第192話 暴走侍女
「曹清様、この子が新たに侍女としておいて欲しい夏侯敬です。」
「はじめまして曹清様、夏侯淵が姪、夏侯敬と申します。」
「陳宮さま、侍女には翠嵐がおりますが?」
「それなのですが、夏侯淵から言われましてね、曹清様の護衛としてお側に置いて貰えればと。」
「たしかに翠嵐は武芸が出来ませんし・・・」
「曹清様、もう一つ大事な事がございます。」
「なんでしょう、夏侯敬?」
「私は陳宮様にお仕えする侍女にございます、間違った噂が流れたとしても私は正しい情報を陳宮様に届ける事が出来るのです。」
「たしかにそれは良いことです!」
「はい、伯父の夏侯淵は先日の噂を心配なされておりました、今後あのような事が無いように私が曹清様の身辺に控えさせていただきたく思います。」
「お願いします。」
曹清は夏侯敬をすんなりと受け入れる。
「さて、ですが私の忠誠を陳宮様にわかっていただきたく思います。
曹清様よろしいですか?」
「えっ?ええ、忠誠心が伝わっていないとだめですよね?」
夏侯敬の言葉に曹清は頭を傾げながらも同意する。
「では、陳宮さま、失礼致します・・・」
夏侯敬は何かを口に含んだと思えば俺の口にキスをしてくる。
それと同時に何か液体が口の中に流れてくる。
「ななな・・・」
曹清はいきなりの事に固まる。
そして、俺も流れに取り残されたように固まっていた。
「私の忠誠の証です、どうかお受け取りを・・・」
夏侯敬は俺の上に覆いかぶさると手慣れたように俺の手を縛り、身動きを取れないようにしてから俺の大事な物を取り出す。
「夏侯敬、何をする!」
「これが私の仕える証です、どうかお召し上がりください。」
夏侯敬は一気に自身を捧げる。
「何をしているのですか!離れてください。」
あまりの事に固まっていた曹清も動き出し夏侯敬を引き離そうとする。
「曹清様、これは大事なことなのです、私が決して他の誰かに仕えている訳では無いことの証明です。
この身に陳宮さまの子種をいただく事がその証になるのです。」
「ダメです!そんなことは!」
「でも、陳宮さまも我慢出来なそうですよ、曹清さまもご一緒にどうですか?」
「えっ、そんな陳宮さま?陳宮さま大丈夫ですか?」
見ると陳宮は額から汗を流し何かを堪えるような表情を浮かべていた。
「曹清さま、なにかおかしい、身体があつい・・・」
「夏侯敬!あなたは陳宮様に何をしたのです!」
「先程、口移しで夏侯家秘伝の媚薬を陳宮様にも飲んでいただきました、これで理性無くお楽しみになってもらえます。」
「そんな、なんでそんな真似を!」
「伯父様が陳宮様は奥手だから、襲いかからないと抱かれる事は無いと・・・
それで秘伝の薬を飲んでいただきました、ですが、どうやら私も・・・」
媚薬の影響は口に含んだ夏侯敬にも発揮されているようだった。
「ダメです、そんなことをしては・・・」
「曹清、飲んでしまったのですから、あとは身体の火照りが消えるまでお相手するしか無いのです、ですが私は初めての身、どうか曹清様も陳宮様がお目覚めになるまでお付き合いください。
あぁ・・・」
話している間も夏侯敬はせめられていたのだろう、艶めかしい声を上げる。
「もう、陳宮さまあとでお説教ですから。」
曹清も服を脱ぎ、荒ぶる陳宮を鎮める為にその身を捧げるのであった。
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