第39話

「おはようございます。悠星さん相談です」


「朝飯食ってないだろ?」


そうです。起きてすぐここにきました。


「おにぎりもらいました。ここで食べながらでもいいですか?」


「…中入れよ」


「失礼します」


悠星さんの部屋はほぼなんにもない。ミニマリストなのかも?住職の部屋は書物とかなんかいろいろあるのに。


「昨日、公園で助けてって声だけがしました」


おにぎりは、塩しかしてないのにうまいのなんでー?


「は?それで?」


俺は料理できないけど、おにぎりはできそうかと思ったけど、やっぱ無理かな。こんなうまいの食ってるから、絶対うまいの作りたくなるし。なんかめんどくさくなってきた。

作ってもらうのが一番じゃね?


「おい、食ってないで話せよ」


「あ、はい。わからなくて、それからはなんにも感じませんでした」


「昨日言えよ」


「うっかりしてて」


「夢には出てないんだな?」


「はい」


「雪見は、自分の近くの危険なものを察知してると思う。だから、別にすぐには危険ではないかも」


「悠星さん、公園に一緒に来てください。仕事前でもいいですか?」


「いや仕事休め」


「そしたらいつになったら借金返済できるかわからなくなります」


「寺の跡継ぎのくせに。こっちが優先」


「…わかりました」


あーあ。隼人怒るなぁ…謎の休みばっかりじゃーん。


「寺の修行あるから、休む」


「雪見、具合はどうだ?日焼け酷かっただろ?平気か?」


「え…うーん、まぁ」


それはどうでもいいけど。


「無理するなよ」


なんだか優しくされた。

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