第39話 酔った楓

楽しく談笑が続いたが、ペースが早かった楓は顔を真っ赤にしてうつらうつらと船を漕いでいた。

楓の体を心配して、今日はお開きという事になり、早々に各自の部屋に戻る。

ロイドは楓を抱えて寝室に入ると、ベットに横たわらせた。

テーブルに置いてあるグラスを取り水を注ぎ、楓の元へと戻る。

「楓、少し水を飲め」

楓の体を抱き抱え、グラスを口元に寄せると、ぼんやりした顔で目を開けてロイドを見つめる。ロイドに促されるまま一口飲むと、またベットに横になる。

グラスをサイドテーブルに置くロイドを、楓は強引に引っ張る。

「ロイドぉ。ぎゅっとして」

甘えた声で両手を広げる楓を、微笑みながら抱きしめる。

「早くゴロンして。今日は僕と寝るのぉ」

普段は恥ずかしがる楓の甘えに、ロイドは顔を赤くしながら楓のそばに横たわる。

「ロイドぉ、ごめんね。いつも心配させて。僕は本当にロイドが大好きだよ」

「あぁ、俺も大好きだ。楓を愛してる」

「僕はロイドの匂いが好き。グレイスも暖かかったけど、ロイドの温もりが一番暖かいから好き。もう喧嘩はしたくない。ロイドと一緒に寝れないのは寂しい」

「あぁ、俺も楓がいないと寂しい」

「ふふっ。あのねぇ、ロイドぉ。僕ね、沢山勉強したって言ったでしょ?」

ゆっくりと起き上がり、ロイドにかぶさりながら楓が囁く。

「勉強って、何のだ?」

急に積極的になる楓にゴクリと唾を飲み込みながら尋ねると、楓はゆっくりと下へ体をずらす。そして徐にロイドの陰部を取り出すと、その先っぽをペロリと舐める。

「か、楓?何をしているんだ?」

「ん〜勉強の成果を試そうと思って・・・」

「いや、そんなことはしなくていい!」

楓の体を引き離そうと手を伸ばすと、楓はその手を叩きロイドを睨む。

「今日は、僕がロイドを気持ち良くするのぉ〜」

楓の怒る仕草が可愛くて、諦めたように手を下ろす。

楓はゆっくりと舌を這わせ、丁寧に舐め上げていく。

そして、口に含むと舌を這わせながら扱く。

「ロイドの大きくて・・口に入り切らないよ。小さくして!」

口を離し、涙目で理不尽な事を言い出す。

「楓が可愛いから悪いんだ」

髪を撫でながら楓にそう言うと、楓はにこりと笑う。

「それならいいの」

そう言うと、また口に含み、今度は両手も添えて扱き始める。

決して上手いとは言えないが、楓の仕草が官能的過ぎてロイドは声を漏らす。

「ひもちぃ?」

含みながら喋る刺激がロイドをゾクゾクさせる。

そして、含んだまま上目遣いでロイドを見る楓と目が合い、我慢ができず楓の口の中で果ててしまった。

「楓、すまない。大丈夫か?」

慌てて体を起こし、楓の肩を掴むと楓は口からロイドの果てた物を垂らし、悲しそうに見つめる。

「上手に飲めなかったぁ」

その艶かしい楓の姿に、果てたばかりのロイドの陰部はすぐにそそり立ち、楓を抱き寄せキスをする。

舌を絡め口内を愛撫し、口を離すと楓の耳朶を甘噛みし、首すじに舌を這わせる。楓の服を脱がしながら胸元まで舌を這わすと、突起物を甘噛みする。

「あっ・・ロイド、そこはダメ」

「楓はここが好きだろ?」

幾度となくロイドに絆されたそこは、容易く快楽を掬う。

片手で弄り回し、舌で愛撫すれば楓はうっとりと惚ける。

「それから、ここをこうするのも好きだ」

手を楓の陰部に這わし包み込む。すでに雫が垂れている先の方をクリクリと指の腹で擦ると楓は体を捩らせ悶える。

「やだぁ・・あ、あぁ・・同時はだめ・・」

胸と弱い部分を同時に触られ、楓は腰を揺らす。

「ロイドぉ・・んっ・・僕、いっちゃう・・」

「あぁ。いけ」

ロイドの言葉に楓は体を震わし吐精した。

「もぅ・・今日は僕の番だってば・・」

息を上がらせながら、楓はロイドを睨む。

ロイドは啄むようにキスをしながら、楓の後ろへと手を伸ばし、いつの間にか香油で濡れた指は窄みへと挿入される。

「あっ・・また・・んっ、まって・・」

指で掻き回され、ゾクゾクと背中を這い上がる快感に身悶えする。

「楓はここをこうするのも好きだ」

指を増やしながら、楓の敏感な部分を擦り上げる。

ビクビクと体を揺らしながら楓は体を反る。

「うぅん・・ダメ・・気持ち良すぎる・・」

息も絶え絶えに喘ぐ楓。これじゃダメと呟くとロイドをいきなり押し倒す。

「楓?」

「もうダメ・・僕がやるの!」

そう言うと、ロイドに跨ったままお尻を突き出し、ロイドの陰部を掴むとゆっくりと自ら挿入する。

「あぁ・・いい、気持ちいい・・」

「くっ・・楓・・・」

全てを挿れ終えるとゆっくりと腰を揺らす。

「あんっ・・あっ・・」

髪を揺らしロイドの上で腰を振る楓が、より一層淫美に見えてロイドは興奮を隠せない。

「あぁ・・大きくなった・・ロイド、気持ちい?」

「あぁ、最高だ」

「僕も、気持ちいい・・あぁ・・でも、ロイドもっと気持ち良くなって・・」

楓は体を起こし、腰を揺すりながら自分の胸と陰部を摩る。

「んん・・あ・・ロイド。ロイドいつもこうすると締まって気持ちいんでしょ?」

胸の突起物を摘みながら、陰部を扱くと中がうねりロイドの物を締め上げる。

「あぁ・・楓、もう我慢できない」

ロイドは楓の腰を掴むと、下から激しく突き上げる。

「ああんっ。ダメ、そんなに激しいと、僕いっちゃう・・」

「あぁ・・一緒にいこう」

ロイドの容赦ない突き上げに身悶え、ロイドにしがみ付く。何度も突き上げ大きく突き上げた瞬間、楓とロイドは同時に果てた。そして楓は気絶する様に眠りに着く。


翌朝、楓は覚えていたのか、布団を頭までかぶり、なかなか顔を出さなかった。

ロイドはそんな楓を愛しく思いながら、人前で楓にお酒を飲ますまいと誓った。


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