第30話
よく寝たー
夢は見なかった。でもまた見るかと思うと、嫌になる。どうしたらいいんだろう?わかんねー
「雪見、なにぶつぶつ言ってんの。飯を食べろ」
悠星さんと廊下ですれ違った。
「あ、おはようございます。あの、夢を見ないようにしたいんですけど」
「無理。早く飯にしろ」
はぁ。やっぱり。住職にまた聞こう。
ここのご飯作ってるのは、他のお坊さんたち。みんな、丸坊主。ちなみに悠星さんも住職も。俺以外。
「あのー。ご飯って」
「あ、雪見くんおはよう。ご飯あるよ」
優しくしてくれる。あ、そういや…聞きたいことあった。
「皆さんは霊感あるんですか?」
「ないよ?」
「え、そうなんですか?」
「雪見くんは、住職の仕事を手伝ってるんだって?すごいね」
「え、仕事?」
「夜毎日行ってるじゃないか」
「…あぁ」
仕事?…あれはキャバクラの仕事だけど。
「頑張って」
ご飯をもらった。
うーん、勘違いされたままでいいのか?ご飯をもりもり食べながら考える。
そのあとは、いつもの筋トレ。悠星さんに相談だ。
「あの、俺は夜に住職と仕事してることになってますよ?」
「そうだけど」
「仕事?」
「あのじじーは、キャバクラ好きなクソやろうだから。その途中でたまに仕事するくらい」
「俺はキャバクラで働いてるだけなのに、みなさんに勘違いさせてていいんですか?」
「いいよ。どうせ仕事もその時間だし」
「仕事って?」
「は?この間やったよ」
「なにを?」
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