013話 キモい?それともあり?
恐怖の高速自転車に乗せられるという、ジュースを吐くかと思うほどイジメにあったからか、宿題をやらなくて寝たおかげか早起きしたので、ちょっと早めに自宅を出る。
「ちょうどよいところに、安倍真治同志候補じゃないか」
・・・何故か玄関を出たら熊尾龍太が待ち構えていた。
「なんでここを知ってるの?」
「世の中、お金があれば何でも出来るのさ。世界最強セキュリティの仮想通貨
「そんなに儲かるの?」
「儲かったが正しいのだよ。今は価格は安定してる。資金は分散、ドルコスト平均法これが鉄板さ。おっとこんな事はどうでもいい」
「あっそうなんだ」
小難しい話だし、儲からないらしいし興味はないからいいんだけどね。
「本題は、安倍真治が人生で知らないなんて損をしてると思ってな。投資はリスクがあるがカクヨムに、リスクはないだよ?興味出てこないか?」
「えっと、クラスメートに詐欺は止めたほうが良くない?」
「待て待て、詐欺するよりも会社の経営を調べて市場環境を調べた方が金になるんだぞ?詐欺るほど暇じゃない。知識がなければ投資信託っていうプロの運用に任したら良いだけだ。それよりもカクヨムだよ!!カクヨム!!」
なんだろう?絶妙にムカつく。小馬鹿にされてない?
「そのカクヨムってなに?知らないんだけど?」
「そのスマホで検索すればいい。有名な作家様も無名な作家様もいらっしゃるが、ラノベを無料で読めるのだよ?運営はあのKADOKAWAだ。安心だろ?」
「へぇ~、あの東京オリンピックで汚職してたあのKADOKAWA?」
「そうだけど、あんまり危ない事は言わない方が良いぞ?
何言ってるのだろうか?東京オリンピックで汚職できるくらい権力のある会社なら無くなる事は無いと思うけど、大丈夫なのかなぁ?やっぱり詐欺か?
「逆に不安なんだけど?」
「運営と作家様は別だ。コンテンツを読めば君もわかるはずなのだ!!」
熊尾龍太が煩いし玄関前で止まってると遅刻もありうるし、検索するか。
「湾多珠巳 と検索したら一位でカクヨムのマイページが出るだろ?凄い人なんだぞ?エイルなんてトップページにも出ないけどな」
「湾多珠巳さん?へぇー、書籍化してる凄い人なんだ。エイルってなに?」
「メジャーデビューした歌手よりも先にペンネーム使ってるのに、余裕で埋もれてる底辺な作家もどき」
確かにエイルって見つからないな。歌手の女の人ばかりだ。
「えっと、湾多珠巳さんのおすすめ作品は?」
「うぉーー安倍真治同志よ!!愛を分かったな!!カルチャーは頭の中で昇華されさらなる高みへ導いて下さる!!あぁイッテしまいそうだ」
天を仰ぎ、朝からテントを作ってるとか不審者でしかない。
「ごめん。わりとキモい」
「フォー!!ふぅ~。へぇあ~。すまん、少し落ち着いた。おすすめだったな。【彼女と借金取りと史上最悪な先物トレード】https://kakuyomu.jp/works/16817139557210886853
長さも初心者にはちょうど良く、細やかな描写がある。そして空から落ちてくるちょっと不思議な美少女!!まさにロマンだ。それでいて現実感のある日常と、株式トレードとFX、まさに漢のやりたい体験したい事を楽しめる。そこから展開されるめちゃくちゃな借金と返済劇そしてラブコメ!!何よりこの作品は、エイルのアホなプロットによりアイディアを出して作られており笑いも素晴らしいアイディアもあるのだ。これは読まなければならないだろう?
