第281話 女性
二人が降伏した事により戦は集結に向い、城内に入る事が出来たのだが・・・
「これは!」
城の広間に女性三人倒れていた、
一人は誰かに斬られたようでザックリと大きな傷が有り既に亡くなっていた、あとの二人は短刀による刺傷があり、女性は首を自分で刺しておりこちらも亡くなっているのが確認された、だが一人の少女は腹の辺りを刺されており、まだ微かに息をしていた。
「誰か、すぐに曹清を呼んできてくれ!」
俺は治療をしてもらう為に曹清を呼ぶ、その間に服を脱がせ傷口を圧迫して止血を行う。
「おい、死ぬな!生きろ!」
俺は少女に声をかけ曹清が来るのを待つ。
「陳宮様、お呼びと聞き参りました。」
曹清は急いで来たのだろう少し息を切らしていた。
「すまない、この少女はまだ息があるんだ、助ける事は出来ないか?」
「わかりました、すぐに治療に入ります!」
曹清は少女の手当を始める。
曹清が少女の手当をしている中、新野の戦後処理を始める、多くの兵が混乱が収まった後、降伏してくる。
関羽軍の多くが新野で徴兵された者であり、家族を捨ててまで関羽を追うことは無かった。
「私は陳宮、まず君達に約束しよう。
我軍は君達を不当に傷つけるつもりは無い。
法に従う限り、これまでと同じように暮らしてもらって構わない。
法についてはすぐに高札を立てて知らせる。」
俺は住民に向い宣言する、どれだけ信用されるかはわからないが、城内の混乱は一応収束にむかっていた。
「陳宮様、少女の治療が終わりました、まだ予断は許しませんが、一応命を取り留めました。」
「おお、流石は曹清だ。
ありがとう。」
俺は曹清の手を取り感謝を伝える。
「いえ、私も少女が死なずに済んで良かったと思います。」
「陳宮様、少女の身元がわかりました。」
陸遜が俺に声をかけてくる。
「陸遜、少女の事がわかったのか?」
「はい、亡くなっていた二人の女性は関羽と張飛の妻、故金と李敬であり、お助けになった少女は関羽の娘、関銀屏ということです。」
「関羽は家族を連れて行かなかったのか。」
関興、張苞の事も二人のあったが、女子供を置いていった事を腹立たしく思う。
ましてや、女子供に死を覚悟させるなどとは・・・
「張遼、成廉、魏越、陸遜を連れて襄陽に向かってくれ。」
俺は軍の大半を張遼に預け、襄陽を目指すように伝える。
襄陽に軍を向かわせる事により、孫権と対峙している劉表軍は戦に集中出来なくなるだろう。
俺は張郃に新野を慰撫してもらいつつ、領有化していくのだった。
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