第14話

「親父は君を寺の後継ぎにするつもりだよ」


「え、そうなんですか?」


「雪見くんだっけ。なにか見える?」


「…え、なに?か?」


「親父とどんな話した?」


「女の子誰がいいですか?」


「他に」


「飲み物お持ちしました」


「そうじゃなくて。えっーと、親父は君になんて話しかけた?」


「ありがとう?」


「他に」


「女は好きか?」


「他に」


「彼女はいないのか?」


「他に」


終わらない。彼はなんにもわかってないまま連れてこられたようだ。親父に直で聞くしかない。うろうろしている親父を見つけ出し、再び部屋に連れて戻す。


「彼は何ができる?教えろ。ちゃんとこの子の前で」


「見えてるぞ」


「え、なにがですか?この服の着方間違えてます?」


「いやそうじゃない。雪見くんは、人でないものが見えてる?ってことだろ?」


「え、うそ、なんで!?それ、知ってるんです?」


隠しているらしい。


「君には素質がある。訓練して払えるようになろう」


「…俺が?」


「悠星はな、アメリカの仕事に戻りたいわけだ」


「え?アメリカの軍人?」


「違うけど、まーそうなのか?」


説明するのめんどくさいな。

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