良いか?このリンクを、踏めよ
https://kakuyomu.jp/works/16817139557210886853
そして♡は少しでも読んで楽しかったら押せ。できたらコメントも差し上げるんだ。面白ったら☆も忘れるな。誰かにおすすめするほど面白ければ、☆の後にオススメレビューを書くんだ。無料で楽しめるんだからこれくらいはしような」
「朝っぱらから五月蝿い!!黙れ熊尾!!なんで熊の尾なのよ!!もう少し尻尾がトレードマーク動物選びなさいよ!!イメージしにくいのよ!!」
お隣さんの水岡希更が家から飛び出してきて、熱弁をふるう熊尾龍太に顔面へ渾身の右ストレートを撃ち込む。
熊尾龍太は顔のド真ん中へ受けて、後方へ180度回転を決めて顔面からアスファルトへ着地して、頸をヤバい角度にしたあと、腹から倒れ込み大の字にのびた。
「希更さん?あれは死んだのでは?」
「熊尾龍太は、
「この熊尾龍太は愛により不死身なり!!カルチャーを愛するものはカルチャーに愛されるのだ!!湾多珠巳様の愛が力をふ、でぶっ「キモい死ね」ガハッ」
鼻血を流しながら、起き上がった熊尾龍太に水岡希更さんの回し蹴りで、水平にぶっ飛び我が家の塀に叩きつけられて、ずり落ちる。
「相思相愛なのだ!!愛は世界を救う!!愛により我は回復する!!湾多珠巳様の力を与えて下さい!!」
ふらふらしながらも立ちがる熊尾龍太。
「黙れ短小な尾!!私はアイツに用事があるのよ。おっと熊の尾は悪くないわ。短小黙れ!!」
希更さんは熊尾龍太の顎を掴むと握力で締め上げはじめる。なんか俺にまで熊尾龍太の顎の骨がミシミシと音をたててるのが聞こえる。
希更さんよ、男の子に女の子が短小はやめて、心が死んじゃうから。
「顎割れる!!水岡さん!!水岡希更さんよ!!握力で顎を割る女子って聞いた事ないからぁ「黙れキモい残念イケメン」黙るから離して!!希更さん?こっち見て?放置するなら離して!!」
希更さんは熊尾龍太の顎を掴んだまま、俺に話しかけてくる。
「えっと今週の土曜日暇かな?」
これ脅し?男の熊尾龍太が両手の全力で外そうとしてるけど、片手の握力のみで外させない。
「えっと、バイトシフトは夜だからそれまでは大丈夫だけど?」
「えっとね、遊園地のチケットがたまたま2枚あるからねその・・・」
熊尾龍太の顎に何故か力が込められる。パキッとミシミシが混ざった音が顎からなり始める。
「勿体ないし、えっとね、その・・・私と行かない?」
熊尾龍太が動かなくなる。これは、断ると俺の顎も殺される?
「えっといいけど?チケットあれば無料なの?」
「ん?どうだったけ?とにかくなんかフェスティバルしてるって。入れたら後は遊び放題よ。昼食くらい奢るわよ?」
バゴッどうやら熊尾龍太の、顎は御臨終したみたい。いやいやいや、これは断れないよ?あんなの嫌だもん。
「分かった。今週の土曜日は空けとく」
「ありがとう、お隣だし私が迎えに行くからね!!」
何故か俺を置いて学校へ走り出す希更さん。顎を掴んだままの熊尾龍太は、アスファルトにヤスリがけをされていた。
「待ってぇ〜希更さん!!何時にくるの??俺も用意があるからね!!教えて」
「あっ!!」
立ち止まる希更さんに、投げ捨てられて熊尾龍太が歩道に放置される。
「そうね、とりあえず8時半よ。開園は10時だと思うし、余裕で間に合うでしょ?朝からたくさん遊びましょう」
今度こそ希更は走り去ったのであった。
「希更さん〜〜!!チャリじゃなかったけ??」
「そうよ!!自転車で学校に行くわよ!!」
希更さんは自転車を取りにUターンしてくる。その途中で熊尾龍太を思っきり踏むけども、熊尾龍太は屍のようだった。
希更さんって俺を脅してたのしいのかなぁ?
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