いたします!!最初はジェットコースターからの風景を楽しんでいただきたいので、時速100メートル歩くより遅い速度でいってらっしゃ~い、なお全長は約1,5キロメートルですボタンを押しても一周終わらないと安全上の問題から降車できませんからね〜(笑)」

 

 係員さんが笑いを我慢しきれないで送り出した。

 

「あれ?一周するだけで15時間けども大丈夫かなぁ?」

 

「あんな邪魔者はいいのよ」

 

「クロノヒョウ 様への愛があればこの熊尾龍太乗り越えてみせる!!無限の愛をクロノヒョウ様へ捧げます。あぁ我愛にお応え下さいませ」

 

 なんだがイケメンのなのに残念感が半端ない熊尾龍太である。放置することに異論はなかった。

 

「お昼ごはんの前にもう一つ遊ばない?ちょっとホラー洞VRでグロいの見過ぎて食べる気しないや」

 

 怪奇殺人鬼とスプラッタ化け物を見た直後で、ご飯は食べる気がしない。

 

「確かに怖いよりもグロいだったわ」

 

 食事を気にしてた俺達だけど、周囲はざわついていた。

 

「15耐久コースターよりもトイレ我慢がきついな」「飲まず食わずで激遅ジェットコースター乗れるのか?」「いくら書籍化作家の作品集とはいえよくやるな」「うっわ!おっそ(笑)これ閉園までに一周しなくね?」

 

 つられて見ると、ジェットコースターなのに遅すぎて乗ってる人の半分はもう、絶望したみたいな顔をしてる。その中で嬉々としてる熊尾龍太はういている。

 

「気にしたら負けよ。気にしたら、あんなのがクラスメートなのが悲しくなるもの」

 

「あはは、希更さんって熊尾のことどう思ってるの?」

 

「んー、キモイ、ウザい、これしかないわ」

 

 熊尾龍太よ。すまん俺に君の恋を支援するのは無理だ。もうそっちの性癖を極めてくれ。


「へぇ~、あっここどう?フードコート近いし気分転換になりそうじゃない?」


遊園地の地図からゲームコーナーを言ってみる。


「ゲーセン?いいわね。ちょっと遊んでお昼ごはんを探しましょ『勝手に邪魔者は消えたし、完全にデートきたぁー。なんか緊張してきた』」


「希更さん?なにか言った?」


「うんん、何でもないから、ゲーセンに急ぎましょ」

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