「それで、好きな女とかどうやって作る？」

「そんなんキャバクラのやつから選べばいいだろ」

…いやいや。だいぶ年上ばっかりだし、罵られるし。みんなちょっと引いてるし、別に好きとか思ったことない。

「ないな」

「じゃあ寺の客とか」

「いない」

そもそも寺の仕事してないし。

「いるかもしんねーよ」

「隼人はキャバクラの人がいい？」

「いや、無理無理。俺は手を出したら兄貴に殺される」

「なんで隼人にはそんなに厳しくすんの？オーナーより兄貴のこと考えてんの？」

「は？俺は兄貴の舎弟だし」

「なにそれ？」

「森山組、知らないか？」

「知ってるよ。暴力団でしょ？…は？」

なんと。隼人はそこにいるのか。

「隼人はなんでそこ入ったの？」

「清掃会社が兄貴の会社で。俺捕まったけど、ずっと世話してくれるって言うから入った」

「へー」

「雪見は入ってないからどの女でも手を出しても許されるだろ？羨ましいな」

「いやそんなこと言われても」

「お前、結構際どい格好の女にも無表情だもんな。お前のタイプどんなんだよ」

タイプ…？

「ない」

「いやあるって。ひねりだせや」

「おい、隼人！さっさと来い！」

あ、隼人は先輩に呼び出しくらう。

「はい！」

この先輩も組の人なのかな？

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