第303話 陣触れ
「高順おつかれ、準備はできているって聞いたけど?」
「おう、四万の兵を動かせる、それと冒白経由で烏桓族とも連絡が取れた、袁尚を討つのに協力してくれるそうだ。」
「冒白さん、袁熙ご苦労さま。」
「はっ!つきましては袁尚の討伐が終わった暁には袁家の再興をお許し願いたい。」
「どのレベルで再興出来るかは袁熙と冒白さんの活躍次第になるが、帝にも推挙し何らかの官職を得るようにしよう。」
「ありがとうございます。」
「くれぐれも励んでくれ。」
「陣容を告げる。
高順を大将として二万、甘寧に五千、徐盛に五千、趙雲に五千、臧覇に五千を預ける。
袁熙、冒白は烏桓兵の三千、
遊軍として夏侯覇に三千、俺は五千とする。
軍師は司馬懿だ、高順を支え進軍してくれ。」
「先生、僕達は!」
「曹彰は手勢一万を仲間と運用してくれ、関興、張苞達も曹彰指揮下で戦に挑め。
一万あれば様々な事が出来る、良く考えて行動するように。」
「はい!」
「基本的にはそんなところだが、何か質問はあるか?」
「陳宮様、高順殿だけで戦を決めてもよろしいということでしょうか?」
司馬懿は自信満々に問いかける。
「勿論決めてもかまわない、俺の仕事が無ければ無い方がありがたい。
司馬懿、君のチカラに期待している。」
「お任せください。」
「出陣だ、此度の戦で袁尚と方をつけるぞ。」
「「「おお!!」」」
陣触れを発表後城内は一気に騒がしくなる。
「曹彰様、陳宮様は我々に一万もの軍勢をお預けになられましたが、我々はどのように致しましょう。」
郝昭は曹彰に尋ねる。
「うむ、先生は我々に軍の運用を試しておられる、多分だが先生は私達の戦果には期待しておられないのだろう。」
「そんな事がありますか?一万という、いや関興、張苞を合わせれば一万二千充分な戦力でしょう。」
「そうだ、だからこそ先生は大軍の運用の経験を戦果に関係無い形で積ませてくれるのだろう。」
「陳宮様なら有り得るな。」
典満は有り得る話として受け入れていた。
「夏侯衡、一万二千の運用は可能か?」
「輸送隊に安全を考え二千お預け願いたい。」
「かまわない、さらなる援軍が必要とあればすぐに言ってくれ。」
「はっ!」
「郝昭、郭淮、典満、張虎はそれぞれ千を預ける、私は本陣四千を率いるつもりだ。」
「わかりました。」
「予想ではあるがまずは南皮を落とすと思われる、私は先生に南皮の西、楽成の攻略を任せてもらおうと考えている。」
「確かに楽成はあまり防備がある街ではありませんからね、我々でも充分に落とせるでしょう。」
「うん、俺もそうだと考えている。
この後先生に任せてもらうように頼んでくる、戦の準備は任せたよ。」
「わかりました、我々は準備に移ります。」
曹彰は今一度陳宮の下に向かうのであった。
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