第18話

「雪見、どうだ」


「あ、見えなくなりました」


悠星さんのところに近づくと、おじさんだけなのは確かだ。寝転がってる。


「悠星、まだまだだな。このおじさん、縛りすぎじゃないか」


確かに後ろに手があるような?


「わ、紐がある!…え、あれ…消えた?」


掴もうとしたのに、なくなってしまった。これは、悠星さんの力なのか?


「以後気をつけます。おじさんはあなたもですけどよく言えるよな?はー人間相手はまだ自信ないなぁ」


「さぁ、雪見。帰ろうか」


「住職、俺はもう夢を見ませんか?」


「この夢は見ないだろう。だが、また他の夢を見るかもしれない」


「それじゃあ眠れないです!疲れてしまいます」


「大丈夫。十分いつも寝ている」


えーそんなぁ。夢ですごい参ってるのに。

その日はぐーすか眠れた気がしたので、なにも言えなかった。

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