第226話 美鈴の知識

美鈴が張遼の側室になり1週間が経った。

「陳宮、あの娘は間者じゃないな。」

「あの娘?・・・ああ、美鈴の事か。」

「そうだ、色々調べたが問題は無さそうだ、それより、あの娘面白い知識を持っていたぞ。」

「面白い知識?」

「ああ、塩の増産するための新しい方法、子供の死亡率を下げる手段、まあ色々だな。

今、全てを書き起こさせているが話を聞く限り試してみる価値はあると思う。」

「お前が言うならそうなんだと思うが、侍女に何故そんな知識が?」

「それが信じれるかどうかは怪しい話だが、あの娘、未来の別の国から来たとか言っている。」

「未来の別の国ねぇ・・・」

「まあ真偽の程はどうでもいい、大事なのは引き出した知識が使えるかどうかだ、実験させてみても構わないか?」

「ああ、是非頼むよ、俺から美鈴に頼もうか?」

「いや、人には見せれない姿になっているからな。」

「おい、大丈夫なのか!痛めつけたりはしてないだろうな。」

「痛めつけたりはしてないさ、ただ気持ちよくなり過ぎているだけだ。

なに暫くすれば落ち着くだろうが今は裸で転がっているからな、見たいなら見てもいいが、流石に俺としても公開するのは気が引けただけだが?」

「いや、それならいい。

甄氏と仲が良いみたいだからな、経緯はどうあれ可愛がってやれよ。」

「充分可愛がっているさ、何せ有用な知識をまだ持っていそうだ。」


俺は少し不安になりつつも張遼なら非道な真似はしないだろうと任せる事にする。


そして、美鈴から聞き出した事の検討を始める為に陸遜と司馬朗に相談してみる。

「ふむ、このような方法が・・・」

「やってみる価値はありますね。」

俺達は流下式塩田という、太陽熱と風を利用した塩造りの方法を検討している、美鈴の提案したこのやり方だと人手もあまりいらない為に労力をかけず大規模に行えば大量生産も夢では無い。


俺達は美鈴の知識を元に必要な設備を検討するのであった。

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